2000~01年に放送された特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」に登場する武器・タイタンソードの大人向け玩具「CSGタイタンソード」(バンダイ)。大型サイズの武器、アイテムに特化したバンダイの大人向け玩具の新ブランド「COMPLETE STYLE GIGANTIC(CSG)」の第1弾で、6月28日にスタートした1次受注分が“完売”し、2次受注をスタートするなど人気を集めている。「これは本物!」と絶賛するのは、仮面ライダークウガのスーツアクターを務めた富永研司さん。本物で撮影をした富永さんもそのクオリティーに太鼓判を押す。「触っていると、いろいろ思い出しますね」と語る富永さんに、撮影当時を振り返ってもらった。
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「仮面ライダークウガ」は、「仮面ライダー」シリーズのテレビシリーズとしては「仮面ライダーBLACK RX」終了以来、約10年ぶりの新作。はるか昔、人類を殺戮(さつりく)する謎の集団・グロンギと戦士・クウガの戦いがあった。時は流れて、西暦2000年、復活したグロンギから人々を守るため、古代のベルトをその身に宿した冒険家・五代雄介(オダギリジョーさん)は仮面ライダークウガとして戦い始める。怪人が次々に出現し、激化する戦いの中で、クウガはより強力な形態を獲得していく。「みんなの笑顔を守るため」に五代は仲間に支えられながら、グロンギとの死闘を繰り広げる。
撮影が始まったのは1999年の年末だった。約1年にわたって撮影した。
「1日でまとめて撮ることが多く、1週間くらい出番がないこともありました。この頃、撮影所に3泊くらいすることもあったんです。撮影が朝早いから、通うのが面倒でね。当時は、半年くらい住み込んでいる先輩もいましたよ。今はそんなことはないでしょうけど」
「仮面ライダークウガ」は、リアリティーを追求した設定、ストーリーも話題になった。約10年ぶりのテレビシリーズということもあり、「スタッフの作品に懸ける思いがすごかった」という。撮影でもリアリティーを追求した。
「僕はそれまであんまり特撮をやっていなくて、時代劇をやっていたから、リアル系のアクションだったんです。特撮のアクションをあまり知らなかった。格闘技をやっていましたし、アクションの見せ方は養成所で習っていた。ただ、殴るシーンもナックルを握らないようにしていました。ゴ・ジャラジ・ダをボコボコにするシーンで、小倉さん(スーツアクターの小倉敏博さん)がネタで、ボコボコにされた……と言っていますけど、ナックルを握ると痛いから、軽く握ってやっています。ちょっと痛いとは思いますけど(笑い)。そういう演出だったんです。『迫力がない。本当に殴れないか?』『いいよ、殴ってよ』と」
アクションシーンに迫力があるのは、キャストの体を張った演技によるところも大きいのだろう。スタッフ、キャストの思いが映像にも表れている。
仮面ライダークウガは、ドラゴンフォームの時は素早く、タイタンフォームの時はずっしり重く、力強く……とフォームによって動きが異なる。能力の違いが動きから伝わる。「そこまで意識していなかったけど、タイタンフォームの時は、走らずにローマ騎士のようにゆっくり動き、ドラゴンフォームの時は、脚を広げたポージングを意識していました。クウガは全体的に、低い構えのイメージがありますね」
約1年におよぶ撮影で、時には危険なシーンにも挑戦したが、富永さんは「大きなケガはなかった。打ち身や捻挫くらいです。たまたまだと思います」というから驚きだ。「たまたま」と言うが、基礎がしっかりしているから、ケガがなかったのだろう。まさに体当たりで撮影に挑んだ。
「キックの時は、当たるところを逆算して、やっていました。結構な高さを跳んでいました。何度もやると瞬発力がなくなるし、夏場は脱水症状になるんです。汗をかきすぎて、終わった後に全身がつることもありました。今は経口補水液とかタブレットがあるけど、当時は塩やレモン汁をなめていました」
仮面ライダークウガのスーツを着たアクションでは苦労も多かったようで……。
「黒いスーツは、最初のスキューバ用みたいに少し硬かった。その後、薄くなったんです。最終回の雪のシーンは、寒いから厚い生地のものを着ました。当時は、上下がつながっていたけど、『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』などの映画の時は上下に分かれていたので、いろいろ変わっているんでしょうね」
スーツを着た状態では視界も狭い。スーツの頭部は3種類あったという。
「寄りで撮る時に使うアップ用の頭部は、目のところが見えないようになって、目の下の黒い部分から少し見えるようになっていました。自分の目よりも下なので、全体が見えない。アクション用の頭部は、少し見えるんですけどね。あとは成田さん(バイクスタントの成田匠さん)用の頭部もありました。成田さん用は、もうちょっと見えやすかった。アップ用の頭部で、火の中を歩くシーンもありました。全然、見えなくて、しかも熱がすごかったですよ」
夜の撮影ではほとんど前が見えない状態だったこともあった。
「夜にアップ用の頭部で走るシーンを撮影したことがありました。カットがかかっても、猛ダッシュなので急には止まれない。スピードを緩める前に、ドン!と何かにぶつかったんです。後輩が止まらないと思って、タックルで止めようとしてくれたみたいで。後輩は、吹っ飛ばされたんだけど、その子もケガをしなかった」
「CSG タイタンソード」は、タイタンソードのプロップ(小道具)を基に造形。剣先が自動展開するギミックを備え、剣先を伸ばすと全長約90センチになる。付属のライジングパーツを取り付けることで、全長約113センチの仮面ライダークウガ ライジングタイタンの武器のライジングタイタンソードとなる。攻撃音、必殺技のカラミティタイタン、ライジングカラミティタイタン、敵怪人のグロンギを突き刺す音、爆発音などが鳴る。
「実物はもう少し重いですね。時代劇の殺陣とは違うし、時代劇の刀はこんなに重くない。最近の武器の方がもっと派手になっているから、大変かもしれません。タイタンソードは、まだ動きやすい方ですよ。2本持っている時もありましたね。さんふらわあ(船)に乗って、苫小牧に行きました。観光もできなくて、苫小牧の市場で海鮮丼を食べて、ブドウを買って帰ったのを覚えています」
富永さんもうならせる“本物”をぜひ手に取ってみてほしい。「仮面ライダークウガ」の感動がよみがえるはずだ。
「CSG タイタンソード」は、1次受注分が完売したが、バンダイの公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」で、8月23日午後11時まで2次受注の予約を申し込める。価格は1万9800円。2023年1月に発送予定。
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