シンガー・ソングライターの平井堅さんがライフワークとして毎年欠かさず開催しているアコースティックライブ「Ken's Bar」が2018年で20周年を迎えた。その昨年12月24日(一部23日)の横浜アリーナ(横浜市港北区)でのライブの模様を、「平井堅 Ken’s Bar 20th Anniversary Special!! in 横浜アリーナ」と題し、11日午後8時からWOWOWプライムで全曲ノーカットで放送。
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「Ken's Bar」は、「最初(1998年の第1回公演)はキャパ50人ぐらいの会場だった」と本人が振り返るように、小さなライブハウスからスタートして東京ドーム公演まで実現した平井堅さんの歴史と共にあるライブ。ギターやピアノ、ウッドベースなどアンプラグドの楽器とともに、なるべく伴奏を少なくして“生の歌声”を届けている。
昨年のクリスマスイブの公演では、会場を観客が埋め尽くす中、平井さんは歩いてステージに登場し、グランドピアノの前に座った。オープニングナンバーは平井さんが初めて作詞・作曲して楽曲提供をしたJUJUさんの「かわいそうだよね」を弾き語りでしっとりと歌った。続いてヒット曲「思いがかさなるその前に…」をステージ中央の椅子に座り披露した。
「1年で一番ロマンティックな夜、クリスマスイブにいらしてくださいまして、本当にありがとうございます。本日が今年最後のライブパフォーマンスになります。歌うサンタクロース平井堅の歌声で温めてやるからな、横浜ボーイズ・アンド・ガールズ!」とMCで宣言すると、「POP STAR」を初めてJazzyなアレンジで聴かせる。さらに冬の恋の歌である「LIFE is…」「センチメンタル」を次々に披露した。
「Ken’s Bar」の見どころの一つであるカバー曲では、郷ひろみさんと樹木希林さんがデュエットした1978年のヒット曲「林檎殺人事件」と井上陽水さんの「リバーサイドホテル」を選曲。「林檎殺人事件」は18年に亡くなった樹木さんをリスペクトする意を込めて、樹木さんのようなハート形のサングラスをかけて振り付けもこなすパフォーマンスを披露。「リバーサイドホテル」ではムードたっぷりの世界観を作り上げた。このライブならではの客席からのリクエストコーナーでは、ボールをキャッチした観客と親しげに会話をし、この日は「Sweet Pillow」と「瞳をとじて」を披露した。
終盤には、「君の好きなとこ」をギターの演奏に乗せて、「LOVE OR LUST」はウッドベースとセッションするように低音から高音までを変幻自在に歌った。「KISS OF LIFE」では伸びやかな声を聴かせ、「Love Love Love」では恋の喜びを歌い上げた。そして、本編ラストは17年に発表し、ロングセールスを記録した「ノンフィクション」。ギター演奏のみで歌い、会場全体から大きな拍手が巻き起こった。
平井さんは「ここまで来られたのは歌手冥利(みょうり)に尽きます。もうダメだと思ったり、まだイケると思ったり、倒れては起き上がるの繰り返し。でもせっかく小さいころの夢だった歌手になれたので、自分に伸びしろがあると信じ、僕自身が平井堅という歌手を育てながらもっと進化した平井堅を皆さんに見せられるように頑張っていきます」とMCで語った。
その後、アンコールではピアノで伴奏しながら「half of me」を熱唱。この曲は「even if」の10年後を描き、ライブのみで歌われてきたが、昨年、ドラマ「黄昏流星群」(フジテレビ系)の主題歌となりシングルリリースされた。
平井さんの現在までのライブでの到達点を放送で楽しみたい。番組サイトではライブダイジェスト映像を公開している。
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