ワンピース
第1161話 危険な取引!冥界のロキとルフィ
5月10日(日)放送分
アニメなどが人気の「機動警察パトレイバー」の新作アニメ「機動警察パトレイバー EZY(イズィー)」。2017年の制作発表、2022年のパイロットフィルム公開を経て、発表から約9年を経て、ついに劇場公開されることになった。監督を務めるのは、シリーズを支え続けてきた伝説のクリエーター集団「HEADGEAR(ヘッドギア)」の出渕裕さん。シリーズ構成・脚本に伊藤和典さんを迎えた盤石の布陣で新作「EZY」は制作された。“次世代のパトレイバー”を目指しつつ、“パトレイバーらしさ”を貫いたという新作に込めた思いを出渕監督に聞いた。
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「機動警察パトレイバー」は、汎用人間型作業機械・レイバーが実用化された世界を舞台に、レイバー犯罪に立ち向かう警視庁の特殊車両二課(特車二課)の隊員の日常を描くメディアミックスプロジェクト。ゆうきまさみさん、出渕さん、伊藤さん、高田明美さん、押井守さんの5人のクリエーターにより結成されたユニット「HEADGEAR」から生み出された同プロジェクトは、1988年に「アーリーデイズ」と呼ばれる6本のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)から始まり、ゆうきさんによるマンガ、テレビアニメ、劇場版アニメ、小説、オーディオドラマ、ゲームなどが展開されてきた。
1990年代後半という近未来を先取りしていたのに対し、新作は、労働人口減少の一途をたどる2030年代が舞台で、次世代の特車二課の活躍を描く。タイトルの「EZY」には、次世代の「パトレイバー」であるという意味が込められている。
「伊藤さんが付けたタイトルです。何パターンかタイトル案があって、違うタイトルになりかけたけど、真木さん(真木太郎プロデューサー)の意見で『EZY』になりました。Exa(エクサ)、Zetta(ゼタ)、Yotta(ヨタ)の頭文字で、メガ、ギガ、テラ、ペタの次にある次世代のパトレイバーという意味です。“出渕裕”の略だとも言われるけど、それなら“IZY”ですからね(笑)。それは誤解です」
令和の時代に、次世代の「パトレイバー」を届けるにあたり、軸となるのは「変わらないところ」だと考えた。技術は進歩しても人間は進歩はしていないのかもしれない。
「人間の営みは、基本的には変わらないと思うんです。『パトレイバー』が始まった頃は、携帯電話も普及していなかったけど、今はスマホが当たり前になって、AIも生活に入り込んできています。ガジェットやツールは急速に進歩していて、関わり方が変わっているけど、人間の営みという基本的なことは、そんなに変わらないかもしれないんじゃないかな」
特車二課は、警視庁の中で“お荷物”扱いされ、東京湾の埋立地(ウォーターフロント)に位置するへき地に追いやられている。2030年代が舞台の『EZY』でも変わらず“お荷物”扱いされている。
「取り残されてる感があるんです。昔の特車二課も本庁から島流しになっているようなお荷物でした。周りが変わったとしても、特車二課は変わっていない。当時から古かったけど、今でも取り残されている。あの辺りも再開発されて、変わっているけど、特車二課だけは時間が止まっている。『ちいさいおうち』という絵本があるじゃないですか。そのイメージが近いかもしれない。周りが、開発されて変わっていくけど、ちいさなおうちだけはぽつんと残されている。そのお荷物感を堅持すると『パトレイバー』になる。特車二課を未来的で格好よく新しくして、新機体を出したら、それは『パトレイバー』ではなくなる。だから、そこは大事にしています」
“お荷物”に対する愛も感じる。それは今も昔も変わらない。
「そこも変えていません。変えてしまうと、彼らの魅力が半減してしまうと思います。組織の中の少数派で、言ってみれば王道を歩んでいない異端児。王道ではないけど、それをよしとしていて、なじんでしまっている。居心地がいいんです。世の中は、王道を歩いてる人ばかりではないと思うんです。こういう仕事をしている自分も王道ではないですし(笑)。アニメや映像の世界では王道と言われることもあるかもしれないけど、世間的には全く違うし、マイノリティーを享受している。それは大切なことだと思うんです。敵が来たから、やっつけて、みんなで拍手喝采というものではない。『税金泥棒』と言われて肩身が狭くても頑張っているのが『パトレイバー』のよさだと思うので」
