注目映画紹介:「BECK」旬な俳優が勢ぞろい 映画ならではの独特の余韻の残る音楽演出

「BECK」の一場面。(c)ハロルド作石/講談社 (c)2010「BECK」製作委員会
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「BECK」の一場面。(c)ハロルド作石/講談社 (c)2010「BECK」製作委員会

 累計1500万部を発行するハロルド作石さんの大ヒット音楽マンガを映画化した「BECK」(堤幸彦監督)が4日に全国で公開される。「20世紀少年」や「トリック」で知られる堤監督がメガホンをとった。出演は水嶋ヒロさん、佐藤健さん、桐谷健太さん、中村蒼さん、向井理さん、ヒロインに忽那汐里さんという旬の若手俳優がずらりと勢ぞろいした。

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 「BECK」は、99年から08年まで「月刊少年マガジン」(講談社)で連載され、単行本全34巻。累計発行部数が1500万部の大ヒット作で、02年に「第26回講談社漫画賞」少年部門を受賞した。映画化にあたっては、マンガの主人公のコユキをサブキャラに、サブキャラだった竜介を主人公にすえた。

 平凡な毎日を送る高校生のコユキこと田中幸雄(佐藤さん)は偶然にもNY帰りの天才ギタリスト南竜介(水嶋さん)と出会う。竜介は、千葉(桐谷さん)、平(向井さん)を誘い、バンドを結成。 さらに強引にコユキとサク(中村さん)という2人の若いメンバーを加えてバンド「BECK」としての活動を始める。その中でコユキはバンドに没頭していき、いつしか天性の才能を開花させる。またコユキは、自分の才能を評価し、応援してくれる竜介の妹・真帆(忽那汐里さん)に淡い恋心を抱くのだった。BECKはライブを重ねて徐々に頭角を現し始め、CDデビューやライブハウスでの成功を手に入れるが、ある事件をきっかけに、音楽シーンを牛耳るプロデューサーの陰謀に巻き込まれ、数々の試練が彼らを襲う。そんな状況で飛び込んできた伝説のロックフェスへの出演依頼。しかし、それはバンド存続にかかわる条件と引き換えだった……というストーリー。

 映画では、マンガで聴けない音楽に徹底的にこだわった。オープニングテーマは米国のロックバンド「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」の「Around the World」、エンディングテーマは英国のバンド「オアシス」の「Don't Look Back in Anger」という世界の超一流バンドのナンバーをラインアップ。クライマックスの野外ライブシーンは、フジロックフェスティバルの舞台監督や照明・音響などの技術スタッフの協力を得て、09年のフェスが終了した翌日に苗場スキー場のステージをそのまま貸し切って撮影された。コユキの歌が観衆の胸を打つ重要な場面は、映画ならではの独特の余韻の残る演出を施した。4日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。(毎日新聞デジタル)

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