MD松尾のヒット解析:「マリオコレクション」予約殺到 話題の「Move」「ヴァンキッシュ」も

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが11~17日のヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

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 ◇先週(11~17日)の結果

 ファンタジーアクションの「ロードオブアルカナ」(PSP、スクウェア・エニックス)が予想を上回る売れ行きでトップに立ちました。欲を言えばもうひと伸びほしかったところです。2位は「毛糸のカービィ」(Wii、任天堂)。初動も期待したのですが、今週発売される「スーパーマリオコレクション スペシャルパック」(同)のインパクトが強すぎたということでしょうか。元々ロングセラーが期待できるタイトルなので、長期にわたってプッシュしていきたいですね。

 ◇今週の動き

 新作はかなり充実のラインアップ。「スーパーマリオブラザーズ」など4作品が収録され、2500円という低価格でも話題の「スーパーマリオコレクション スペシャルパック」のトップは間違いないでしょう。予約の勢いもすさまじく、一部では既に予約を締め切っている店舗もあるようです。2位は「NARUTO−ナルト−疾風伝 ナルティメットストーム2」(Xbox360・PS3、バンダイナムコゲームス)のPS3版か。PS3もかなり普及しており、キャラクターゲームが売れる土壌もでき上がりつつあるとみています。

 注目は「ベヨネッタ」を手がけたプラチナゲームズの三人称視点シューティング(TPS)「ヴァンキッシュ」(Xbox360・PS3、セガ)。スピード感や爽快(そうかい)感を追求した遊びやすい作品で、リアル志向の強い海外発の作品が多いジャンルにあって、日本人が作るとこうなるという方向性を見せてくれます。海外で人気の一人称視点シューティング(FPS)の新作「メダルオブオナー」(Xbox360・PS3、エレクトロニック・アーツ)も同日発売。違いを比べてみるのもおすすめです。

 また、今週はPS3向け体感コントローラー「Move」(SCE)も発売されます。さまざまな時間帯でテレビCMも流されており、ユーザーの興味を引いているはず。地デジ録画キットの「トルネ」のような盛り上がりを期待したいですね。最も予約が集まっているのは「ビッグ3ガンシューティング」(バンダイナムコゲームス)にMove一式とシューティングアタッチメントが付いたパーフェクトパックです。Moveが年末商戦でのハードを買うきっかけになってくれればうれしいですね。

 ◇ランキングは次の通り(11~17日・TSUTAYA調べ)

1位 ロードオブアルカナ(PSP)

2位 毛糸のカービィ(Wii)

3位 ポケットモンスターブラック(DS)

4位 ポケットモンスターホワイト(DS)

5位 キングダム ハーツ リコーデッド(DS)

6位 レッド・デッド・リデンプション(PS3)

7位 劇場版マクロスF ハイブリッドパック(PS3)

8位 クロヒョウ 龍が如く 新章(PSP)

9位 けいおん!放課後ライブ!!(PSP)

10位 Wiiパーティ(Wii)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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