「この番組はフィクションである。しかし、10年後においては定かでない……」。「パトレイバー」で流れるおなじみのテロップだ。「アーリーデイズ」から10年たってもレイバーは普及しなかった。
「当時から10年後にレイバーが普及すると思ってはいなかったし、元々そんなに息の長い作品になるとは作っている時は思っていなかった。当時の10年後の未来は今となっては過去になり、レイバーなんて生まれなかった。だったら、もうレイバーがある世界であると開き直るしかない。作業レイバーが存在している世界を成立させるために、バビロンプロジェクトというものを考えた。あれは頓知なんですよ。バビロンプロジェクトは30年たっていれば終わっている。終わっていないと大変なことでしょうし、巨大干拓工事なんて完遂してればしてたで環境破壊で大変なことになっているはず。途中で頓挫したんだろうなどといろいろ考え、そこは危険なのであまり触れないようにしています。そういう計画あったけど、完成しました、とは言わない。そこは伊藤さんが上手にやっています」
「パトレイバー」は、これまで多数の作品が制作されており、設定やキャラクターは共通しているが、ストーリーが異なるパラレルワールドとして展開されてきた。「EZY」は「ON TELEVISION」「NEW OVA」とつながっている。
「劇場版の第1作と第2作にしても、つながっていると言われているけど、そういうわけではないですし、『パトレイバー』は自由に発想できる。『EZY』では、伊藤さんが、通信網を全部地下化する計画があって、レイバーがまだ稼働しているという設定を作っています」
「EZY」は、全3章、全8話構成。“File 1(第1章)”が5月15日から劇場上映される。“File 2(第2章)”が8月14日、“File 3(第3章)”が2027年3月に劇場公開されることも発表されている。第1~6話は一話完結のオムニバス形式、第7、8話は連続したストーリーとなる。
「アーリーデイズ」の構成を思い出すファンも多いはず。出渕監督もこれまで「原点に立ち返る」と発言してきた。
「『アーリーデイズ』のような構成で再出発するという結論にたどり着いたのですが、中身は『NEW OVA』に近いかもしれません。結果的に『火の七日間』『雪のロンド』『二人の軽井沢』に近くなったエピソードがあります。『パトレイバー』のよさは、オムニバス的にさまざまなアプローチができて、ポリティカル・フィクションがあれば、スラップスティック、ホラー、ファンタジーもある。いろいろなことができる器であることが、“パトレイバーらしさ”なんだと思う。最近はそういうものがあまりないですし、今だから逆に良いのかもしれない」
一見、無駄に思えることも無駄ではない。「パトレイバー」の本質でもあるし、特車二課の存在自体もそうなのかもしれない。
「無駄は大切なんです。無駄からクリエーティブなものは生まれてきます。固定化された常識とか何かから逸脱できるのが『パトレイバー』の良さなんだと思います。特車二課とイングラムが接着剤となって、さまざまなジャンルをくっつけて、広げていくことができる。そういう意味では珍しい作品なのかもしれません」
普遍的な「パトレイバー」の魅力を継承しつつも、3DCGを駆使するなど技術的には進化している。令和の最新技術で「パトレイバー」の世界を拡張しようとした。
「手描きでは動かすことが大変だったこともできるようになっています。レイバーは、そもそも車両の延長線上にある手脚の付いた機械のようなものです。“AV-98”の“AV”も“アドバンスド・ビークル”という意味ですし、機械としての動きという意味では、CGとの親和性が高い。テレビシリーズではドタバタ調の動き、劇場版のシリアスでかっちりした動きのどちらもCGではできる。手描きでは、緻密な動きを描けるアニメーターが限られているけど、CGだったら表現にブレーキを掛けないでもいい。特車二課棟の3Dレイアウトも作っています。『パトレイバー』は『二人の軽井沢』『VS (バーサス)』みたいな話もありますが、基本的に特車二課の中が出てくるので、複雑な室内を描くと時間が掛かる。3Dレイアウトで完結できたことが大きかった。ただ、こだわり始めると大変なんです。こだわらないと監督ではないと思っているので、こだわり抜いています」
