安彦良和監督:「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」で「ある意味原点に」 「富野由悠季の才能が大きい」

「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の初日舞台あいさつに登場した古谷徹さん(左)と安彦良和監督(C)創通・サンライズ
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「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の初日舞台あいさつに登場した古谷徹さん(左)と安彦良和監督(C)創通・サンライズ

 アニメ「機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)」のアニメーションディレクターやキャラクターデザインなどを担当した安彦良和さんが監督を務める劇場版アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の初日舞台あいさつが6月3日、丸の内ピカデリー(東京都千代田区)で開催され、アムロ・レイ役の声優の古谷徹さん、安彦監督が登場した。「ククルス・ドアンの島」は、1979年に放送されたファーストガンダムのテレビアニメ第15話のエピソードで、主人公のアムロ、敵対するジオン軍の脱走兵ククルス・ドアンの交流を通じて、戦争の哀愁が描かれた。劇場版では第15話を改めて描く。安彦監督が「ククルス・ドアンの島」」への思いを語った。

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 安彦監督は「ファーストガンダム、富野由悠季の才能が大きいんですけれど、味わえば味わうほど良い味が出てくる。『THE ORIGIN』の時にあと10分あったら、ガンダムは大地に立つのにとスタッフに言われたこともあって、それもスタッフの愛だなと思ったんです。まさにガンダムが大地に、ある意味原点に立ったと思います。アムロも15歳の少年らしい、あどけない芝居をするんです。そういったところがガンダムの原点だと思います。若い人は若い人なりに、オールドファンはオールドファンなりに楽しんでいただけたらと思います」とコメント。

 「次にファーストガンダムを劇場版アニメ化するならどのエピソード?」と質問されると「僕の方ではありません。ファーストガンダム原理主義者でして、僕の関心はファーストにしかないので、映像化したいエピソードはないですね。年のことも考えると自然に最後かなと思います」と語った。

 ファーストガンダムへの愛を「いろいろなガンダムが好きだと言う方がいらっしゃると思います。ただ、僕にとってのファーストガンダムはあまりにもすてきすぎて、満足しているだけです。けんかを売っているわけじゃないんです。好きな方はどうぞほかのシリーズを愛してあげてください」と語り、「良しあしを別にして、ガンダムがなんか難しいなと思っている方もいると思いますが、ガンダムは本来難しい話じゃないんです。『ククルス・ドアンの島』は、はみ出したエピソードなんですけど、初めて見る方でも楽しめると思います。親子3代で見てほしいですね。おじいさんは懐かしく感じて、楽しめる。孫の代でも理解できる。そんな良いエピソードだと思います」とメッセージを送った。

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