水曜日のダウンタウン
電気イスゲームトーナメント 1回戦第2試合 ほか
11月20日(水)放送分
LPGAツアーのメジャー最終戦「全米女子オープン」が12月10日、米テキサス州チャンピオンGCで開幕する。日本からは畑岡奈紗選手、渋野日向子選手らが出場し、WOWOWで連日生中継される今大会について、WOWOWのLPGA女子ゴルフツアーアンバサダーを務めるカリー・ウェブ選手が畑岡選手、渋野選手が優勝するための戦い方や大会の見どころなどについて語った。
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ーー新型コロナの影響で例年とは違ったシーズンになっていますが、印象は?
今年は例年にないシーズンです。選手たちはコース上だけでなく、毎日の生活の中でも全
く気を抜くことができません。新型コロナに気をつけるのはもちろん、守らなければならないルールが数多くあります。私は先日トーナメントに出場して、そのルールに沿って動いたのですが、本当にたくさんのルールがあり、毎週それをやり続けるのはとても大変なことです。それらをすべて守り、コロナにかかることなく、素晴らしいプレーを見せている選手たちは皆、本当に偉いと思います。
ーー初めて全米女子オープンで優勝した、2000年大会の時のことを教えてください。
全米女子オープンは最高レベルの大会であり、そこに名前を残せるのは最高の名誉です。2000年は、私にとって5回目の全米女子オープンでした。5年のキャリアの中でも好調な1年で、自信を持って大会に臨みましたが、優勝を意識しすぎてプレッシャーとなり、調子が上がりませんでした。実際、最初のホールではボギー。でも、その次のホールをなんとか乗り切り、そこからは過去最高のプレーをすることができました。全米女子オープン初優勝は最高の気分でした。
ーー翌年も優勝し、全米女子オープンで2年連続優勝は難しいことだと思いますが。
私が2000年と2001年に連覇して以来、誰も成し遂げた人がいないことから見ても、明らかに難しいことだといえるでしょう。一番の理由は、毎年違うコースで開催されることにあると思います。2年連続して開催コースが自分に合うというのは、なかなかないことです。コースが自分にうまく合っていないとなると、それは本当にストレスです。2年連続して、そういったストレスなく上位でプレーできるなんて、なかなかないことではないでしょうか。
2001年もいいプレーができていて、自信もありました。またディフェンディング・チャンピオンであるということも、私の自信の源になっていました。だから、あの大会は、私のキャリアの中でも初日から最終日までずっと、最も安定した最高のゴルフができた大会だといえます。スイングがすべてうまくいったので、どんなふうにもプレーできました。 私のキャリアの中で引っ掛けたスイングがなかった大会は、あれが唯一だと思いますね。
ーースケジュール変更で12月の開催となりました。どんな影響があると思いますか?
今回の大会は過去に例を見ないものになると思います。例えば去年はチャールストン(米サウスカロライナ州)で開催され、気温は38度くらいあり、暑い大会でした。今回は今までで一番寒い大会になるわけで、これは初めてのことです。それに加えて日照時間が短いので、初日、2日目は二つのコースに選手を分けて行われることになります。なので、今年の全米女子オープンは、これまでの大会とは全く違う様相になるでしょう。選手たちにとっても、初めての経験になることは間違いありません。
ーー今大会は二つのコースを使用しますが、どのような選手が優勝すると思いますか?
この大会に最適な選手は、我慢のゴルフができる選手、よく知らないコースにでも十分に適応できる選手。そういったタイプの選手が勝利を手にするのではないでしょうか。それは事前に想像もしていなかった選手かもしれません。今年は二つのコースで行われ、同じゴルフクラブ内にあるとはいえ、その特徴はかなり違うからです。違った条件のコースにうまく適応できる選手が優勝に近いのではないでしょうか。
ーー日本からは18人の選手がエントリーしていますが、活躍は期待できますか?
