知性と美貌を兼ね備えた、スタイリッシュさが持ち味の人気グループ「Sexy Zone」。中でもひときわ目を引くのが、最年長メンバーの中島健人さん。中島さんといえば、無類の王子様キャラであり、老若男女問わず繰り広げられる“神対応”や、惜しみなく発せられる胸キュンせりふなども印象深い。そんな中島さんを唯一無二の存在に仕立て上げているのが、代名詞「セクシーサンキュー」をはじめとする“ケンティーワード”である。彼の生み出すケンティーワード”から、その魅力を探っていきたい。
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◇トレンド入りも度々 “SNS映え”するインパクトの大きさ
まず、ケンティーワードを語るうえで外せないのが、中島さんの代名詞ともいえる「セクシーサンキュー」だ。バラエティーや歌番組、ライブなど多くの場面で披露している決めぜりふで、ファンをはじめ、お笑い芸人から俳優といった共演者まで、トリッキーだけど何だかクセになる……という感覚にハマる人が続出。2018、2019年に中島さんがレギュラー出演したバラエティー番組「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)の人気コーナー「グルメチキンレース ゴチになります!(ゴチバトル)」では、前の人よりも高いテンションで「セクシーサンキュー」と言っていく「セクシーサンキューゲーム」も作られ、ゴチメンバーの田中圭さんとの白熱したバトルなどが話題を呼んだ。
そのほかにも、中島さんは独自のワードセンスで続々とケンティーワードを生み出し続けている。ジャニーズ事務所の公式サイト「Johnnys’web」で展開しているブログ「KenTeaTime(KTT)」では、楽曲リリースや番組出演などに合わせてオリジナルのハッシュタグを制作。昨年10月に発売した両A面シングル「麒麟の子/Honey Honey」では、「#麒麟ハニーの番狂わせ」など中島さんが発信した複数の関連ハッシュタグがツイッターでトレンド入り。また、音楽番組「ミュージックステーション(Mステ)」(テレビ朝日系)出演の際には、ラグビーワールドカップで日本代表が歴史的勝利を収めた「ジャイアントキリング」と新曲名をかけた「#ジャイアント麒麟GOOD」や「#MステはSexyだ」というハッシュタグがトレンド入りを果たすなど、度々SNSをにぎわせている。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、自身のブログ名に「#K_T_T」とアンダーバーを加える形でソーシャルディスタンスを呼びかけたり、ジャニーズ事務所が実施している「Smile Up!Project」では、YouTubeの公式チャンネルで「~#Youごはんしちゃいなよ~」と題した動画を公開。レストランで中島さんと一緒に食事を楽しんでいるかのような気分が味わえる内容で、自作のメニュー表や2人分の食器を用意するなど、細部にまでこだわった演出も。故・ジャニー喜多川さんの名言「You○○しちゃいなよ」をうまく取り入れたタイトルと、中島さんらしい王子様キャラが生かされた内容で、自粛生活を楽しく過ごすためのコンテンツ作成にも力を発揮した。
そんな数々のケンティーワードを発信している中島さんだが、ただ一方的に発信するだけでなく、その盛り上がりや反響もしっかりチェック。ツイッターでトレンド入りを果たした際には自身のブログでファンに対して感謝を伝えるなど、“回収”まで行っているのは中島さんの特徴でもある。近年、SNSにも進出してきたジャニーズだが、中島さんはSNSの要素を早くから活用してきただけに、ジャニーズタレントの中でも特にその使い方がうまい。
さらに、ファンからの質問や意見を求める場合にハッシュタグを使用することも。前述した動画「~#Youごはんしちゃいなよ~」では、「#Ahさあごはんしちゃいなよ」「#Heいるごはんしちゃいなよ」「#Youごはんしちゃいなよ」と朝、昼、夜ごはんにかけた三つのハッシュタグを用意し、みんなの食事の様子を教えてほしいとファンに呼びかけている。中島さんのオリジナリティーあふれるハッシュタグは、ファンと交流する手段としても役立っているのである。
こういった中島さんの取り組みを受けて、今度はファン自らがハッシュタグを考案し、中島さんに“メッセージ”を届ける動きも。昨年のとある日には、「#中島健人さんのここが好き」というハッシュタグがツイッターで突然トレンド入り。文字通り、中島さんの好きなところについて思い思いに語ったツイートが多数投稿され、盛り上がりを見せた。
すると、中島さんは自身のブログで「胸がいっぱいです ちゃんとみてるからね いつもありがとう みんな、愛をありがとう」と感謝をつづり、ファンからは「愛が一方通行じゃない」「こうして一致団結させてくれる」「優しさと愛にあふれている」とさらに反響を呼んだ。アイドルファンの間では誕生日やデビュー日などをハッシュタグを使って祝福する場合も多いが、“何でもない日”をも“大切な日”に変えられたのは、それまでの中島さんの取り組みがあったからこそだろう。
常に世の中の動きに目を向け、トレンドもうまく取り入れながら“ケンティーワード”を送り出してきた中島さん。独自のワードセンスで紡ぐ言葉の数々は、SNSを通してファン以外の人々の興味を引くだけでなく、中島さんの持つ魅力に触れるためのツールとしても大きな役割を果たしている。そういった意味で中島さんは、SNSが普及した今の時代だからこそ成り立つ、新しいアイドルの形を作り出しているのかもしれない。