原作はフランスの国民的絵本。59~65年まで、新聞に連載された作品を実写化した「プチ・ニコラ」(ローラン・ティラール監督)が全国で順次公開中だ。日本でいうなら、「サザエさん」が実写化されたような感じなのだろうか。「サザエさん」は主婦だが、こちらの主人公は小学生の男の子。国民的人気キャラクターは、やっぱりちょっと“あわてん坊”だった。
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舞台は60年代。小学生のニコラは、大好きなパパとママ、そして仲間たちに囲まれて幸せな日々を送っている。しかしある日、両親の会話のやりとりから「もうすぐ兄弟が生まれて、自分は捨てられる」と勘違いしてしまう。不安になるニコラをもり立てようと、仲間たちが応援。次々にいろいろな方法を試すが、街中をパニックに陥れてしまい……というストーリー。
古き良き、明るいホームドラマが成り立っていた時代を背景に繰り広げられるのは、わんぱく小僧たちのあれやこれやの大作戦だ。たとえば家の中を奇麗にしてママを喜ばせようとするが、かえって家をボロボロにしてしまう……などなど。そもそも想像力豊かな子どもの思い込みが土台になっているのだが、思い込みによるズレから生じる笑いは、子どもだけの特権ではなく、大人もしでかしてしまうところがこの映画の面白さだ。夫の昇進を夢見て、社長夫妻をもてなすニコラの母は、この母あってこの子ありの典型的なパターン。ニコラの母が思い込みによってしでかしてしまったこととは!?
ティラール監督は「モリエール 恋こそ喜劇」(07年)で史実を基に独自のモリエール像を構築。今作も、小さなエピソードを並べた原作を一つの物語にうまく構成した。最終的には、人間喜劇的なフランス映画の王道を行っていて、リラックスして楽しめる。9日から恵比寿ガーデンシネマ(東京都渋谷区)ほか全国で順次公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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