全領域異常解決室
第10話 その答えは、神のみぞ知る―悠久の時を超えた絆
12月18日(水)放送分
女優の吉岡里帆さん、黒木華さん、モトーラ世理奈さん、石橋菜津美さんが、5月27日スタートの連続ドラマ「WOWOWオリジナルドラマ 椅子」(金曜午後11時半)に主演することが3月6日、分かった。本作はお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん書き下ろしのオムニバスドラマで、吉岡さんらは各エピソードの主演を務める。4人とも、又吉さんが手掛けた作品初出演にして主演を務める。WOWOWのドラマに主演するのも4人とも初めて。
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本作は椅子と女性をテーマにしたドラマで、実在する著名な椅子が1話につき1脚登場。全8話で構成され、吉岡さんは第1、2話、モトーラさんは第3、4話、石橋さんは第5、6話、黒木さんは第7、8話に主演する。劇中には、怪しげな椅子店店主に扮(ふん)した又吉さんが、椅子の成り立ちや造形美を紹介するパートも描かれる。登場する椅子は第1話から順に、No.14、スツール60、ラ・シェーズ、Yチェア、ルイ・ゴースト、ネイビーチェア、Aチェア、アリンコチェア。
「WOWOWオリジナルドラマ 椅子」はWOWOWプライムで放送、WOWOWオンデマンドでも配信される。第1話は無料放送。
「椅子」と「女性」ということをテーマにオムニバスの物語を作ってほしい、そして複雑な世界、ありきたりじゃない、普通じゃない世界を作っちゃってくださいというお話を受けて、それだったら面白そうだなと思って今回のお話を引き受けました。書いているときからできるだけ、自分が分かっていない感情になるようなものを描こうと心掛けていたのですが、完成して映像になったものを見てみても、僕でも意味が分からんところがいくつかありました(笑い)。正しく分からず、複雑な感情になれるものに仕上がっていると思います。
元々椅子というものがすごく好きではありますが、今回物語を描くにあたり、改めて椅子について調べて知った部分もたくさんありました。椅子の持つ背景や特性を物語と関連させていたり、着想を得ていたりする部分もあるので、椅子が好きな方はその辺りも注目していただけたらと思います。そして、八つの物語はそれぞれ色が異なりますが、主演の女優、皆さんが全然違う表情やお芝居をされているので、全部味わってもらえたらいろんな感情になれるんじゃないかな、と思います。あとは、こういう変な物語をみんなで全力で作ったので、面白がって見てもらえたらうれしいです。
私の担当した2役は全く異なるキャラクターではありましたが、どちらも「静かに歪(いびつ)な人」という印象を受けました。椅子は多くを語りませんが、誰にも知られず人と密接に交わりその座面に年輪を刻んでいきます。その時の断面を見ていただくような……秘密の共有といった感じでしょうか。今までにない作品で惹(ひ)きつけられました。
何年か前に又吉さんが編集長の、これまた「椅子」という雑誌に呼んでいただき、そのときは晴れた空の下、おしゃれな椅子を1脚出して撮影しました。街中に置かれた椅子との撮影は今でも不思議な感覚で思い出深いです。家の中にある椅子も良いですが、外にポツンとある、どこの誰のか分からない椅子には妙に物語性を感じます。
お話をいただいたときから、又吉さんが書かれた脚本なら絶対面白いと思い、楽しみにしていました。どちらの脚本もそれぞれせりふやシチュエーションが全く違うものだったので、読んでいても、演じていてもすごく面白かったです。又吉さんの思い描くお芝居ができているといいなと思っています。
「椅子」から生まれる又吉さん書き下ろしの八つのストーリー。私はどんなお話の中に入るんだろうかと、オファーをいただいたときからとても楽しみでした。普段何の気なしに座っている椅子も、もしかしたら、私のことをニヤニヤしながら見ているかもしれない……なんて思いました。
台本を拝読させていただいたとき、2作品とも雰囲気が全く違っていて、一つは絵本の中のような、一つは詩の中のような、読み手に自由があって、どんな所でこの言葉が話されるのかなと想像しながら楽しく読ませていただきました。全く違う世界観に包まれて一つずつ大切に演じたいと思いました。
私は椅子の雰囲気が作品の空気感にリンクしているような気がして、撮影中も椅子の雰囲気にヒントをもらいながら、演じさせていただきました。この椅子を持っている人はどんな人なのか、人物ではなく椅子の目線から見ているような見方もできる作品だと思いました。さまざまな椅子と世界観を楽しんでいただけたらうれしいです。