今年アーティスト活動10周年を迎えた声優の上坂すみれさん。声優として数々の人気作品に出演する一方で、アーティストとしても今年3月18、19日に単独ライブ「SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE 運命の書／同人の書」を開催するなど活躍中だ。ライブの2日目「同人の書」が5月4日午後5時からWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで独占放送・配信される上坂さんに、アーティストとしての10年間を振り返った思いや、放送・配信されるライブの見どころなどを聞いた。

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　◇声出し解禁で初コール曲も

　ライブは、10周年のアニバーサリーイヤーの幕開けとして立川ステージガーデン（東京都立川市）で開催された。WOWOWでは2日目の「同人の書」の模様を「上坂すみれ SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE」として放送・配信する。

　今回のライブは約4年ぶりの“声出し解禁”ということもあり、声出しライブに特化した曲を多くそろえたセットリストにするなど、「みんなで盛り上がれる」ことを意識して作り上げた。上坂さんは「声出しライブの面白さが映像からも伝わると思いますし、コール＆レスポンスの生き生きとしたかけ合いみたいなものを、音でも映像でも楽しめたらいいなと思います」と語る。

　ライブ2日目の「同人の書」では、新曲はもちろん、この10年の定番曲もそろえた。中にはコロナ禍のリリースとなり、今回のライブで初めてコールができた曲もある。「たとえば『ウエサカダイナミック』はライブを意識して作った曲だったんですけど、コロナ禍で全然声出しができなかったんです。『EASY LOVE』もコール曲として作っていたので、今回初めてコールができた曲が多いのが見どころだと思います」と上坂さんは明かす。

　ライブは、上坂さんがさまざまなジャンルの楽曲を披露しているのも特徴だ。「私の楽曲はかなりジャンルがバラバラで。『すごく自由なんだ』ということを楽しんでもらえればうれしいなと思います」と見どころを語る。

　ライブを終え、改めて感じた思いもあった。

「今回のライブは、新曲も懐かしい曲も披露したんですけど……。声優としても、アーティストとしても、いろいろな作品に携わらせていただいているのは改めて有難いことだな、と思いましたし、ライブができるっていうことはすごいことなんだと噛みしめました。すごく意義深い公演になったかなと思います」としみじみ振り返る。

　◇10周年で気づいたこと

　上坂さんは今年アーティストデビュー10周年を迎えた。改めてこの10年を振り返っての思いを聞いてみると、「ようやく声優アーティストとして名乗れるんじゃないかと思えるようになった」という。

　「声優デビューから数年でアーティスト活動もさせていただいて。最初は『音楽が好き』という一点でやっていましたが『こんなにいい曲を私が歌っていいんだろうか』と不思議な気持ちで、『これは偶然の連続なんじゃないかな』という感じでした。ただ10周年が見えてきた時、毎回ライブに来てくださったり、曲を聴いてくださったりする、志が同じ人がいっぱいいるからできているんだな、と分かってきて。10周年を迎えられたら堂々とした気分で歌えると思っていたので、無事10周年を迎えられて、ようやく“声優アーティスト”として名乗れるんじゃないかなって思えるようになりました」

　そんな上坂さんがアーティスト活動をするうえで大事にしていることは、好きなものに対する気持ちだ。

　「デビューの時から一貫しているのは、『自分の好きなものを、周りに左右されずに好きと思うこと』。周りに強要することはないけれど、『自分の趣味や好きなことを誰かに遠慮してやめることはすごくもったいない』という気持ちは常にありましたし、自分の好きなことを自ら表現できたら、と思っていたので一貫して今もできていることはうれしいですね」

　10周年を迎え、これからも活躍が期待される上坂さん。最後に今後の目標を尋ねると、「やっぱりライブを続けていきたい、というのが一番の願いですね」と語っていた。

　「上坂すみれ SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE」は5月4日午後5時にWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで全曲ノーカットで放送・配信。

　※WOWOWでは、さまざまな声優アーティストの最新ライブを放送・配信。上坂さんのほか、水樹奈々さんの最新ライブなどを4月から3カ月連続で特集するほか、蒼井翔太さんの最新ライブなど2番組を5月17日に一挙リピート放送・配信する。