武田玲奈:「一人芝居の難しさを痛感」 “平成ネット史上最大の闇”に迫る映画で感じた思い

映画「真・鮫島事件」で主演を務めた武田玲奈さん
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映画「真・鮫島事件」で主演を務めた武田玲奈さん

 女優でモデルの武田玲奈さんが主演を務めたホラー映画「真・鮫島事件」(永江二朗監督)が公開中だ。インターネット掲示板「2ちゃんねる」を中心に広がっていったとされ、“平成ネット史上最大の闇”と言われる都市伝説「鮫島事件」が原案。「事件の内容を知ると消され、真相は分からない」という形のない恐怖がリモート飲み会中に伝染する、「リモート~」「オンライン~」が一般化した現在の世相を反映したパニックホラーで、撮影も、出演者同士がほとんど会わない状態で行われた。「一人芝居の難しさを痛感しました」と明かす武田さんが映画について語った。

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 今作で武田さんは、高校時代の部活の同級生たちとリモート飲み会を開催する主人公・佐々木菜奈を演じた。菜奈は家から飲み会に参加するが、メンバーの一人が連絡もなしに現れないことに気づく。不審に思う菜奈たちだが、話をしていく中で、メンバーの中の3人が都市伝説「鮫島事件」に関わる廃墟(はいきょ)に行ったことが発覚。そして、1人が放った“ある一言”をきっかけに、菜奈たちは想像を絶する恐怖に襲われていく。

 武田さんがホラー映画に出演するのは、2016年公開の映画「のぞきめ」以来、約4年ぶり。「『のぞきめ』での出演はワンシーンだけだったので、本格的にホラー映画の撮影をしたのは初めてでした。幽霊が出るホラー映画はもともと苦手なので、すごく出演は悩んだんです……。でも、都市伝説には興味がありましたし、鮫島事件のことは映画に出演するまで知らず、恐ろしさもそんなに感じなかったので出演しようと思えました」とにっこり。「撮影中も、もし幽霊がいたとしても悪さをしてこなければ大丈夫と思っていました(笑い)」と恐怖を乗り越えたことを明かした。

 撮影は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ほぼリモートで行われた。「最後まで難しかったですね。リモート飲み会のシーンは、画面越しに同級生との掛け合いが続くのですが、私が撮影している時は代役の方だったので、ほぼ画面にしゃべるという感じで。(実際のキャストが)どういうテンションでくるのかも分からないので、想像力でお芝居をしていました。完成した作品を見た時も、(相手が)『こういう熱できていたのか』と意外だった部分もありました」と“一人芝居の難しさ”を語った。

 劇中で菜奈は、友人とのリモート飲み会をきっかけに都市伝説「鮫島事件」に巻き込まれていく。役を演じた武田さんに実際にコロナ禍をどう過ごしてきたのか聞いてみると、さまざまな映画を見ていたといい、作品の感想を熱心に語る様子が印象的だった。そんな武田さんに来年の目標を聞くと「まず、女優業に力を入れて頑張っていきたいです。いろいろなことを勉強して頑張らないといけないです」と熱のこもった答えが。

 演じてみたい役などを聞くと、「悪役をやりたいです、嫌われ者みたいな……(笑い)。あと、今年は役で初めて金髪になったのですが、また挑戦してみたいです。いろいろな髪色にしてみたいです」と目を輝かせる。役を通して武田さん自身が嫌われてしまうリスクにも、「それでたたかれるのは本望じゃないですか」ときっぱりと言い切る武田さんの表情からは、芝居への熱い思いがうかがえた。

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