クレヨンしんちゃん
『入れない部屋だゾ』他
3月28日(土)放送分
「月刊!スピリッツ」(小学館)で連載中の辻次夕日郎さんのマンガが原作のテレビアニメ「スノウボールアース」が、日本テレビ系のアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」で4月3日から毎週金曜午後11時半に放送される。雪と氷に覆われた地球・スノウボールアースを舞台にしたSF×怪獣×ロボットアクション。ゆうきまさみさんや中島かずきさんらが称賛するコメントを寄せるなどアニメ化の発表前から大きな話題を呼んでいた。話題作の誕生の裏側には、原作者の辻次さんのロボットマンガ、ロボットアニメへの並々ならぬ愛と情熱があった。アニメの放送を前に、辻次さんを直撃した。
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ロボットというジャンルは、近年のマンガ界において主流とは言いがたいかもしれない。もちろんロボットは定番のジャンルではあるが、一部の長寿シリーズを除き、ヒットが生まれにくい傾向もある。
「巨大ロボットマンガが描きたい。最初からそれがありました。中学生くらいの時から、ずっとロボットアニメが大好きだったんです。始まりは『天元突破グレンラガン』でした。そこから『トップをねらえ!』や『機動戦艦ナデシコ』、『ゲッターロボ』『ガンダム』『マクロス』『パトレイバー』シリーズといった作品にハマっていきました。大学時代にプロを目指してマンガを描いていたのですが、出版社に持ち込んだ一作目から、巨大ロボットが出てくるマンガでした。私にとってロボットを描くことは、ごく自然で必然的な選択でした」
「スノウボールアース」は、人見知りの少年・鉄男と巨大ロボット・ユキオが人類の存亡をかけた最終決戦を終えて10年後、帰還した地球が凍結していた……という展開。氷河期となった地球を舞台にするというアイデアはどのように生まれたのだろうか。
「きっかけは、怪獣グルメマンガを描こうという発想からでした。九井諒子先生の『ダンジョン飯』や、水上悟志先生の『エニグマバイキング』が好きで、現実にないものを食べる異色グルメに、私が好きな巨大ロボットものを掛け合わせるという思いつきから、怪獣を食べるロボットマンガを考え始めました。怪獣を食べるのであれば、食べなければいけない切実な状況が必要です。そこで、氷河期になって、食べ物がとれなくなってしまったら?と考えました。怪獣の肉からしかタンパク質が摂れなくなれば、それまで追い返したい存在だった怪獣が、来てくれないと困る存在になる。その逆転現象が面白いと思い、設定を固めていきました」
「そこからさらにロボットアニメの“あるある”をつなげました」と続ける。
「ロボットアニメの最終決戦は、宇宙にあがって戦うことが多く、それがまた好きなところです。じゃあ、主人公が宇宙で激戦を繰り広げている間に、地球に氷河期がきてしまい、宇宙から戻ってきたら世界が変わっている……そうなったら主人公が可哀想だな……という思いから物語を作っていきました。私の頭の中では、第1話の前に約50話分、4クール分のロボットアニメが存在しているようなイメージです。その架空のアニメの“最終回”からこのマンガが始まるという感覚で描いています」
巨大ロボット・ユキオは、愛嬌のあるデザインだ。コミュニケーションが苦手な鉄男の面倒を見る心優しいロボットでもある。
「デザインのベースには、私が子供の頃に見ていたアニメの影響があります。『キョロちゃん』『星のカービィ』、ロボットなら『天元突破グレンラガン』のガンメン、『ザ・ドラえもんズ』『超特急ヒカリアン』といった、頭身が低いデザインが大好きなんです。マンガの場合、あまりに機械らしいロボットがしゃべらずに物語が進むと、ロボットものになじみのない読者の方は入りづらいかもしれません。でも、ゆるキャラのような親しみやすさがあれば、ロボットものになじみのない読者でもキャラクターとして楽しんでもらえるのではないかと考え、そうした読者の入り口を意識して、可愛らしくデザインしました」
一方で、ロボットアニメファンをうならせるような重厚感も感じる。可愛さと格好よさのバランスが絶妙だ。
「私の趣味全開なところもあります。ゲッター1やビッグオー、ガンバスターのようなズッシリとしたデザインがズドーンと立っている感じ。鉄の塊感が好きなんです。特にゲッター1のくびれのないデザインが大好きです。最近は、スタイリッシュなロボットが多いですが、ユキオに関しては質量感を大切にしました。お腹の中に機械がギッシリ詰まっているんだ!という感覚。何が詰まっているのかよく分からないけど(笑)、あの圧倒的なボリュームがたまらなく好きなんです」
怪獣もロボットと同様に「読者の入り口」を意識してデザインした。
「怪獣になじみのない読者の方にも、スッと世界観に入ってきてほしかった。そのために、序盤に登場する怪獣は、動物のモチーフを組み込みました。マンガの巻数が進むにつれて、段々と着ぐるみ感のある怪獣を意識しつつ、勿論、『シン・ゴジラ』の、“蒲田くん”の影響も大きく受けています」
主人公・鉄男が極度の人見知りというのは、現代ならではの設定かもしれない。人間関係に悩む人々は共感するはずだ。
「ロボットものになじみがない読者がこのマンガを読んだ時、第1話で、主人公が宇宙の彼方で巨大ロボに乗って怪獣と戦っている……と言われても、普通はなかなか感情移入しづらい。だからこそ、誰もが感情移入して応援できるような悩みを主人公が抱えていてほしいと思い、人見知りにしたんです。私自身も人見知りです。自分と重なる部分があるからこそ、感情の機微を、迷わず描くことができます」
辻次さんは、サラリーマン経験もあり、人見知り故に苦労することもあった。その経験が生きている。
「サラリーマン経験はこの作品にも生きています。社会に出ると、ただ雑談が必要な瞬間がありますよね。私はそこで盛大につまずきました。取引先の方と二人きりになって、何を話せばいいか分からず無言になって……。そんな経験があるから、鉄男のコミュニケーションの苦労をリアルに描けたり、敵怪獣に会社組織のような要素を入れてみたり、描いていてすごく楽しいですね」
アニメは、境宗久さんが監督を務め、スタジオKAIが制作する。副監督は岩田健志さんで、村越繁さんがシリーズ構成、河野敏弥さんがキャラクターデザイン・総作画監督を担当する。メカデザインの金世俊さん、モンスターデザインの柳隆太さんら豪華スタッフが集結した。
大好きなロボットマンガを描き、それがアニメ化されることになり、辻次さんは「ロボットアニメが好きな自分にとって、本当に夢のようです」と喜ぶ。
「素晴らしい方々に作っていただけることが、本当にありがたいです。実際に映像を拝見しましたが、迫力がすごいです。原作を大切にしてくださっているのはもちろん、アニメならではの表現に驚かされました。マンガは、コマとコマの間を読者の想像で飛ばせるのが利点ですが、アニメはその間をアイデアたっぷりに埋めてくださる。扉が開く時の動き一つとっても、こう動かすと面白いのか!と勉強になることばかりです。原作となるマンガは、読者と巨大ロボットアニメの良さをわかちあいたいという思いで描いているので、一緒にこのアニメを楽しめたらうれしいです」
辻次さんの言葉からは、ロボットアニメへの愛を超え、文化そのものを広めたいという熱い気持ちが伝わってきた。アニメ化という大きな翼を得て、鉄男とユキオの物語がどこまで遠くに羽ばたくのか、期待したい。(阿仁間満/MANTANWEB)
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