佐々木クリスさん:レブロンは「本当にアナリスト泣かせ」 それでもウォリアーズの連覇を予想

NBAファイナル「ゴールデンステイト・ウォリアーズ対クリーブランド・キャバリアーズ」について語った佐々木クリスさん
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NBAファイナル「ゴールデンステイト・ウォリアーズ対クリーブランド・キャバリアーズ」について語った佐々木クリスさん

 北米プロバスケットボール「NBA」のファイナル第6戦「ゴールデンステイト・ウォリアーズ対クリーブランド・キャバリアーズ」が17日、WOWOWで生中継され、試合終了後に同局のNBAアナリスト・佐々木クリスさんに話を聞いた。試合は115対101でキャバリアーズが勝利し、“逆王手”をかける形になったが、佐々木さんは「バスケットってやってみないと分からないってことですよね」としみじみ。この日の試合でも大活躍したキャバリアーズのレブロン・ジェームズ選手については「本当にアナリスト泣かせ」とため息をもらしつつも、20日(日本時間)に行われる第7戦は「ホームコート・アドバンテージという意味でもウォリアーズに優位に働くと思うので、シンプルな話なんですけど、チーム力を考えるとウォリアーズが取ると思う」と、ウォリアーズの連覇を予想した。

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 昨年と同一カードとなった今年のNBAファイナルは、王者ウォリアーズが第4戦までに3勝。連覇まであと1勝としていたが、第5、6戦とキャバリアーズが連勝し、逆王手をかける形となった。バスケットは「メンタルスポーツ」と断言する佐々木さんは、「(プレーオフファイナルで)ラプターズに対して“ハーフギア”くらいで勝ったキャバリアーズ。一方、サンダーに崖っぷちまで追い込まれて、そこからチーム力をベストの状態まで研ぎすますことができたウォリアーズ。勝ち上がり方によって最初は両チームの仕上がりに違いがあった」と振り返りながら、「ここにきてキャバリアーズがよりフィジカルに戦えるようになって、レブロンもアウトサイドからのシュートが入るようになった」と分析する。

 さらに佐々木さんはウォリーズの“自滅”もあったといい「安易なターンオーバーやホームランプレーを狙っての大振りな、雑なプレー。ディフェンスでもギャンブルしたりとか、そういうところをキャバリアーズがつけるようになったっていうのは大きい」ともコメント。レギュラーシーズンに大活躍したウォリーズのステフィン・カリー選手については「本当は自分が一番輝ける場所なのにって気持ちが少なからずあると思う。公言はしてないけど疲労感やヒザのケガの影響もあって、あとはレブロンの存在とか。精神的なプレッシャーというか、心のバランスで苦しんでいるのかな」とメンタル部分を心配していた。

 第7戦については「レブロンに関してはアウトサイドからのシュートを決め続ける必要があると思う」とし、「そうなるとウォリアーズも間を詰めざるをえないし、より対応が後手になってくるのでレブロン、キャバリアーズのペースでアタックできるようになってくる。他の選手がペイント内に“ドライブ”できるスペースが増えてくるので、レブロンは、それが打たされるシュートであっても、それを選択して打つ必要があるし、それを決め続けるアグレッシブさを期待している」と力を込めた。

 それでも優勝予想はあくまでウォリアーズという佐々木さんは「今日の試合を見て改めて思ったのは、本当にバスケットってやってみないと分からないんだなってこと。レブロン・ジェームズは“GAME SEVEN”、この二つの言葉(ワード)が世界でもっとも素晴らしい言葉と言っていた。まさに世界最高峰のNBAにあって、泣いても笑っても本当の締めくくり。そこで優勝を決する、これ以上の舞台はない。そういった意味でも一つ一つのプレーをその目に焼きつけてほしいですね」とNBAファンにメッセージを送っていた。

 *……WOWOWでは、NBAファイナル全試合を生中継。WOWOWライブでは、佐々木さんとロックバンド「SIAM SHADE(シャムシェイド)」のボーカルの栄喜(ひでき)をゲストに迎え、20日午前8時45分からファイナル第7戦(最終戦)を放送。また番組「激闘プレーオフの軌跡2016」も26日午後4時から放送する。なお、WOWOWは「NBA2016-17」シーズンの放送も決まった。

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