中国で人気の劇場版アニメ「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)」の日本語吹き替え版「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」が11月7日に公開される。日本語吹き替え版で主人公の黒ネコの妖精・シャオヘイを演じたのが、人気声優の花澤香菜さんだ。花澤さんはシャオヘイを「とにかく純粋で自分が思った方向に進んでいく」と感じたといい、「芯の強さを持ちつつも、子供らしさを意識した」と話す。演技のこだわりや作品への思いを聞いた。
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「羅小黒戦記」は、中国のアニメーターでアニメ監督のMTJJさん、寒木春華(HMCH)スタジオが制作。2011年3月にウェブアニメシリーズが動画サイトで公開されて、人気を集め、2019年には劇場版も公開。劇場版の中国国内での興行収入は約3億1500万人民元(約49億円)を記録するなどヒットした。日本でも字幕版が同年10月に公開された。自然破壊によって森を追われた黒ネコの妖精・シャオヘイが、妖精のフーシー、人間で最強の執行人のムゲンと出会い、人間と妖精の関係を揺るがす大事件に巻き込まれていく。
花澤さんは、作品を見て「圧倒された」と話す。
「アニメーションがめちゃくちゃきれいで、アクションシーンに入ると緩急がすごくて『これどうやって作ったんだろう!』という。キャラクターも本当に魅力的で、シャオヘイがとても可愛らしくて、ムゲンとフーシーという違う魅力のある男性にもひかれました。ユーモアのセンスも素晴らしいなと思いながら見ていました」
花澤さんが演じるシャオヘイは森を追われた後、フーシーに助けられ、人里離れた島で暮らしていたが、その後、ムゲンに捕らえられ、行動を共にすることになる。
「シャオヘイは、フーシー、ムゲンとの出会いで考え方がどんどん変わっていきます。純粋で自分が思った方向に進んでいく芯の強さは持ちつつも、子供なのでいろいろな心の揺れはある。最初はムゲンに対して『絶対に人間の味方にはならないぞ』と突っぱねていても、何かいいことを言われるとはっとしてついて行きたくなってしまったり、そういう子供らしいキャラクター性を意識しながら演じました」
シャオヘイの「変化」も意識した。
「演じる上で意識しなきゃと思ったのは、ムゲンとの心の距離。つっけんどんな態度を取るところと、素が出てしまって純粋に接してしまっているところ、ちょっとずつ信頼していっているところと、微妙な変化を大事に演じました」
原作の中国語のシャオヘイ役の声を聞き、「声がめちゃくちゃ可愛くて、これはハードルが高いなと思いました(笑い)」と話す。中国語の演技を聞いて、発見もあった。
「原音では、自分だったらこう笑わないだろうなという部分もあって、まねさせていただきました。例えば、海でいかだに乗っている時、調子に乗って『ハハハっ!』と笑っているシーンがあるのですが、何も手がかりがなかったら自分は違うやり方をしていたんだろうなというところもありました」
中国での活動も多く、中国語も勉強しているという花澤さんは「中国語は、さらさらボソボソとしゃべっているのに勢いがある」と説明する。
「その感じを日本語で表現するのは、なかなか難しい。子供のシャオヘイは、結構ハキハキしゃべるし、機嫌を損ねた時の『ふん!』などのリアクションは日本語にもあるのでシンクロする部分が多かったんですけど、男性のムゲンやフーシーの吹き替えは難しかったんじゃないかなと思います」
原音をヒントにしながらも、終盤でシャオヘイが自分で決断し、突き進んでいくシーンでは「原音を意識せずにその場で生まれた感情」を大事にした。
「終盤でシャオヘイが勇ましくなるシーンは、『もっと格好よく』というディレクションもあって、何度もテークを繰り返しました。ちゃんと決意して、彼が新しい道に踏み出したぞと明確に分かるようにりりしさを表現したいと思いました」
「羅小黒戦記」のファンの間では、フーシーとムゲンという二人の対照的な男性キャラクターを巡り、「フーシー派か、ムゲン派か?」という話題も盛り上がっている。花澤さんは「個人的にはムゲンです」と話す。
「あのユルさにやられちゃうんですよね(笑い)。私は『ついて来い』というより、ムゲンのようなちょっとツッコミどころがあるほうが好みで、でも繊細なところもあって、気遣いがすごい。みんなが好きになっちゃうのも分かります」
日本語の吹き替え版のタイトルにある「ぼくが選ぶ未来」のように、シャオヘイが自分の未来を選び、進んでいく姿を描く本作。花澤さんは「『どんな未来を選択してもいいんだよ』というメッセージが、シャオヘイを通して伝わるような作品です。見終わった後は、晴れた青空のようなすっきりとした気持ちにさせてくれると思います」と話す。花澤さん演じる可愛らしいシャオヘイの成長を見守りたい。
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