海に眠るダイヤモンド
最終話前編(9話) あの夜
12月22日(日)放送分
俳優の神木隆之介さん主演のTBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」(日曜午後9時)の最終回2時間SP(56分拡大)が12月22日に放送され、物語は大団円を迎えた。約5カ月間にわたり群馬、栃木、静岡、千葉、兵庫、広島、長崎など全国各地で撮影した同作だが、最終回のクライマックスで玲央(神木さん)といづみ(宮本信子さん)が実際に端島を訪れるシーンは、長崎市の協力で特別に端島の立ち入り禁止区域での撮影が実現した。
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ドラマは、明治の初めから戦後の高度成長期にかけ、石炭採掘で発展した長崎県の端島(軍艦島)と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、家族の物語。脚本・野木亜紀子さん、監督・塚原あゆ子さん、プロデューサー・新井さんのドラマ「アンナチュラル」「MIU404」(同系)、映画「ラストマイル」チームが手がけた。
今作の物語の舞台である端島は、岩礁の周りを埋め立てて造られた海底炭鉱の島。日本で初めて高層鉄筋コンクリートのアパートが建てられ、最盛期には約5300人が住み、世界一の人口密度を誇るほど賑わっていた。現在は閉山から50年がたち、老朽化が進んでいる。今作では全国各地で撮影が行われ、ドラマでは類を見ない大がかりなセットとVFXの技術を駆使して、特殊な環境の端島を再現した。
さらに最終回に端島に上陸するシーンでは長崎市の協力により特別に立ち入り禁止区域での撮影が実現。端島に上陸して撮影後、神木さんは「うまく言葉にできないほど圧倒されて、グッと胸を締め付けられました。胸が苦しくなったと同時に、人のいた思いや雰囲気を感じ、力強い島だと思いました」とコメント。宮本さんも「島が生き生きとしていた時代をあらゆるところに感じました。みんな生活していたはずなのに、今は誰もいないというギャップが胸に来ました」と感慨深げに語った。
またドラマの象徴ともいえる端島銀座のセットでオールアップしたキャストのコメントも届いた。斎藤工さん、杉咲花さん、池田エライザさん、清水尋也さん、中嶋朋子さん、國村隼さん、土屋太鳳さん、沢村一樹さんらがそれぞれ笑顔で撮影を終えた。感極まるキャストもおり、見守るスタッフ陣も涙を流し、作品愛の詰まった感動の撮了となった。
主要キャストが続々と撮了する中、最後に残った神木さんは、一足先に撮影を終えた宮本さんが見守る中、クランクアップを迎えた。スタッフからの「鉄平・玲央役、神木隆之介さん、クランクアップです!」の声にガッツポーズで応え、塚原あゆ子監督から花束を受けとると、「見てくださった方々の記憶に、そして歴史に残る名作だと思っています」と笑顔で語り、「今まで自分が感じたことのない芝居をしている感覚があり、役を生き抜くことができたと思います」と撮影を振り返った。最後は、宮本さんによる一本締めで撮影を締めくくった。
キャストのクランクアップ時のコメントは以下の通り。
日曜劇場の主演のお話をいただいた時、プレッシャーが大きくて、人生経験がもっとないと背負えないのではと思っていたのですが、スタッフさんの顔を見てこの方々についていけば大丈夫と心に決めて参加させていただきました。一人二役ということで大変なこともいっぱいありましたが、現場が本当に楽しくて、毎日勉強させてもらって、今まで自分が感じたことのない芝居をしている感覚があり、役を生き抜くことができたと思います。見てくださった方々の記憶に、そして歴史に残る名作だと思っています。ありがとうございました。
作品のクオリティー以上に、現場が素晴らしく、厳しさもありながらずっと思いやりがあって撮影が本当に大好きでした。今日もエキストラさんが自主的に炊き出しをしてくれたり、画面に映らない部分のぬくもりや思いやりが充満していて、そのエネルギーが視聴者さんに届いているんじゃないかと思います。素晴らしい人たちに出会えて、同じ方向に向かえたことを誇りに思っております。
朝子の人生を噛(か)み締めながら撮影を終えることができました。本当に素晴らしい人間讃歌の物語に参加させていただき光栄でした。自分の想像を超えるくらいスタッフの皆さんは大変だったと思いますが、心と体力を尽くして現場を作ってくれる姿がとても素敵(すてき)でした。ありがとうございました!
正直抱えきれないほどのリナの苦しみがずっとあったのですが、現場に来ると「おはようございます」から「ありがとうございました」と帰る時まで、最後の瞬間まで温かくみんなで助け合いながら日々過ごせて、リナのそれでも生きるという力に励まされ続け、端島の島民のエネルギーに心を救われ、すごく恵まれて幸せだったと思います。ありがとうございました!
約5カ月間本当にお世話になりました。本当に素敵なキャストの皆さん、スタッフの皆さんに囲まれて、毎日充実した日々を過ごすことができました。偉大な先輩方に囲まれてお芝居をさせていただくことは、自分にとってもこの上ない経験で、毎日挫折もしましたし、その分成長もさせていただきました。これからの人生を生きる上でのエネルギーをたくさんいただいたので、役者としてもこの経験を活(い)かして、より成長した姿でまた皆さんとお会いすることができればと思います。ありがとうございました!
本当に素晴らしい皆さんとご一緒できて、素晴らしい作品で……端島で生きられてよかった! ありがとうございました!
素晴らしい役者の皆さんとご一緒できたのもそうですし、このドラマは本当にこれまでの日本のドラマのなかで、すべてのクオリティーを全部飛び越している作品だと初回から思っておりました。素晴らしい脚本があって、監督の素晴らしいイマジネーションがあって、素晴らしい役者さんたちと一緒に端島の住人になれたことは本当に光栄です。お客さんに誇れる作品に参加できたこと、ありがとうございました!
まずは、こんなにも素晴らしい世界観を作ってくれたスタッフさんに心から感謝します。あまりにセットが素敵で壊してしまうのがもったいないなと、百合子が端島を離れる時の感情を痛感しております。百合子としては、抱えているものが大きく繊細だったので、眠れない時もありました。塚原監督はじめ塚原組のプロフェッショナル、野木さんの選び抜かれたセリフ、心豊かな俳優さん方とお芝居できたことが、本当にパワーになっていました。百合子を通して学んだことをしっかりと次の世代に語り継いでいきたいと思います。
あんなに暑い時から、こんなに寒い頃まで、長い撮影期間お疲れ様でした。こんな壮大な物語の中に参加させていただきありがとうございました。初めましてのキャストも多かったですが、毎回すごいところを見せつけられて、國村さんといいシーンを作っていただいたり、皆さんのおかげで最後まで役を生きることができました。
撮影中は幸せな気持ちでいづみ役を務めさせていただきました。この年齢でいづみのようなスケールが大きくて、会社を引っ張っていくような女性の役はそうそうできるものではないです。私はいい役に恵まれたと思っています。ありがとうございました。
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