よしながふみさんの人気マンガを実写化したNHKの「ドラマ10『大奥』」(総合、火曜午後10時)のシーズン2で、徳川幕府13代将軍・徳川家定を演じた愛希れいかさん。劇中では、凛として美しい姿も話題になったが、実は「正義の味方好き」という一面を持っている。愛希さんに理由を聞いた。
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小学生の頃から宝塚歌劇団に入ることを夢見ていたという愛希さんだが、それより前、本当に小さい頃は、子供らしく「美少女戦士セーラームーン」に憧れ、「本気でなりたい」と思っていたという。
大人になってから、そのセーラームーン熱が再熱。「最近のアニメを追っているわけではないのですが、セーラームーンのグッズはよく買います」と明かす愛希さんが、もう一つ夢中なのが、米マーベル・スタジオが手掛ける一連の映像作品。「ヒーロー、正義の味方がすごく好きなんです」と話す。
「マーベル作品のような現実ではない“異世界のもの”を見ていると、子供の頃の、夢を見ていた自分に戻れる気がして。自分の中で、子供の心をずっと忘れたくないっていうのがあるんです」
子供のように喜んだり、何でも吸収したり、見たものを純粋に感じ取れる力は、役者をやっていく上で「大切なもの」と位置付ける愛希さんは「ときめく心を忘れたくないんです」と口にした。
「『ハリー・ポッター』とかもすごく好きなのですが、子供のように『魔法使いになりたい』『マーベルのヒーローになりたい』とか、そういうふうに思う心を大切にしたいから。もちろん、いい大人なので本気ではないのですが(笑い)、そういった作品を見ているときは、子供の頃のように想像が膨らむし、とても好きな時間です」
そんな愛希さんに宝塚歌劇団退団(2018年11月)から、ちょうど5年を迎えた現在の心境を聞いた。
「コロナ禍で舞台が中止になったりしましたし、正直、思うようにできなかったこともたくさんあって、苦しい思いもしたのですが……。そのおかげで、仕事が普通にできること、無事に舞台の幕が開いて、そこにお客様がいることのありがたみを、改めて感じることができたのはよかったです。『もっとこうしておけば』とか反省もありますし、もっともっと違ったことに挑戦していきたい思いもあるのですが、そういう意味では濃い5年間だったなと思っています」
「大奥」のような映像作品では、自身を「まだ1年生」と考える愛希さんが今後、挑戦してみたい役は「現代に生きる人」。
「本当に現代に生きる人を映像で演じたことがないんです。普通に働いていて、生きている人を。大体がドレスを着ているか、何かの扮装をしている役がほとんどだったので。だから、そういう日常にいる『現代の普通の人』というのは、とても興味があります。あとはとても弾けた役とか。今までの役のイメージとしては『凛とした』とか『聡明な』とかが多かったと思うので、私自身はそうではないからこそ、そういう普段の自分を出せる役がきたら、新しい挑戦になるんじゃないのかなと思っています」