2001年7月19日にPS2向けに発売され、全世界累計2080万本以上を売り上げたRPG「ファイナルファンタジーX」が歌舞伎化され、2023年春に上演されることが7月19日、明らかになった。企画・演出も担当する尾上菊之助さんのほか、中村獅童さん、尾上松也さん、坂東彌十郎さんらが出演、360度のステージで知られるIHIステージアラウンド東京(東京都江東区)で、ティーダたちの旅がよみがえる。
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「ファイナルファンタジーX」は、架空の球技「ブリッツボール」の選手で異世界スピラに召喚された少年ティーダと、召喚士の少女ユウナが魔物「シン」を倒すため冒険の旅に出るというストーリー。シリーズで初めてキャラクターボイスを採用し、状況に応じて表情が変化するフェイシャルアニメーションの採用によって、キャラクターが感情豊かに描かれ、切ないストーリーは多くのユーザーに愛された。PS2を代表するヒット作となり、後に多くのハードでリマスター版が制作された。
新作歌舞伎の脚本はNHK連続テレビ小説「おちょやん」、「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系)などを手がけた八津弘幸さん。共同演出は、「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」やB’zのドームツアーで知られる金谷かほりさんが務める。
菊之助さんは、「IHIステージアラウンド東京での歌舞伎公演は初めての挑戦になりますが、発売当時にゲームをした時の衝撃的で感動した気持ちを大切に、ゲームを大好きな人にも、歌舞伎を見たことがない方にもぜひ見てもらいたいと思っております」とコメント。「高さ8メートルの巨大スクリーンに映し出される映像が舞台を彩り、あたかも『ファイナルファンタジー』の世界にいるかのような没入感をご堪能いただけると思います! このような時代だからこそ、見ていただきたい心に響くストーリーです。ぜひ劇場にお越しください」と呼びかけている。
プロデューサーの北瀬佳範さんは「最初にこの話をいただいた時は“まさか”という半信半疑の気持ちでいっぱいでしたが、尾上菊之助様から直接、熱のこもった思いを伝えていただき大変感動したのを覚えています。大衆娯楽としては最後発のビデオゲームと日本の伝統芸能である歌舞伎とのコラボがどのような感動を生みだすのか。今からワクワクが止まりません」と話している。