柳美稀:初ミュージカルは頭フル回転でおなかすく? “完走”のご褒美は焼き肉、ゲーム…「コントローラーが恋しい」

「ミュージカル『世界でいちばん美しい』~鎌倉物語~」に出演する柳美稀さん
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「ミュージカル『世界でいちばん美しい』~鎌倉物語~」に出演する柳美稀さん

 10月末から東京・大阪で上演される「ミュージカル『世界でいちばん美しい』~鎌倉物語~」に出演する女優の柳美稀さん。舞台経験はあるものの、ミュージカルは今作が初という柳さんは、「頭をフル回転させるので、すごいおなかがすくんです。ちゃんと朝、食べていって行っても、稽古(けいこ)を2時間、3時間やると、腹ぺこ状態です」と明かす。大好きなゲームを絶ち、本番に向け日々、稽古場で奮闘する柳さんに話を聞いた。

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 ◇歌声も初披露 「視野を広げて、耳をすませて」

 ミュージカルは、第31回織田作之助賞を受賞した藤谷治さんの小説「世界でいちばん美しい」(小学館文庫)が原作で、ジャニーズJr.の人気グループ「IMPACTors(インパクターズ)」の横原悠毅さんと椿泰我さんがダブル主演を務める。

 音楽を3回聴いただけでピアノで弾くことができるほど、生まれながらにして内に秘めた音楽の才能を持つ雪踏文彦(せったクン、横原さん)、“せったクン”の幼なじみで彼の才能を認める親友の島崎哲(トオル、椿さん)。中学、高校と違う学校に通った二人が大人になり、鎌倉のレストラン「エグランティーナ」で頻繁に会うようになる。音楽のことしか、ほとんど考えていない“せったクン”だが、「エグランティーナ」でさまざまな人と出会い、やがて恋をし、彼が作る音楽も変化していく……。

 柳さんはヒロインの永沢小海(コウミ)と、トオルの初恋相手・沢口茉莉の一人二役に挑戦し、仕事では初という歌声も披露するという。

 「稽古自体は順調に進んでいます。今まで出演させていただいた舞台とは違い、音に合わせて動く、歌を歌うという経験がなかったので、日々勉強になっています! お芝居に入ると集中しすぎてしまって、周りの音が入ってこないときもありましたが、『視野を広げて、耳をすませて』というのがミュージカルなんだってことを教えていただきました」

 今まさにミュージカルの洗礼を浴びているといっても過言ではない柳さん。慣れないことへの挑戦も手伝ってか、本番前にすでに体はガチガチだとか。

 「稽古で緊張するだけ緊張して、本番は自信を持ってやりたいのですが、今からプレッシャーに押しつぶされそうです(笑い)」

 苦労しているのは歌そのものや、歌プラスお芝居の部分で、「歌に感情を込めるって、こんなにも難しいんだ」というのが率直な感想だ。

 「ただただ歌うだけではなく、この子(役)は何を伝えたいか。立てたい言葉があって、それをリズムに乗せて歌で表現する。それが、ちょっとでもずれてしまうと気持ち悪くなってしまうんです。あとは歌うとき、体を正面(客席側)に向けるのですが、芝居相手との気持ちも切らせてはいけなかったり。そういったことが、慣れてないからこそ考えすぎて、こんがらがってしまいます。頭をよく使うので、いつもより早くおなかをすかせてしまいます(笑い)」

 ◇すごくいい経験 無事に完走できたら…

 一方でミュージカルへの挑戦を、「映像のお芝居をしているときでは考えないところまで考えたりするので、すごくいい経験になっています」と前向きに捉え、「共演者の皆さんも優しくて、アドバイスをくださって、楽しくやらせていただいています」と笑顔を見せる柳さん。

 舞台を“完走”したときの、自分へのご褒美は「焼き肉」だといい、「まず焼き肉を食べに行きます、絶対に。今は体調管理を徹底しているため、外食を控えているので、無事に完走できたら、まずは外食を、好きなだけしたいですね」と願望を明かす。

 さらに「今は自分にその余裕がない」と稽古に合わせて“絶っている”という大好きなゲームについても、「いろいろな人の誘いを断っているので、自分から声をかけて朝までやろうって感じですね。(今は)恋しいです、コントローラーが」と話していた。

 「ミュージカル『世界でいちばん美しい』~鎌倉物語~」は、10月28日~11月6日に品川プリンスホテル ステラボール(東京都港区)、11月11~13日にCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホール(大阪市中央区)で上演。

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