出場する選手はみんな、我慢強さとベストな状態である事が求められます。 私は、日本人選手はいろんな意味で有利なのではないかと思っています。というのも、彼女らは12月のプレーに慣れているからです。LPGAの大半の選手はこの季節のプレーには慣れていません。でも日本人選手は寒くなるこの季節のプレーに慣れています。彼女らがアメリカに来ることができて、初日までにここの気候と時差などにしっかりと対応できたなら、有利にプレーできるのではないでしょうか。日本人選手にはチャンスがあると思いますよ。
ーー海外を意識する日本人選手が増えているように感じますが、どう思いますか?
日本人選手たちがメジャーで試合をする機会を手にできているというのは素晴らしいことですね。将来的にLPGAでプレーしたいと思っているのであれば、世界最高峰の選手たちとどう戦っていくのかを経験する貴重な機会です。また、JLPGA(日本女子ツアー)はとても強いツアーであり、彼女らはそこでプレーしています。日本のツアートップレベルの選手たちが、「世界最高峰の選手たちと戦ってみたい」と考えるのは自然なことです。渋野日向子選手のケースもあります。彼女は初めて出場したメジャー大会で優勝したのです。日本人選手が海外で良いパフォーマンスを見せる。それはかなり可能性のあることだと思います。
ーー畑岡奈紗選手にはどのようなプレーが求められると思いますか?
先日、試合で畑岡選手を見ました。すごくいいスイングをしていましたね。今季メジャー2大会でトップ10フィニッシュなのですから、しっかりといい方向に進んでいると思います。昨シーズンはメジャーであまりいい成績を残せていませんでしたね。大事なのは全米女子オープンでいいプレーをしようと、自分に過剰なプレッシャーをかけないことです。考えてみてください、今後半年の間に、彼女は2度全米女子オープンで戦うことになるのです。一つはこの12月の大会、そしてもう一つは来年の5月です。だから、今回の全米女子オープンでプレッシャーをかける必要はありません。気持ちを楽に戦うことができれば、勝てるチャンスは十分にあります。
ーーLPGAツアー参戦を希望している渋野選手は、全米女子オープンに向けてどう戦うべきですか?
渋野選手がLPGAで戦う気持ちが整ってきたと聞いてとてもうれしいですね。「全英AIG女子オープン」での勝利があまりに早くきたので、1年間のツアー出場資格の権利を行使するにはまだ十分な気持ちができていませんでした。だから、彼女がLPGAにフル参戦する日が楽しみです。
全米女子オープンへのアドバイスとしては、今回は二つのコースを使用するということから、準備も例年とは違います。大会のトロフィーや、看板をなるべく見ないようにして、単に二つのゴルフトーナメントに出るのだという気持ちで向かってください。そして最終日の前夜に、勝つチャンスのあるいい位置につけていたら、その時に、今回の全米女子オープンの重要性を実感すればいいのです。
少なくともそれまでは、二つのコースについてできるだけ知り、良いゲームプランを立て、ベストのプレーをするだけです。そして最終日、最終組に近いグループでプレーをすることができれば、チャンスはあります。彼女はこれまでにもプレッシャーに強いところを見せてくれています。優勝に手が届くポジションにつけることができれば、チャンスはあるでしょう。
ーー全米女子オープンでの勝利は、選手たちにとってどんな意味がありますか?
全米女子オープンでの勝利は非常に特別なものです。誰にとっても最高の目標であることは間違いありません。 たとえば、あなたが誰かに全米女子オープンで勝ったことがありますと言ったなら、例えあなたがその1試合しか優勝経験がなかったとしても、聞いたその人は感銘を受けるに違いありません。
*……WOWOWでは全米女子オープンの初日から最終日までをWOWOWプライムとWOWOWライブで生中継する。1日目は12月10日深夜1時からWOWOWプライムで、同日深夜3時からWOWOWライブで放送。2日目は11日深夜3時、3日目は12日深夜3時、最終日は13日深夜1時からWOWOWライブで放送される。1日目は無料放送。
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