ブラタモリ:話題の散歩番組が10月に復活 古地図を片手にタモリが街歩き 再放送も

 NHK総合で09年10月から半年間放送された、お笑いタレントのタモリさんが東京の街を訪ね歩く伝説のバラエティー番組「ブラタモリ」が視聴者の熱いラブコールに応えて10月に復活することが29日、明らかになった。

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 「ブラタモリ」は09年10月~10年3月の全15回を放送。タモリさんが古地図を片手に街を歩き、街の片すみに残っている歴史的な痕跡から東京の街並みの変化やその場所にまつわるエピソードを明らかにしていくという内容で、“新感覚探検散歩番組”と銘打たれ、木曜日の午後10時というNHKが苦戦している時間帯に放送したところ、30~40代の女性を中心に幅広い層から反響があった。番組を統括する尾関憲一プロデューサーは「まずタモリさんありきの企画でした。タモリさんが休みの日などに時間があると古地図を持って街歩きをされているという話を聞いて、ほぼぶっつけ本番でタモリさんに街歩きをしてもらって、物知りなタモリさんを驚かしたいというところから始まりました」と企画意図を説明した。

 第1シリーズでは原宿・表参道や六本木、秋葉原など普段よく行くメジャーな場所を街歩きした。タモリさんは自身で東京都内の坂道の本を書くほど、街についての知識が豊富だが、赤坂迎賓館(東京都港区)の内部に入ったロケのときには一番驚いていたという。「タモリさんの魅力は、すごくよく物を知っているにもかかわらず、知識を披露しても知ったかぶりに聞こえないところ。興味の幅が広く、もっとさまざまなことを知りたがるような好奇心が感じ取れて、『へえー』と驚きながら喜んでいる様子を見て、視聴者も一緒に驚いてもらえる」と尾関プロデューサーは絶賛する。

 NHKならではの取材力を生かし、事前のリサーチは念入りに行う。それを基にスタッフが現地を何度も歩き回って得られた情報を、タモリさんにあえて詳細を伝えずに現地に行ってもらい、新鮮な反応を収めてきた。尾関プロデューサーは「タモリさんと(共演の)久保田祐佳アナウンサーのコンビの気楽さとか、『ブラタモリ』というタイトルのブラブラ感は大事にしたいですね。毎回専門家の方も一緒に街歩きし、素の表情でよくしゃべっている、個性を出している時間が長いタモリさんの生き生き感が、マニアックな方向に話がいっても伝わるという、それがこの番組の売りです」とアピールする。

 第2シリーズを企画するにあたっては「これまでやろうと思って行ってないところがまだいっぱいあります。そこを今回こそは行きたいというのと、今度は場所じゃなくて、電気や水道の水はどこから来るのかとか、住宅の変化などライフスタイルの変化を追っていきたい」とスタッフの構想はふくらんでいる。

 “復活”に先がけ第1シリーズから4回をピックアップしての再放送も決まった。31日深夜0時15分から「原宿」「早稲田」の回を、6月7日深夜0時15分から「大久保」「神田」の回を再放送する。(毎日新聞デジタル)

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