医龍3:「チーム・メディカル・ドラゴンは必要ない」? 強大な敵が登場 プロデューサー会見

「医龍 Team Medical Dragon3」は10月に放送開始=フジテレビ提供
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「医龍 Team Medical Dragon3」は10月に放送開始=フジテレビ提供

 俳優の坂口憲二さんが天才外科医を演じたドラマの第3弾「医龍 Team Medical Dragon3」(フジテレビ系)が10月から放送される。同番組の渡辺恒也プロデューサーは「(医療技術の世代交代で)今までヒーローだと言われてきた朝田龍太郎と『チーム・メディカル・ドラゴン』がもはや必要なくなるんじゃないかというところからストーリーを考えた」と語った。

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 「医龍」は02年から「ビッグコミックスペリオール」(小学館)に連載中のマンガが原作(作画・乃木坂太郎、原案・永井明、取材協力・吉村美恵)。世界レベルの腕を持つ外科医・朝田龍太郎と、彼を取り巻く医療チーム「チーム・メディカル・ドラゴン」のメンバーが直面する生と死のドラマを、リアルな映像とスピード感あふれる演出で描き、06年4~6月に放送した第1弾は平均視聴率14.8%、07年10~12月の第2弾は平均17.2%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)という高視聴率を記録している。

 今回は臓器移植法の改正や再生医療研究の進歩といった現状の変化を踏まえ、「医療の国際化と外科医の存在意義」をテーマにした完全オリジナルストーリー。渡辺プロデューサーは「心臓外科の分野では技術が発達していて、外科手術でなければ治せなかった病気が、今はカテーテル治療を中心とする最新の医療技術を使った手術に変わってきている。今まで第1弾と第2弾で描いてきたスーパーヒーローの天才外科医・朝田龍太郎とその仲間『チーム・メディカル・ドラゴン』が同じように出てきて、外科手術をやっていくだけのストーリーではない。彼らの上をいく強大な敵が現れる」と見どころを話した。

 また「台本は未完成」というが、物語は鬼頭笙子(夏木マリさん)が明真大学の新しい学長に就任。教育と臨床と研究という大学病院の三本柱を充実させるために「チーム・メディカル・ドラゴン」の朝田(坂口さん)、加藤晶(稲森いずみさん)、藤吉圭介(佐々木蔵之介さん)を呼び戻すところから始まる。加藤は米国の大学病院で小児心臓移植の専門家だったという設定で、臓器移植法改正で可能になった小児心臓移植の第1号を目指すため、藤吉は再生医療の研究のために、チームのリーダーも朝田も大学に戻る。明真大学は、朝田らがいなくなったことで技術力がなくなり、近隣の病院に患者を奪われており、そのなかで伊集院登(小池徹平さん)が孤軍奮闘していたという設定。

 今回は、新たなキャラクターとして循環器内科の黒木慶次郎(遠藤憲一さん)と、新人研修医の真柄冬実(谷村美月さん)が登場。渡辺プロデューサーは黒木について「詳細は言えないが、最終的に朝田と対立していくライバル」といい、真柄については「思ったことをズケズケと口にするタイプ。成績がよかったから医者になってやりたくもない心臓外科にいるというキャラクターが『チーム・メディカル・ドラゴン』とのかかわりなどで、外科医の仕事と向き合うようになっていく」と説明。2人の起用理由については「黒木はいままでのキャラクターと違った鋭さ、秘めた不気味さを持っている役者さんがいいと思った。遠藤さんは迫力と底知れない不気味な印象がある。新しいライバルにふさわしい」と話し、谷村さんについては「現場から医療を見るという意味でのキーパーソン。なにを考えているのかわからない、ミステリアスさを持ち合わせている」と語った。

 ほかに元胸部心臓外科教授・野口賢雄役で岸部一徳さん、麻酔医の荒瀬門次役で阿部サダヲさん、胸部心臓外科の木原毅彦役で池田鉄洋さんも出演。脚本は林宏司さん、演出は水田成英さんと前2作と同じ顔ぶれが担当する。

 放送開始日は未定。放送時間は毎週木曜午後10時(初回は午後9時~11時8分の拡大版)。(毎日新聞デジタル)

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