名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、テレビアニメの放送や配信、劇場版アニメの公開が延期となるなどアニメ業界は大きな打撃を受けている。コロナ禍で、アニメ制作の現場はどうなっているのだろうか? 複数の関係者に取材する中で、現状、課題が浮き彫りになった。
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東京都内のアニメ制作会社の関係者は、コロナ禍のアニメ制作について「これまでの倍以上に時間がかかってしまっている」と明かす。同社では、3月下旬からリモートワークを中心に切り替え、スタジオで作業するスタッフを極力減らした。密を避けて、リモート会議を増やした。
特に影響が大きいのがアナログ作業がメインのアニメ制作会社だ。「デジタル化はまだまだ過渡期のスタジオも多い。テレワークでは、どうしてもチェックなどに時間がかかってしまうし、対面の打ち合わせに慣れている人も多く、作業効率が落ちる。テレワークでクオリティーをキープするのが難しい」という。
「徐々に元に戻っていくとは思うが、しばらくはこの状況が続きそう」という声もあり、先行きが見えないのが現状のようだ。
アフレコにも異変が起きている。テレビアニメのアフレコの多くは一時、休止されていたが、再開されつつあるという。しかし「マイク一本一本に仕切りをしたり、スタジオ内が密にならないように声優を3人ずつくらいに分けて録(と)っている。これまでのように10人以上が一斉に録ることが難しい。これまでの3倍以上時間がかかってしまうこともある。結果として収録に立ち会う監督の拘束時間も長くなってしまう」と収録方法が大きく変わってしまった。「アドリブを入れるのが難しい」など演技への影響を懸念する声もあった。
そもそもアニメの制作現場は、働き方改革の波と人材不足によって、制作会社が淘汰(とうた)されていくとも言われている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で「さらに状況が厳しくなっていく。業界の再編にもつながるかもしれない」と話す関係者もいる。
新たな制作態勢の構築が大きな課題になりそうだ。
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