注目ドラマ紹介:「鬼龍院花子の生涯」 観月ありさが「なめたらいかんぜよ!」

 女優の観月ありささんが主演するスペシャルドラマ「鬼龍院花子の生涯」(テレビ朝日系)が6日午後9時から放送される。82年に夏目雅子さん主演で映画化され、流行語にもなった「なめたらいかんぜよ!」の決めせりふを観月さんが披露する。

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 「鬼龍院花子の生涯」は、直木賞作家・宮尾登美子さんの小説が原作で、大正と昭和の時代に四国の侠客(きょうかく)鬼龍院政五郎をめぐる男女の人生を、養女の松恵の視点から描いた作品。今回のドラマでは、松恵をはじめ、政五郎の妻・歌、政五郎の愛人・つると、その娘の花子ら女たちの壮絶な生き様を描く。

 貧しい家に生まれ、政五郎の後を継ぐために選ばれた兄の“おまけ”として6歳で養子に出された松恵(観月さん)は、“おまけの子”として扱われ、愛人の子の花子(宮本真希さん)が生まれると、ますます隅に追いやられる。大人になった松恵は、腸チフスに見舞われた歌の看病を押しつけられ、歌は松恵に苦しみに満ちた半生を語り、「死ぬときに後悔するような人生送ったら、あかん」と言い残して死んでいく。一方、わがまま放題に育った花子が歌舞伎役者と関係を持ったと告げられた政五郎は激怒し、歌舞伎役者の死体が堀に浮かぶ。荒れた花子は異常な浪費を重ね、歌舞伎役者の死で中止となった興行の借金も抱えた鬼龍院一門は、徐々に傾きだし、松恵も巻き込まれていく……という物語。これまでテレビ朝日のスペシャルドラマ「吉原炎上」「肉体の門」で観月さんとタッグを組んだ猪原達三監督がメガホンを取った。

 観月さん演じる松恵は、次第に花子、歌、政五郎への愛を見いだし、“鬼龍院の娘”であることを痛感していく。観月さんは「(同作が)夏目雅子さんの代表作ということでプレッシャーを感じた」と言いながらも、「なめたらいかんぜよ!」と啖呵(たんか)をきるシーンは「夏目さんとは違った感じで自分なりの啖呵になっていると思う」とコメント。キレやすい性格で、ことあるごとに大暴れし、女は男に尽くすものだと思っている政五郎を演じる高橋英樹さんは「あの時代に生きている男、それも土佐のあの地域で生きている男のすごさ、そうせざるを得なかった男の悲しさみたいなものが描かれている」と語っている。(毎日新聞デジタル)

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