「EZY」に登場するAV-98Plus イングラム(イングラム・プラス)は、1998年にロールアウトされた98式AVイングラムの改良型。チューニングによる性能の向上に加え、制御系ソフトウェアの更新で基本性能は大幅に向上している。約40年にわたって改良と再整備を繰り返しながら現役稼働している。デザインも時代に合わせてブラッシュアップした。
「今考えると、襟の八木アンテナは今の車にもないですし、模型にしたときに壊れやすいので外しました。バンパーは車のデザインの延長ですが、現代の車のデザインを取り入れています。肩のパトライトの回転灯は現行のパトカーに合わせています。ロボットは嘘だけど現実の世界と地続きにしているところもあります。肩も変えているけど、パッと見はイングラム以外のなにものでもないデザインになっています」
“File 1”の予告にAV-X0 零式が登場したことも話題になっている。劇場版第1作「機動警察パトレイバー the Movie」でイングラムと死闘を繰り広げた人気機体で、零式の再登場に胸を熱くしたファンも多いはずだ。さらに、ARL-99 ヘルダイバーも登場するようだ。
「脚本段階で、強いレイバーを出すことになり、だったら零式にしてしまえ!となって。零式には思い入れもありますしね。自分で言うのもなんですが、キレイな悪役なんです。カットによっては劇場版第1作を完コピもしています(笑)。コンテでは違ったのですが、零式を出すんだったら、恥ずかしがらずにやってしまった方がいい。自分がファンモードになっています」
出渕監督ほど“代表作”が多いクリエイターも珍しいかもしれない。「パトレイバー」は代表作の一つではあるが、「ラーゼフォン」「宇宙戦艦ヤマト2199」などの監督として知られ、「ガンダム」「スーパー戦隊」「仮面ライダー」などのデザインも手掛けている。出渕監督にとって「パトレイバー」とはどんな存在になっているのだろうか?
「HEADGEARは5人ではありましたが、キャリアの中で初めて自分自身で権利を持つことができて、デザインを頼まれるのではなくて、自分たちで発信できた。大きな存在です。当時は20代後半でした。20代後半から30代前半くらいまでの仕事で、その後が決まると最近思うようになっています。そこでできたことが、自分の糧になっていますし、助かっています。ありがたいことに、自分がデザインしたロボットのプラモやフィギュアが再販されているけど、大体その時期のものなんです。あのとき、好き勝手にですが頑張っていてよかったと思っています。それが今につながっていますから。だから、若い皆さんは今できることを悔いなくやってほしいです」
出渕監督は1978年に「闘将ダイモス」でメカニックデザイナーとしてデビューした。20代で「宇宙戦艦ヤマトIII」「戦闘メカ ザブングル」「聖戦士ダンバイン」「機甲界ガリアン」など数々の作品に参加してきた。
「あんまりそういうことができる人がいなかったんですよ。僕らの前は、タツノコプロで大河原邦男さんと中村光毅さん、それに宮武一貴さんたちスタジオぬえさんがいらっしゃって、初めて“メカデザイン”という肩書ができて、『宇宙戦艦ヤマト』がムーブメントになり、メカを描く人が必要だったけど、できる人が少なかった。それまでロボットや怪獣はアニメーター、宇宙船や基地みたいなものは美術が描いていたけど、リアルなロボットが要求されたとき、描ける人が少ない時代でした。イラストを描いているSFファンや玩具関係のデザインをしていた人に仕事が回ってきたんです。それは人材が手薄な時代だったからだと思います」
出渕監督は、自身の20代の情熱を糧に、再び「パトレイバー」に向き合った。時代が変わっても変わらない“パトレイバーの本質”を劇場で目撃してほしい。(阿仁間満/MANTANWEB)
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