名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
NHKドラマ×マンガ第2弾として8月10日午後9時からBSプレミアムで放送される番組「ドラマ×マンガ お父さんと私の“シベリア抑留”~『凍りの掌(て)』が描く戦争~」。「日本漫画家協会賞コミック部門大賞」「文化庁メディア芸術祭 漫画部門新人賞」を受賞したマンガ「凍りの掌」の著者・おざわゆきさんを主人公のモデルに、1人の女性マンガ家が、父親が戦後に体験した「シベリア抑留」について作品にしようと決意し、悪戦苦闘しながらも完成させていく日々を描いている。
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主人公のおざわゆき役を女優の木村多江さんが務め、ゆきの父・昌一役に俳優の古谷一行さん、夫の博光役に小手伸也さんを起用。物語は「凍りの掌」を随所に織り交ぜながら進行し、そのマンガパートには、声優の小野賢章さん、木村良平さん、山下大輝さんが参加。“2.5次元の王子様”と呼ばれている黒羽麻璃央さんも声の出演も果たしている。
マンガ家のおざわゆき(木村さん)は、高校1年でプロデビューを果たしたものの、その後連載も途絶え、40歳を過ぎて、崖っぷちに立たされていた。2006年、あることをきっかけに、父・昌一(古谷さん)の「シベリア抑留」体験をマンガにしようと考え、父に協力を依頼する。ところが父から聞かされる話は、「寒さ・重労働・飢え」など、想像をはるかに超える過酷さ。ゆきは心身ともに打ちのめされる日々を送ることに……というストーリー。
黒羽さんは今回、アフレコ初挑戦だったといい、制作統括の小山靖史さんによると「開口一番『泣きました』と言っていただいた。本当に黒羽さんの力、演技を通じて、2.5次元を見ている層にも伝えたい、伝わったらいいなって思っていたので、黒羽さんを起用したことで何か化学反応が起こればいいなって感じはしましたね」と明かしている。
また、黒羽さんがアフレコで流した涙について、小山さんは「黒羽さんと同じ年ごろ(20代)の若者たちが死に直面し、一人一人、死んでいってしまうシーンに涙が出たと言っていました」と説明していた。
戦争体験を後世に伝えるという意味でも、改めてマンガの力を随所に感じさせる同番組。一方で、「凍りの掌」が描かれたのが、今から10数年前と比較的新しいことにも驚かされる。劇場版アニメがロングランを続けるこうの史代さんの「この世界の片隅に」とほぼ同時期というのも興味深い。
制作統括の小山さんは「当事者ではないからこその視点というか、取材した中での発見、マンガにすることでの発見もあるだろうし、マンガ家の中で世代もあって、バトンが渡されているというのもあるのかなって気がしますね」とコメント。
総合演出の木學卓子さんは「おざわさんの作品にかける思いというものはすごいあったと思います。インタビューをさせていただいたときに答えてくださったのですが、マンガ家生命を賭けてこの作品を描いていたと。プラスしてシベリア抑留を経験した、取材させていただいた方々の思いを全て背負って描かれていて。水木しげる先生のような実際に戦争を体験した方々とは少し違う気持ちや覚悟を持って描いたということが、(番組でも)うまく伝わればいいなと思います」と語っていた。
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