映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく(夜きみ)」(酒井麻衣監督、公開中)で、久間田琳加さんとW主演を務めたグローバルボーイズグループ「JO1」の白岩瑠姫さん。本作では、自由奔放で絵を描くことが好きな銀髪の高校生・深川青磁を演じている。同作が映画初主演で「演技はほぼ未経験。最初は不安でしたが、共演者の演技を全部吸収するぐらいのつもりで臨みました」と語る白岩さんに、役どころや演技の楽しさ、理想の俳優像について話を聞いた。
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映画は、シリーズ累計発行部数55万部を超える汐見夏衛さんの同名小説(スターツ出版)が原作。学校では周囲の空気ばかり読んでしまい、常にマスクで本心を隠す優等生の茜(久間田さん)が、絵を描くことを愛するクラスの人気者・青磁に引かれていく……というストーリー。
出演が決まったときを振り返り、白岩さんは「光栄でうれしい気持ちもありつつ、僕がやったことがグループの評価になってしまうので、責任感やプレッシャーが最初はすごくありました」と吐露する。
そんな思いを抱える白岩さんだったが、映画で主演を務めることを知ったメンバーは、とても喜んでくれた。
「(同作の)予告編をファンの方と同じくらい見てくれて、せりふを一言一句覚えてくれたり、まねしてくれたり。うれしかったですね」
自身も映画を「4回見た」という白岩さんは「本当に好きなんですよ。ストーリーはもちろん、映像もすごくキレイだし、茜みたいな悩みを抱えている方も多いだろうなって。自分も見たくなりますし、ぜひたくさんの方に見ていただきたいですね」とアピールした。
演じた青磁は「(自分と)近いキャラクター」だという白岩さん。
「監督も言ってくれたんですけど、青磁が素の僕に似ているので、力を抜いて自然に、リラックスして演じることを意識しました」
劇中で青磁が口にするせりふも、普段から白岩さんが考えていることと重なる部分も多かった。
「青磁に共感するどころか、僕の言葉でもあるという感じです」
そんな青磁を演じるうえで苦労したのは「髪色の維持」。高校卒業後に美容専門学校に通っていた白岩さんは、「僕はもともと髪をイジるのが好きだからいいのですが、これが本当に大変で」と笑う。
「(前後のシーンの)つながりがあるので、銀髪の色が抜けて金髪になってしまっても、逆に銀色を濃く入れすぎてもダメなんです。撮影で遅く帰った日も、シルバー系のシャンプーをして色を入れて、撮影に行く前に『ちょっと濃いな』って思ったらまた落として……」と苦労を明かした。
同作が、本格的な演技初挑戦となった白岩さん。実際に演じてみて、どんなところに楽しさを感じたのだろうか。
「経験者の皆さんの中に入ってやらなきゃいけなかったので、最初は不安もありました。共演者の方と一緒に演じる中で、どんどん成長していくのが自分で分かったので、楽しかったですね。撮影期間は2週間強で終わってしまったのですが、あっという間だったなという印象です」
演技をする上で、グループでの歌やダンスの経験が生かされた部分もあった。
「日ごろから見られることに対する研究をしているので、青磁がかっこよく見えるのは、そういう練習やパフォーマンスのおかげかなと思います。せりふがないときの所作は、練習したわけじゃなくて自分の中から出てきたものなので。そういう意味でも経験が生きているのかなと感じます」
最後に、理想の俳優像を聞くと「自分では役が限られていると思っていて、俳優さんみたいにいろいろな役をできるとは思わないんです」と率直な思いを語る。
「ラブストーリーや学園を舞台にした作品とか、何か一つのジャンルを極めたいって言ったら難しいかもしれないですけど、『白岩瑠姫といったらこれだよな』っていう作品がある人になりたいです。『夜きみ』はそういう作品になるんじゃないかなって思うくらい、僕は思い入れがあって。『夜きみ』がその一つになってくれたらいいなって願っています」
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