龍馬伝:暗殺犯役は市川亀治郎 中村達也、SIONの見廻組が襲撃 いとこ香川照之と初共演

龍馬暗殺の実行犯となる「京都見廻組」の今井信郎を演じる市川亀治郎さん=NHK提供
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龍馬暗殺の実行犯となる「京都見廻組」の今井信郎を演じる市川亀治郎さん=NHK提供

 福山雅治さん主演のNHK大河ドラマ「龍馬伝」で、龍馬を暗殺する実行犯3人のキャストが28日、発表された。実行犯となる「京都見廻(みまわり)組」の今井信郎を歌舞伎俳優の市川亀治郎さん(34)が演じる。亀治郎さんは「まさか自分がお話をいただけるとは思ってもいませんでしたので驚きました。あこがれのマシャ兄(福山さん)とご一緒できたことを大変うれしく、また誇りに思っています。いとこの(香川)照之さんとも初共演となったので、忘れられない大切な作品となりました」とコメントしている。一方、暗殺の黒幕は明らかにされないまま、放送は残り5回となった。

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 亀治郎さんは75年生まれ。歌舞伎では女形を務め、07年に放送された大河ドラマ「風林火山」では武田信玄を演じた。4代目市川段四郎さんの長男で、「龍馬伝」で岩崎弥太郎を演じる香川照之さんは、段四郎さんの兄・3代目市川猿之助さんの長男で、2人はいとこにあたる。亀治郎さんは「マシャ兄のラジオ番組のヘビーリスナーでした」といい、福山さんの大ファンでもあるという。暗殺シーンは10月8日に撮影された。

 龍馬は、徳川幕府が大政奉還した直後の1867年11月15日、京都の近江屋で盟友の中岡慎太郎と面会中に何者かに襲われ、33年の生涯を閉じた。暗殺は「近江屋事件」として知られ、実行犯としては新選組や紀州藩などの諸説があるが、新選組とともに京都守護職・松平容保の下で勤王派を取り締まった見廻組の与力頭・今井信郎が、佐々木只三郎や渡辺篤らとともに龍馬襲撃を告白しており、これが通説となっている。だが、暗殺を指示した人物については解明されていない。

 鈴木圭プロデューサーは今井信郎について「善悪を超えた存在、『誇り高きラストサムライ』として描いていきます」とし、亀治郎さんの起用については「滅んでいく武士の悲しみと品格を見事に体現してくださいました。暗殺のクライマックスシーンはもちろん、香川照之さんとの火花散る初共演も、ぜひ、ご期待ください」と絶賛している。暗殺実行犯役について「自薦他薦問わず、『オレに福山龍馬を切らせろ』という人がいっぱいいてありがたい限り」と話していた。また実行を指示した黒幕について「(劇中で)分かるようにしようと思っています」と語っている。

 今井と共に龍馬を襲撃する佐々木只三郎をミュージシャンの中村達也さん(45)、渡辺篤をシンガー・ソングライターのSIONさん(50)が演じる。中村さんは00年に解散したロックバンド「BLANKEY JET CITY」のドラマーで、俳優としても活躍。SIONさんは福山さんと親交があり、福山さんがSIONさんの楽曲をカバーしているほか、SIONさんの楽曲に福山さんが参加した作品もある。中村さん、SIONさんともNHKドラマの出演は今回が初めて。

 「龍馬伝」は、坂本龍馬の33年の生涯を、三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎の視点から描いたドラマ。大河ドラマ初の4部構成で現在、第4部「RYOMA THE HOPE」が放送中。10年1月3日の初回放送から現在までの最高視聴率は1月31日に24.4%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東)を記録している。最終回の第48回「龍の魂」は総合テレビで11月28日午後8時から時間を拡大して放送予定。(毎日新聞デジタル)

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