ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
藤本タツキさんの人気マンガが原作のテレビアニメ「チェンソーマン」。原作は「このマンガがすごい!2021」のオトコ編で1位に選ばれ、コミックスの累計発行部数が1600万部以上を誇る人気作だ。主人公・デンジの声優を務める戸谷菊之介(とや・きくのすけ)さんは、テレビアニメ初レギュラーにして人気作の主演に抜てきされた。8月に、戸谷さんの出演が発表されると、自身のツイッターアカウントのフォロワー数が10倍以上に激増するなど一気に注目を集めた。戸谷さんの素顔に迫りつつ、「チェンソーマン」への思いを聞いた。
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「チェンソーマン」は、悪魔を身に宿した少年デンジが、デビルハンターとして活躍する姿を描くダークヒーローアクション。第一部が「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2018年12月~2020年12月に連載された。第二部が集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で7月から連載中。テレビアニメが10月11日深夜0時からテレビ東京ほかで放送される。
戸谷さんは、1998年11月30日生まれの23歳。2017年10月にソニー・ミュージックアーティスツ主催の声優オーディション「第6回アニストテレス」で特別賞に選ばれた。
「バカリズムさんが大好きで、お笑い芸人さんに憧れていました。高校生の時から学校でイベントがあると漫才やコントをやっていました。卒業後、芸人になろう!とオーディションを受けて、いろいろ経験していくうちに、お芝居でも笑いに近いものができる……と役者、声優のオーディションを受けるようになり、今の所属事務所の声優オーディションに受かったんです。それから声優一本でやっていこうとしています」
アニメ「東京24区」「ヒロインたるもの!~嫌われヒロインと内緒のお仕事~」やゲーム「我的起源」「ウインドボーイズ!」「束縛彼氏」などに出演経験があるものの、テレビアニメにレギュラー出演するのは初めて。初のレギュラーが話題作、しかも主演ということもあり、喜びも大きかった。出演が発表された際は周囲の反響も大きかったといい「友達からすごい数のLINEがきました。ツイッターのフォロワーが1200人だったのが、一日で1万5000人くらいになり、この作品のすごさを改めて実感しました」というから驚きだ。
「やった-!と喜びの気持ちが一番大きかったですね。信じられない……という気持ちもあり、本当ですか?とマネジャーさんにずっと確認していました(笑い)。原作を全巻読んでいましたし、大きい作品であることはよく知っていました。アニメ化決定のPVを見て、誰が出演するんだろう?って思っていたんです。オーディションのお話をいただいたのは、その後でした。オーディションの時、『抜いた芝居でお願いします』と言われ、元々そういうお芝居が好きだったので、手応えがあったわけではないんですけど、好きなお芝居の方向性で好きな作品に出演させていただけることになり、すごくうれしかったです」
大作ということでプレッシャーも大きかった。
「第1話のアフレコが始まるまでは、すごいプレッシャーがあって、右も左も分からなかったので、本当にどうすればいいんだろう!?となりましたが、アフレコで皆さんがとても優しかったので、演技に集中できるようになりました。皆さんのおかげです。プレッシャーは少しずつなくなってきたのですが、キャストが発表されてから、またプレッシャーが押し寄せてきて……」
楠木ともりさんが内閣官房長官直属のデビルハンターのマキマ、坂田将吾さんがデンジの先輩にあたるデビルハンターの早川アキ、ファイルーズあいさんが血の魔人のパワーをそれぞれ演じる。
「ファイルーズさん、ファイちゃんと呼ばせていただいていますが、いつも盛り上げてくれるムードメーカーです。ファイちゃんのおかげで、みんなが仲良くなっていったところもあります。僕と楠木さん、さかしょ君(坂田さん)でファイちゃんの誕生日を祝ったこともありました。すごくいい関係なんです」
収録では“生っぽい演技”を意識している。
「オーディションでも『アニメよりもドラマ寄りのお芝居』というディレクションをいただきました。デフォルメ感をなくし、抑揚を抜いてほしいということでした。そういうお芝居が好きですし、自分自身もいろいろ勉強していて、アフレコでも自分が普段、どうしゃべっているのかを意識し、生っぽいお芝居をしていました。デンジの気持ちを分析したり、考えたりした上で、現実世界の人間だったらどうやってしゃべるのか?と、すり合わせていく……。アニメらしいイントネーション、テンポ、抑揚を抑えて、現実に近づけるアプローチでお芝居をしました。パワーだけは魔人なので、少し違いますが、アキ君やマキマさん、ほかのキャラクターも生っぽいお芝居です」
共演者から刺激を受けることも多い。
「原作でもマキマさんが好きでしたし、動いてしゃべっているのを見て、常にドキドキしながら演じています。マキマさんの好き度に関しては自信があります(笑い)。さかしょ君はアキ君に似ているところもあって、本当にそこにアキ君がいるみたい。パワーもエネルギッシュですごいんです。パワーとデンジは掛け合い多いので、パワーのお芝居によって、自分も変わっていますし、パワーがいるからデンジが形作られているところもあります」
新人ということで、勉強になることも多い。
「例えば、背中をたたいたら座った時のよいしょ!というニュアンスが出るとか、技術的なことも学ばせていただいています。悪魔のキャストの皆さんもすごいんです。ここまでやるんだ!とエネルギーがすごくて、僕のお芝居が変わっていくことが多々ありました」
収録で刺激を受けながら、成長を実感している。
「あり得ないような体験をさせていただいています。先輩方のお芝居見て、こんな自由にやっていいんだ!と感じましたし、まだまだ全然自分はできてないな……と思うことも多々あります。表現の幅を広げているところです」
戸谷さんは必死に役に向き合っている。「チェンソーマン」の演技はもちろん、今後の活躍も注目される。どんな声優を目指しているのだろうか?
「皆さんが求めるものに対して一つ一つ応えることができる声優になりたいです。自分ができないような体験をできる役もやってみたいです。憧れは小林親弘さんです。お芝居がすごく好きで、小林さんになりたいくらいです(笑い)。この仕事はずっと続けていきたいですね」
「キャスト、スタッフ全員がチェンソーマンに対する愛を持っています」と語る戸谷さん。最後に“チェンソーマン愛”を語ってもらった。
「チェンソーマンが敵を倒すシーンで血が飛び散るところも含めて全部好きです。躍動感がすごくて、引き込まれるんです。すごい作品だ!と原作を何度も読んでいました。チェンソーマンも格好いいです。見れば見るほど美しいですね。僕の愛、熱量もみんなに負けないくらいあって、アフレコに臨ませていただきました。とにかく映像へのこだわりが素晴らしく、絶対にいい作品なので、期待していただけるとうれしいです。もちろん、原作を読んだことがない方にも優しい作品になっています」
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