2016~17年に放送された特撮ドラマ「動物戦隊ジュウオウジャー」(テレビ朝日系)で女優デビューした柳美稀さん。その後も実写「賭ケグルイ」シリーズをはじめ、ドラマや映画、舞台にも出演し、10月末から東京・大阪で上演される「ミュージカル『世界でいちばん美しい』~鎌倉物語~」ではミュージカルに初挑戦する。女優として活躍の場を広げようとしている柳さんに今の思いを聞いた。
ウナギノボリ
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柳さんは1997年8月24日生まれ、大阪府出身の25歳。女優デビュー作となった「動物戦隊ジュウオウジャー」は、「秘密戦隊ゴレンジャー」(1975~77年)に始まるスーパー戦隊シリーズ第40作で、柳さんは“荒海の王者”のセラ(ジュウオウシャーク)を演じた。
「初めての出演作品で、『お芝居って何?』って右も左も分からないときにやらせていただいた、“原点”です。自分の演技は恥ずかしくて見られないくらいなのですが、そこから今でも応援してくださるファンの方もいて、ありがたいです」
戦隊ヒロインとしての経験はヒーローショーなどを合わせると、1年半以上も続いた。
「人間性も含めて基礎から叩き込まれました。今も、決して完璧ではないですが、当時はとても未熟だったので、そんな時期に受け入れていただき、いろいろな方からさまざまなことを教えていただきました。一歩、いや半歩くらいは成長できたのかなって今は思えます。中でもアフレコ経験は大きくて、別の作品でやらせていただいたときも緊張せずに自然にできました。普段のお芝居と変わらずにできたのは、あの時の経験が身についているってことなので、本当にありがたいなって感じました」
演じることの楽しさは、「普通に生活をしていたら、絶対にならない感情や、職業を経験できるというところですね」という柳さん。主演の浜辺美波さんをはじめ、旬な若手キャストがこぞって出演し、演技バトルを繰り広げた「賭ケグルイ」シリーズでは、左目にした眼帯がトレードマークの“生徒会で最もクレイジーな女”生志摩妄(いきしま・みだり)役で強い印象を残した。
「中途半端になるくらいなら、振り切りすぎるくらいがいいと思って撮影に挑みました。難しい感じもなく、気持ち悪いと思われてなんぼというか。すごく近い距離で人と話したり、勝手に髪の毛の匂いを嗅いだりとか、絶対に普通じゃないだろうってところも、やりたい放題できました。あの現場はみんなやりたい放題で、やった者勝ちだったので、すごく楽しかったです」
今後も「変な役を演じたいです、基本的に」と話す柳さんは、「その中で嫌われても全然大丈夫ですし、視聴者の方って感情移入して役を嫌いになったりするじゃないですか。そういったことも大歓迎ですし。嫌われたら、役として成功したってことなので。年齢的にも不倫とか、そういう役もできるようになってきたので、とことん嫌な女とか演じてみたいです。パンチのある役で、『なんだこいつ』と思われたいですね」と思いを語った。
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