ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
人気テレビアニメシリーズ「ポケットモンスター」の劇場版最新作「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」(湯山邦彦監督、榊原幹典監督)が7月12日に公開された。本作は、1998年に公開され、記録的なヒットとなった劇場版第1作「劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」のフル3DCG版だ。テレビシリーズを含め、主人公サトシを22年間、演じ続けている声優の松本梨香さんは、サトシを「分身以上の存在。自分自身をサトシに投影しているし、サトシと自分は“イコール”」と語る。松本さんに本作の見どころや思いを聞いた。
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1998年公開の「ミュウツーの逆襲」は、人間の手によって生み出されたミュウツーが心に抱える「葛藤」、そして自分を生み出した人間への「逆襲」という、ファミリー向けの作品としては異例のテーマを掲げた作品だったにもかかわらず、同年の年間興行収入ランキング1位を獲得するなど記録的なヒットとなった。その後、世界各国で次々と封切られ、全米においては、日本映画興行収入歴代1位の記録をいまだに保持するなど、伝説的な作品となっている。
最新作は、その作品が21年を経て3DCG版で“復活”。松本さんは同作の公開が決まった時のことを「うれしい驚きでした」と振り返る。完成した作品を見た時は「スタッフの皆さんの『やってやるぜ!』という心意気を感じました。『CGになったんだから、前作ではやれなかったことを全部盛り込んでやるぜ』という思いが絵から伝わってきて、すごかったですね。最初のバタフリーが大群で飛んでいくシーンで、あまりのリアルさに泣きました。『やばい、ここで泣いていたらどうなる自分?』というぐらいでした」と語る。
最新作では、松本さんらテレビシリーズのキャストや、劇場版第1作でミュウツーを演じた俳優の市村正親さん、山寺宏一さん、小林幸子さんら当時のオリジナルキャストが集結。キャストの間では、オーキド博士の声優やナレーションを務めた故・石塚運昇さんの話になったという。
収録には石塚さんも参加したといい、「今回とり直しの部分もいっぱいあったり、付け加える部分がある中で、『ぜひとも運昇さんが収録したのであってほしい!』と、キャストみんなで言っていました。今回それがかなって、よかったなと思いました」と思いを語った。
テレビシリーズを含め22年間、サトシを演じ続けている松本さんにとって、サトシとはどんな存在なのか。「もう、ポケモンのことを考えない日はないんです。『サトシ』は自分にとって、もう一つの名前」と話す。長い期間、同じ役を演じる上で「芯は変わらない」と松本さん。
「自分の中で、『演じないことが演じている』ということが究極だと思っているので、なるべく作らず自然体で、ニュートラルな感じのサトシがいればいいなと思っています。元気に明るくて、猪突(ちょとつ)猛進で、真っすぐでピュア。そんなサトシにものすごく共感するし、そこはブレない気持ちとしてある。サトシがいろいろな人と出会っていくなかで、映像の中で自由に動き回り、自由に生きていればいいなと思っています」と語る。
そうした「ポケモン」シリーズへの思いがある中で、サトシは自分にとって「分身以上」という松本さん。「自分自身をサトシに投影しているので、サトシと自分はイコールという思いでやっている気がします。私が、サトシのせりふを借りて、みんなに伝えたいこともいっぱいあるんです。だから、せりふやストーリーに対しても、サトシとして考えているというより、自分がどう思うかということを考えたりしていることが多いです。私が一番サトシのそばにいると思っているので。サトシを守るという感覚かなあ」と話す。
松本さんは幼い頃から、いじめられているような子がいたら飛んでいって助けるような子供だったという。「演じる前からサトシだったのでは?」と聞くと、「そうだったんでしょうね。だから、サトシに出会ったんでしょうね。そんな気がします。アフレコのスタジオで、若手の演者の子が『松本梨香さんがサトシ、という意味が分かる』と言ってくれると、すごくうれしいです。ありがたいです」と笑顔を見せた。
「ポケモン」ファンの間では、「サトシはいつになったらポケモンマスターになれるのだろう」という話題が語られ続けている。今回、その疑問を松本さんにぶつけてみると、「みんなの中では20年以上たっているかもしれないけど、サトシはまだ10歳だから」と話す。
続けて、「でも、みんなもそうだと思いますが、夢がかなったかなと思っても、実はかなったわけじゃなくて、夢の最初の門をたたいたぐらいだったり。何かになれたから夢がかなったわけじゃないですよね。夢って、永遠続くことなんじゃないかなって。自分も演者としてずっとやっていて、そんなふうに感じます」と語る。
最後に「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」について、「20年という時を超えても、みんなが頑張ったもの、一生懸命作ったものは、みんなに受け入れられるということを示したい。一生懸命いいものを作ったら、それは永遠なんじゃないかなと。100年、200年ずっと残る作品だと確信をしています」と語った松本さん。ぜひ、スクリーンで作品への思いを感じてほしい。
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