吉本実憂:「とと姉ちゃん」で念願の朝ドラ出演 常子に憧れる“一番視聴者に近い役”

「とと姉ちゃん」に出演する吉本実憂さん=NHK提供
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「とと姉ちゃん」に出演する吉本実憂さん=NHK提供

 女優の吉本実憂さんが、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、高畑充希さんが演じる主人公・小橋常子の妹・鞠子の娘で、常子らの雑誌「あなたの暮し」で働く水田たまき役で22日の放送回から登場する。朝ドラは初出演で「目標の一つだったので光栄だった」と喜ぶ吉本さんに、たまき役を演じた心境や高畑さんとの共演などについて聞いた。

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 ◇念願の朝ドラ出演は「光栄だった」 

 「とと姉ちゃん」は、生活総合誌「暮しの手帖」創業者の大橋鎮子(しずこ)の軌跡をモチーフとしたドラマ。11歳で父を亡くしたことを境に家族の父代わりとなった常子(高畑さん)が浜松から上京し、女性向けの雑誌を創刊。高度経済成長期を生きる女性に支持されていく……というストーリー。吉本さんは「あなたの暮し」の経理担当の水田正平(伊藤淳史さん)と鞠子(相楽樹さん)の娘で、「あなたの暮し」で働くことになる水田たまき役を演じる。
 
 朝ドラは初出演となる吉本さん。念願の朝ドラ出演は「目標の一つだったので光栄だと思いました。うれしかったです」と喜びを語る。視聴者として見ていた「とと姉ちゃん」は、「たくさんの方が憧れるものがふんだんに詰まっている」と吉本さん。「男性が働いて、女性は家事が当たり前、という時代で、常子さんの努力や勇気が映されていて。悩みもあったりするけれど、それでも楽しんで(仕事を)やっている。好きなことを一生懸命やるって大事なんだな、と改めて感じました」と魅力を説明する。

 たまきは幼いころから常子が働く姿を見てきており、常子や「あなたの暮し」編集部に憧れを持つ女性だ。1話の放送からドラマを見てきた吉本さんは、「こういう会社っていいな、と思うたまきは、一番視聴者に近い役なのかなって。視聴者が『あなたの暮し』に入ったらどんな輝きを見せるんだろうって、そういう部分を一番意識しました」と役作りの工夫を明かす。「常子さんに憧れを持っていると自然と(常子に)似てくるんじゃないかな、と思いながら(演技した)」という吉本さん。高畑さんとの共演は、「楽しそうに演技されている姿とか、ものづくりしている姿は、本当に常子さんと同じような輝きを持っていたので、たまきとして憧れやすかった。気持ちが入りやすかったです」と振り返る。

 たまきの軸は、“元気”という吉本さん。「常子さんに似ていて、自分の気になったことはとことん追求する性格かなと思います」と説明する。自身と似ている部分を聞かれると、「気になったこと、こうと決めたことはとことんやるというのは、もしかしたら似ているかもしれませんね」と照れたような表情を浮かべながら話す。

 ◇「熱が足りない」とダメ出し “ノート人間”な一面も

 念願の朝ドラの現場で充実した日々を過ごした吉本さんだが、喜んでいるだけではなく、「出演しただけで達成じゃなく、『とと姉ちゃん』での目標を決めてそれが達成できたか、ということまで考えないと」と気を引き締める。目標は人には明かさず、「目標ノート」につけているという。自身を「ノート人間」という吉本さんは、「書かないと整理できない性格で。何カ月後、何十年後に自分がどうなっていたいか、ということも書いてます」と打ち明ける。
 
 ノートはそのときの感情が分かる、と吉本さんはいう。もともとは芸能界の仕事を始めて間もないころ、混乱することが多かったため、人から勧められて始めてみたことがきっかけだった。「この方法が合ってたんだというぐらい、向かいたい方向が明確になって。それがきっかけになって、今も続けています」と笑顔で語る。

 撮影の現場では、監督からの“ダメ出し”もあった。「『熱が足りない』って。でもそこが一番大事ですよね。(たまきの)意志(の強さ)にもつながってくると思うし。感情って大事だなと分かってはいたんですが、やっぱり大事なんだな、と再確認させていただきました」と前を向く。

 今後の目標は「たくさんある」と吉本さん。「『とと姉ちゃん』に出演させていただいて、たくさんの方と一つのものを作ることが改めて大好きなんだなと感じたので、軸の一つとして、誰かのためになるような作品を作りたいですね」と力強く語った。

 「とと姉ちゃん」はNHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。

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