ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
社会現象にもなった大ヒットアニメ「おそ松さん」。テレビアニメ第1期が2015年10月~16年3月に放送され、特集した雑誌は異例の増刷を重ね、「2016年ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートしたことも話題になった。10月にスタートした第2期(テレビ東京・月曜深夜1時35分ほか)も勢いは衰え知らずだ。そもそも、なぜここまでヒットしたのか? 第2期も攻めの姿勢を貫ける理由とは? アニメを制作するStudioぴえろの富永禎彦プロデューサーに聞いた。
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「おそ松さん」は、赤塚不二夫さんのマンガ「おそ松くん」を約27年ぶりにテレビアニメ化。おそ松ら六つ子が成長して大人になった姿を描いている。櫻井孝宏さんがおそ松、中村悠一さんがカラ松、神谷浩史さんがチョロ松、福山潤さんが一松、小野大輔さんが十四松、入野自由さんがトド松をそれぞれ演じるなど人気声優が集結したことも話題になっている。
富永プロデューサーは「あそこまでヒットするとは、誰も予想していませんでした」と明かす。第2期の制作は、第1期のスタート時には決まっていなかったといい「第2期ありきで進めていたわけではありません。第1期のリアクションを受けて作ることになりました」と話す。
予想外のヒットということもあり、メディアはさまざまな分析、考察をした。富永プロデューサーは「アイドルのバラエティー番組を見ているような感覚なのかもしれません。個性的で記号的に分かりやすいキャラが出てきて、6人の個性が絡み合う。キャラを理解していると感情移入しやすい。女性ファンは、男の子たちが楽しそうに暴れている姿を見て楽しんでいるのかもしれません。絵柄も取っつきやすいですし、アニメファン以外も見やすかったところもありますね」と分析する。
確かに「おそ松さん」はバラエティー番組やコントのような展開が魅力の一つだ。シリーズ構成、脚本を担当した松原秀さんは、アニメ「銀魂」などの脚本のほか、お笑いトリオ「東京03」などのコントも手がけてきたことでも知られる。富永プロデューサーは「見やすいアニメですよね。昨今の深夜アニメは、映画を見るようにじっくり見るものも多い。監督は初めから『酒でも飲みながら、ソファで横になりながら、気軽に見られるものにしよう』と言っていました」とも話す。
大ヒット作の第2期ということで、当然、期待が大きくなる。富永プロデューサーは「個人的には、ダメだったらどうしよう……と怖かった。ただ、監督や松原さんはいつも通りやろうよ!という感じでした。それを見て、緊張がほぐれました」と語る。
第2期といっても、基本的には変えるところは「無いですね。いつも通りです」という。一方で「作っていた時は意識していなかったけど、第1期よりも濃い、ぶっ飛んでいるな!と後で気付きました。第1期に比べギャグがエスカレートしている。第1期は、1クール目でキャラクターの個性を認識してもらい、2クール目からギャグを加速させていこうとした。第2期はその延長で、監督と松原さんは息切れどころか……引かれていないか?という心配はありますが」と、パワーアップしているようだ。
第2期の第1話は、人気者となり調子に乗って自堕落な生活を送る六つ子が登場。握手会に女性ファンが押し寄せるなどアニメがヒットしたことをネタ化したシーンも話題になった。富永プロデューサーは「自分たちへの戒めを込めてですね。冷静だぞ!と言っておかないといけませんし。ただ、面白さを優先しています」と話す。ヒットによって、良くも悪くも目立ってしまうことから、過激なギャグが控えめになるのでは?というのは無用の心配だったのかもしれない。
第2期が始まったばかりだが、次に期待するファンも多いだろう。富永プロデューサーは「スタッフもみんな、そう思っています。私はドキドキしていますが(笑い)。ギャグを続ける難しさ、生みの苦しみはありますね。第1期の時は深夜の『サザエさん』のように……という声もありましたが、コンスタントに作り続けるのはスタッフの体力が心配ですね。スタッフ全員が全力を出し切ってしまうアニメですので」と語る。攻めの姿勢を崩さない「おそ松さん」の今後の展開がますます注目される。
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