映画「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」3部作で監督、脚本、製作を担当したピーター・ジャクソンさんが手がけた映画「移動都市/モータル・エンジン」(クリスチャン・リバース監督)が3月1日に公開される。日本語吹き替え版に豪華声優陣が集結したことも話題で、「進撃の巨人」などの石川由依さんが、子供の頃に母を殺され、復讐(ふくしゅう)を誓う少女・ヘスター・ショウ(ヘラ・ヒルマーさん)、「寄生獣 セイの格率」などの島崎信長さんがへスターにひかれ、共に行動することになるトム・ナッツワーシー(ロバート・シーアンさん)をそれぞれ演じる。2人に、収録の様子などを聞いた。
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舞台は、たった60分で文明を荒廃させた最終戦争後に残された人類が移動型の都市を作り出し、ほかの小さな都市を駆逐し、捕食しながら生き続ける世界。捕食した都市の資源を再利用し、人間を奴隷化することで成長を続ける巨大移動都市ロンドンを前に、ヘスター・ショウが反撃に動き出す。日本語吹き替え版は、津田健次郎さん、井上麻里奈さん、銀河万丈さんらも出演する。
――映画を見た印象は?
石川さん とにかくスケールが大きくて、ワクワクさせられました。大迫力でアクションが格好いい。ドキドキしっぱなしで、手に汗握る展開が続きます。出演が決まった時はすごくうれしかったです。
島崎さん スケールが大きく、アクションを描きつつも人間をしっかり描いているのが印象的でした。役者さんの演技も好きでした。大きなところも細かいところも完成度の高い作品だと思いました。
――お互いの印象は?
島崎さん 石川さんは(ヘスター役が)絶対に合うと思っていました。(石川さんは)吹き替えの経験も多いと勝手に思っていたのですが……。
石川さん あんまりないんです。だから、お互い不安だったんです。
島崎さん 僕もレギュラーで吹き替えをやらせていただいたことがありましたが、映画のメインというのは慣れていないところがあったんです。気負いもありました。お互い励まし合いましたが、それも最初だけで、途中からはすごく集中してできました。
――2人は一緒に収録をしたそうですが、収録の様子は?
石川さん スタッフの方も温かく、どうしても自分で納得できないところはもう一度やらせていただたり、すごくやりやすい現場でした。
島崎さん すごくやりやすかったですね。
――苦労したところは?
石川さん “息の芝居”が多かったです。以前も吹き替えで呼吸を合わせるのが難しかったことがありました。今回もしゃべるよりも動いたり、戦うシーンが多く、気をつけた部分ですね。
島崎さん 2人で逃げたり、戦うシーンもいっぱいあり、呼吸の部分の難しさはありました。一つ一つの呼吸に意味があり、せりふと息は乖離(かいり)していない。そこを意識しました。
石川さん ヘスターは最初、あまりしゃべらないのが難しかったです。その中で怒りを表現しないといけない。どういう怒りなのかの表現は悩みましたね。
――吹き替えならではの難しさはありますか?
島崎さん 人によってやり方が違って、正解もないのですが、(演じている俳優と)気持ちが合えば最高かな? ベテランの方は、僕から見ると自然に呼吸が合っているんですね。(収録を前に)予習はしっかりするのですが、半分忘れながら、気持ちを大事に自然に合えばいいなあ……と思っています。
石川さん すごく分かります。慣れていないので、分からないこともあります。予習通りにできるかは分からないので、身を委ねて、頑張りました。
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