名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
2021年4~6月に放送されたテレビアニメ「オッドタクシー」の劇場版「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」(木下麦監督)が4月1日に公開される。キャラクターは、可愛らしい動物ではあるが、実は本格的なミステリーで、テレビアニメが放送されると、先の読めない展開、複雑に張り巡らされた伏線、癖の強いキャラクターなどが話題になった。同作は、テンポのいい会話劇が魅力の一つだ。花江夏樹さんや飯田里穂さん、木村良平さん、山口勝平さん、三森すずこさんら人気声優、お笑いコンビ「ミキ」「ダイアン」、ラッパーのMETEOR(メテオ)さんらの好演が光る。声優初挑戦となったMETEORさんは、ラップ口調でしゃべるヤノという難役に挑んだ。これまでアニメを熱心に見ていなかったが、「オッドタクシー」の出演をきっかけに、すっかりアニメにハマったというMETEORさんに、同作への思いを聞いた。
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METEORさんは、配信サービス「ツイキャス」で「メテオ・アニメ視聴家への道」という企画に挑戦している。「オッドタクシー」で演じたヤノがツイッターのアイコンになっていて、「アニメファンだったのか」とも思ってしまうが……。
「マンガは大好きです。『花の慶次』『魁!!男塾』などが好きですね。ただ、アニメは『映像研には手を出すな!』くらいしか見ていませんでした。子供の時は『ドラゴンボール』を見ていたのですが、マンガを読んだ方がストーリーの展開が速いかな?と思って、あんまり見なくなったんです。今はアニメが大好きです」
「オッドタクシー」は、タクシー運転手の主人公・小戸川が乗せる癖のある乗客とのやりとりが、一人の少女の失踪事件につながっていく……というストーリー。METEORさんが演じるヤノは、謎の組織に所属するクレバーで冷酷な男。ラップ口調でしゃべるのが特徴ということもあり、ラッパーのMETEORさんに白羽の矢が立った。
「劇伴を担当するPUNPEE君に『ラッパーの役だし、知り合いのMETEORはどう?』と言っていただいたみたいで。それで、オファーというよりは、僕が志願したような形でした。PUNPEE君のスタジオで録音したデモを制作サイドに送ったら、OKが出たようです。せりふも全部ラップだから、できるんじゃないかな?と」
「オッドタクシー」は、先に声を収録してから映像を作るプレスコで収録した。ヤノはラップをしながらしゃべるが、アニメの収録と音楽の収録は違う。
「あらかじめ木下監督が全キャラクターの声を当ててくれていたんです。ガイドで、ヤノの声も入っていたので、ガイドを聞きながら声を吹き込んでいきました。ヤノのせりふのバックで流れるBGMは、SUMMIT(レーベル)のPUNPEE君たちが作っているし、普段と同じようにラップしていると『イメージと違う』『せりふとして意識してほしい』という指摘をいただきました。例えば、ラップだったら1小節のお尻に韻がくるようにするけど、そういうことは意識しないでいいということだったんです。だから、普段のレコーディングとは全然違います」
せりふであり、ラップでもあるというのはバランスが難しそうではあるが、METEORさんは「誰でもできると思いますよ。リラックスしながら演じることができました」とさらりと語る。テクニックがあるからこそできるわけで、METEORさんだからヤノという難役を演じきることができたのだろう。
ヤノはハマり役ではあるが、「オッドタクシー」の放送が始まった当初は自信がなかったという。
「反響が怖くて、ツイッターで目に入らないようにしていました。PUNPEE君に『好意的な意見だけ教えて』とお願いして、スクショを見せてもらったり。自分が出ているシーンを直視できませんでした。第1話で(アイドルソングの)『超常恋現象』が流れるシーンばかり見ていました。芸人さんは声がキレイですし、声優さんの演技もすごい。皆さんがすごいので、僕で大丈夫なのかな?という気持ちで」
METEORさんの熱演もあり、ヤノは人気キャラクターとなった。
「うれしいです。アニメファンの方はいい人ばかりですよね。全肯定してくれるんです。ヤノをきっかけに僕の音楽の活動に興味を持っていただける方が増え、ライブに来ていただいたり、グッズも買っていただいたり、すごくうれしいです。リスペクトしていただいている気持ちが伝わってきます。アニメってすごい!と感じています。アニメとヒップホップは相性がよさそうですね。またアニメに関わってみたいですし、声優もまたやってみたいです」
「オッドタクシー」は多くの人をとりこにした。出演者ではあるがMETEORさんもその一人だ。
「脚本がすごく読み応えがあって、面白かったんです。ミスリードを誘うストーリーにびっくりしました。キャラクターも魅力的。とても可愛いですが、病んだ現代社会が描かれています。絵もキレイです。第1話で樺沢がタクシーに乗るシーン、渋谷の街が出てくるのですが、すごくキレイで、何回も何回も見ています」
劇場版の公開に向けて「音もすごくいい作品ですし、映画館の大きなスピーカーで聞いて、肌で迫力を感じていただきたいですね」と語るMETEORさん。ヤノのラップもぜひ肌で感じてほしい。
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