ドラゴンボールDAIMA
第10話 ウナバラ
12月16日(月)放送分
話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の川田さんの相撲マンガが原作のテレビアニメ「火ノ丸相撲」です。日本アドシステムズの高橋知子プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
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大相撲の横綱を夢見る小柄な主人公が、群雄割拠の高校相撲界で仲間たちと日本一を目指す物語です。魅力は、ストーリー、キャラクター、相撲とほぼ全てと言っていいですが、体格、環境、全て恵まれないアウェーの状態からでも強い思いで道を極めんとする姿勢、魂の底から絞り出すような熱いせりふ、それぞれのキャラクターの漢(おとこ)の真っ向な生き様に尽きると思います。
アニメにする際には、メインスタッフでかなりの長い時間を費やして構成を考えました。みんな原作が大好きで、本当にどのせりふも言葉も削りたくないという気持ちではありましたが、話数に合わせるためだけではなくアニメ作品として情報の整理や肉付けをするため、最終的には、とにかく熱くやる、火ノ丸が高校相撲の頂点に至る道筋をシンプルに分かりやすくする、キャラクターの性格やドラマをなるべく前倒しにして試合までにきちんと魅せる、相撲を魅力的に迫力あるものに描く、原作を知らない人にも楽しめるようにする、というあたりにポイントを絞って作っていきました。
相撲シーンのこだわりとしては派手さや迫力もさることながら、個人的には筋肉へのこだわりは相当あると思います。
何よりうれしかったことは、この原作をアニメとして世に送り出せたことですが、もう少し身近なところでは取材や勉強したことで相撲の知識がついたことです。競技としての側面と神事、国技として側面があります。その歴史や所作一つ一つの意味についても理解が深まったので、なかなかの“力女”になれてきたように思います。
大変だったことといえば、相撲の演出でしょうか。派手に迫力は出したかったけれど、超次元演出にはしたくなかったのと、やはり神事であるので敬意をもってやりたいとか、いろいろ話してはいましたが、実際見るまでは不安でしたし、欲も出てくるので、いまだにいい意味で悩みがいがあるところです。
今となっては笑える話で大変だったことは、取材の当初は廻(まわ)し姿の選手たちを直視できずチラ見をしていましたね。若い男性のお尻を見るのが恥ずかしくて。ただ不思議なもので、しばらくすると慣れてくるんですね。全く平気になって、今ではもうガン見、むしろ積極的に見ています(笑い)。
大太刀高校も部員がそろって、ここからは怒濤(どとう)の試合展開となっていきます。強豪校選手たちを相手に、ダチ高相撲部がいかに戦い抜いていくか、それぞれの思いがどう強くなっていくか、漢と漢の熱いドラマがどんどん展開されていきます。相撲の迫力もますます増していきますので、本当に見逃さないでほしいです!
アニメ「火ノ丸相撲」をご覧いただきありがとうございます。このアニメの根底にあるのは「自分や仲間を信じて努力し続けること」「あきらめない心」という普遍的な人間の生き方やテーマだと思います。これは相撲に限らず誰にでもどの競技にもどんな夢にも共通して言えることだと思います。日本古来の相撲という競技と共に、この気持ちのいいほど熱い魂の叫びを共有して、ご自身の明日への活力にしてもらえたら幸いです。そして、アニメでは描き切れなかった部分がたくさんあります。ぜひ、原作で読んでください。もっと熱いです!
日本アドシステムズ プロデューサー 高橋知子
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