2月に最終回を迎えたスーパー戦隊シリーズ「王様戦隊キングオージャー」(テレビ朝日系)にパピヨンオージャー/リタ・カニスカ役で出演していた平川結月さん。リタについて「自分に自信を与えてくれた、私にとってもヒーロー」と語る平川さんに、一年間走り切った現在の心境や、話題になった“アイドル回”の裏話、今後の抱負などを聞いた。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
現在、「王様戦隊キングオージャー」はラストイベント・ファイナルライブツアー(5月19日まで開催)を開催中。リタでいられる時間は刻一刻と終わりに近づいているが、平川さんは「無事に最後まで一年間、走り抜けられた達成感はあると同時に、寂しい気持ちもあります」と複雑な心境を口にする。
一年間、リタを演じてきた中で大変だったことを聞くと「(顔の大部分が覆われた衣装のため)ずっと視界が悪い(笑い)。そして暑いという体力的な部分が一番大変でした。アクションでも、距離感が取りづらくて苦戦しました」と話す。
特に思い出に残るエピソードを聞くと、挙げたのは第38話(2023年11月26日放送)。同エピソードは、いつもクールなリタが、まさかのアイドルデビューを果たすという衝撃回として話題になったが、「手応えはありつつ、すごく大変でもありました」と振り返る。
「アイドルとしてダンスシーンがあったのですが、ダンスの準備期間はそれほど取れなくて、もともと苦手だったので……。所属事務所の先輩の水野絵梨奈さんに振り付けをしていただいたのですが、難易度の高さに驚きつつ、でも自分の負けず嫌いが出て、妥協せずに挑戦しました。リハーサルとは別で水野さんにレッスンしてもらったり、一人で東映のスタジオをお借りして自主練習もしました」
「大変だったけど……それ以上にやり切ったという達成感がありました」と充足感をにじませる平川さん。反響も大きかったといい「『LDH Presents THE GIRLS AUDITION』から応援してくださっている方は、私がまったくダンスを踊れなかった時期を知っているので『あんなに苦手だったのに』『ここまでできるようになってすごい』というコメントをもらったときは、少しは成長したと思ってもらえたのかな、とうれしかったです。リタとしても一つ成長したというか可能性が広がった回で、とても印象に残っています」とほほ笑んだ。
今後は俳優としてより一層の活躍を目指す。「キングオージャー」の経験を通じてアクションへの興味が高まったそうで、「リタは剣さばき中心の殺陣でしたが、キックやパンチといった肉弾アクションに挑戦したいです!」と声を弾ませる。
また「仕事を始めるまで全然好きじゃなかった」という“自分の声”も、「キングオージャー」で高評価されることが増えたことで「武器だと気付くことができました」と話す。「もし機会をいただけたら、ナレーションやラジオなど声のお仕事もやってみたいです! いろんなことに失敗を恐れずトライしていきたい」とジャンルレスの活躍を目指し、意気込んだ。
そんな平川さんにとって、「キングオージャー」やリタはどんな存在になったのだろう。
「リタを演じたことで、声も含め、自分に自信を持つことができました。たくさんの勇気をくれたリタは私にとってもヒーローです!」
5月2日には初の写真集「ゆづき。」(ワニブックス)も発売。「私の“完全プライベート”の姿や、『キングオージャー』では見せていなかったような姿もお見せできると思います!」とアピールした。写真集はB5判、144ページ。価格は3080円。5月4日にHMV&BOOKS SHIBUYA」(東京都渋谷区)で発売記念イベントを開催する。(取材・文:遠藤政樹)