人気テレビアニメ「モノノ怪」の完全新作劇場版「劇場版モノノ怪」三部作の第三章「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神」が、2026年5月29日に公開されることが明らかになった。三部作は、謎と思惑が渦巻く秘められた女の園・大奥を舞台としており、第三章で完結を迎える。血を滴らせ、裂けた衣服をまとった薬売りが、新たな退魔道具・鏡を手に怪異空間へ落ちていく姿を描いたティザービジュアルが公開された。ビジュアルには「これは――尋常ではない！」というコピーが添えられている。

あなたにオススメ

朝ドラ「ばけばけ」徹底特集！　高石あかりがヒロインに

　第三章は、世を統べる最高位・天子、天子の正室である御台所・幸子、溝呂木北斗をはじめとした大奥の中核を担う人物たちが物語の中心となり、大奥内で永きにわたり隠されてきた“最大の秘密”に迫る。大奥誕生の陰にあった真実、時を超えて交錯する切なくも凄絶（せいぜつ）な情念を薬売りが見据えた時、大奥を根底から揺るがすシリーズ最恐のモノノ怪が出現する。戦いの果てには、誰もが想像し得ない展開と壮絶極まりないラストが待ち受けているという。

　新たなキャストとして、沢城みゆきさんが出演することも発表された。沢城さんは、150年前、三代目天子の正室であった三代目御台所を演じる。「三代目御台所の声を担当させていただきました、沢城みゆきです。……生まれる時代が違ったら、育つ環境が違ったら、きっと全然違う人になっていたのかな……という印象です。ifのあなたであり私であるような、ひやりとする存在。絵と合わさりどう仕上がるのか未知数で、公開される時を静かに緊張しながら待っているところです」とコメントを寄せている。

　主人公の薬売り役の神谷浩史さんは「唐傘、火鼠と続いた『劇場版モノノ怪』がついに、『第三章　蛇神』で全ての謎が解き明かされ完結します。大奥に巣食う最強の怪異はなぜ生まれたのか？　そして祓（はら）う方法とは……？　集大成となるラストを、全ての『モノノ怪』ファンに見届けていただきたいです。最高のエンターテインメントをお見せします！」と語っている。

　メインキャラクターとなる幸子を演じる種崎敦美さんは「幸子はいわゆるご令嬢で、でもきっと、いわゆる普通の感覚を持った女性で、だからか、思いも行動も共感できる部分が多かったです。でも、現代に生きる私がそう感じる彼女がいるのは今ではない時代の大奥で……。収録後、正しく『体当たりで挑む』ってこういうことなのかもな……なんて考えながら帰路につきました。『劇場版モノノ怪』もついに第三章です。劇場で、ぜひ……！」と話している。

　天子、幸子、溝呂木北斗らが登場する予告も公開された。大奥で背負わされた役目と押し付けられた幸せが複雑に絡み合う中、感情と思惑が交差するセリフが発せられる。薬売りが「これは……手に余る」と語るシーンも描かれている。

　「モノノ怪」は、2006年にフジテレビのアニメ枠「ノイタミナ」で放送された「怪～ayakashi～」の人気エピソード「化猫」のスタッフが再集結して制作されたアニメで、2007年にノイタミナで放送された。「化猫」に登場した薬売りがモノノ怪に立ち向かう怪異譚が描かれた。

　「劇場版モノノ怪」は、女たちの情念が渦巻く大奥を舞台に、薬売りが“モノノ怪”の正体を追うことになる。第一章「唐傘」が2024年7月に公開され、第二章「火鼠」が3月に公開された。

　※スタッフ（敬称略）

　総監督：中村健治▽監督：越田知明▽脚本：新八角▽キャラクターデザイン：永田狐子▽アニメーションキャラデザイン・総作画監督：高橋裕一▽美術設定：上遠野洋一▽美術監督：倉本章、斎藤陽子▽美術監修：倉橋隆▽色彩設計：辻田邦夫▽ビジュアルディレクター：泉津井陽一▽3D監督：白井賢一▽編集：西山茂▽音響監督：長崎行男▽音楽：岩崎琢▽プロデューサー：佐藤公章、成瀬晃一、加藤はるか、上松南菜子▽企画プロデュース：山本幸治▽製作・配給：ツインエンジン▽制作：スタジオカフカ、EOTA

　※キャスト（敬称略）

　薬売り：神谷浩史▽幸子：種崎敦美▽天子：入野自由▽溝呂木北斗：津田健次郎▽水光院：榊原良子▽アサ：黒沢ともよ▽時田フキ：日笠陽子▽大友ボタン：戸松遥▽常磐井：平野文▽カワ：本多真梨子▽三代目御台所：沢城みゆき