注目女優:「おかえりモネ」蒔田彩珠、「ドラゴン桜」南沙良…飛躍の時を迎えた“10代の才能”

朝ドラ「おかえりモネ」でヒロインの妹を演じる蒔田彩珠さん(左)と「ドラゴン桜」に出演する南沙良さん (C)NHK
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朝ドラ「おかえりモネ」でヒロインの妹を演じる蒔田彩珠さん(左)と「ドラゴン桜」に出演する南沙良さん (C)NHK

 昨年、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」でヒロインの妹を演じ、注目を集めると、10月期には「恋はつづくよどこまでも」「私の家政婦ナギサさん」などヒット作が続いたTBS系“火10”枠の連続ドラマ「この恋あたためますか」で、初主演を果たした森七菜さん。「2020年ブレーク女優」の筆頭に挙げられるほどの活躍を見せたが、そんな森さんに続く“10代の才能”が、この春に高校を卒業し、まさに飛躍の時を迎えている。ここでは森さんの1学年下となる、2002年度生まれの期待の次世代ヒロインを紹介する。

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 ◇数々の映画賞受賞 清原果耶、森七菜の系譜継ぐ“10代の才能”蒔田彩珠

 真っ先に紹介したいのが、清原果耶さん(ちなみに森さんとは同学年)主演で5月17日にスタートする朝ドラ「おかえりモネ」でヒロインの妹役に決まっている蒔田彩珠(まきた・あじゅ)さんだ。2002年8月7日生まれの18歳。数々の是枝裕和監督作品に起用され、2018年公開の「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(湯浅弘章監督)で映画初主演を果たした若手実力派の一人。昨年公開された「朝が来る」(河瀬直美監督)の演技で、第44回日本アカデミー賞新人俳優賞、第94回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞などに輝くなど、疑う余地のない“10代の才能”と言える。

 朝ドラヒロインの妹といえば、蒔田さんと同様、10代前半から演技力を評価されてきた清原さんも一昨年の「なつぞら」で経験。それ以前にも土屋太鳳さん、杉咲花さんといった後に朝ドラヒロインとなる若手女優が担ってきた重要なポジションだ。前述の通り、昨年の「エール」では森さんが務め、知名度を大きく飛躍させたことも記憶に新しい。

 そんな蒔田さんが「おかえりモネ」で演じる永浦未知は、清原さん扮(ふん)するヒロイン百音(ももね)の2歳年下の妹。堅実に先を読んで行動するしっかり者で、百音とは正反対の性格だが、2人は昔から仲の良い姉妹として描かれる。また未知は、勉強は得意だが、不器用で、意地っ張りな一面もあるという。

 姉妹役の清原さんとは、2018年のNHK連続ドラマ「透明なゆりかご」で共演。同作の第2回「母性ってなに」では、蒔田さんと清原さんが一つの「命」をめぐり、対象的な役どころを担うと共に、当時15歳の蒔田さん、16歳の清原さんの胸がヒリヒリするような感情のぶつけ合いに視聴者の熱い視線が注がれた。そんな実力派同士の再共演は「おかえりモネ」の楽しみの一つになるであろう。

 ◇2022年大河ドラマにも抜てき 南沙良は初演技からすごかった?

 さらにもう一人、紹介しておきたい“10代の才能”が南沙良さんだ。同学年の蒔田さんとは「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」でダブル主演として共演。同作の演技が評価され、第43回報知映画賞(蒔田さんと同時受賞)や第61回ブルーリボン賞などで新人賞に輝いている。

 2002年6月11日生まれの18歳で、女優デビューは2017年公開の映画「幼な子われらに生まれ」。同作でメガホンをとった三島有紀子監督は南さんを当時、「『ヨーイ、スタート!』も知らなかったので、本当にお芝居自体初めてだったんですけど、彼女は反応力が天才的。リアルな感情のぶつかり合いを撮りたいと思ったときに、南さんみたいな反射力というか反応力(は必要)。ちゃんと突き飛ばしたときににらみますしね。そういう反射力がすごくある役者さん」と絶賛していた。

 その後も順調に作品を重ねてきた南さん。三谷幸喜さんが脚本を手掛け、小栗旬さんが北条義時役で主演を務める2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、源頼朝の愛娘・大姫を演じることも決まっているが、その前に、さらなるステップの場になりそうなのが、4月25日にスタートする連続ドラマ「日曜劇場『ドラゴン桜』」だ。

 南さんにとって民放連ドラ初出演作で、「東大専科」の生徒・早瀬菜緒役での出演。菜緒は、飽きっぽい性格の女子生徒で、今まで何かに本気で打ち込んだことがない“イマドキ”女子という設定だ。自身とは真逆だという明るい役どころで、「自分の中の一番明るい部分を引っ張り出して頑張っています」と語っていた南さんの、新たな一面が見られそうな予感も……。

 ◇経験豊富な桜田ひより、「王道」進む秋田汐梨、実写「女子無駄」の畑芽育ら

 そのほかこの春に高校を卒業した2002年度生まれには、桜田ひよりさん、秋田汐梨さん、畑芽育さんらがいる。

 桜田さんは、2014年の連続ドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系)のピア美役をはじめ、多数のドラマや映画で活躍し、女優としての経験は誰よりも豊富。現在はNHK・Eテレの語学番組「ボキャブライダー on TV」に、葵わかなさん、浜辺美波さんに続く3代目ボキャブライダー(英語攻撃から人々を救うヒーロー)として出演しているほか、女性ファッション誌「Seventeen(セブンティーン)」(集英社)の専属モデル(STモデル)としての顔を持つ。

 2019年公開の映画「惡の華」(井口昇監督)から女優としてにわかに注目を集めるようになった秋田さんも、桜田さんと同様、現役のSTモデル。それ以前からローティーン向けファッション雑誌「nicola(ニコラ)」(新潮社)の専属モデルとしても活躍し、先輩の飯豊まりえさん、永野芽郁さん、清原さんらと同じ道を進む次世代ヒロインの一人と言える。

 畑さんは昨年「女子高生の無駄づかい」(テレビ朝日)、「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(MBS・TBS)といった人気マンガ原作の連ドラで起用され、見た目の愛らしさや再現度も話題となった。彼女たち“ブレーク候補”の今後にも注目だ。

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