木村拓哉:「ついに船出」実写版ヤマト 完成報告で大歓声

映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」の完成報告会に登場した森雪役の黒木メイサさん
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映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」の完成報告会に登場した森雪役の黒木メイサさん

 アニメ「宇宙戦艦ヤマト」を「SMAP」の木村拓哉さん主演で実写化した映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(山崎貴監督)の完成報告会が1日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開かれ、木村さんや共演の黒木メイサさんらが出席した。木村さんが「ついに今日をもちまして、一般の方に見ていただけることになりました。ついに船出だなという気持ちでいっぱいです。これからの長い航海が成功できますように、いっぱい体感してください」と語ると、ものすごい大歓声がわき起こった。

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 「SPACE BATTLESHIPヤマト」は、「ALWAYS 三丁目の夕日」(05年)などで知られる山崎監督がVFXも担当し、70年代後半にブームを巻き起こしたSFアニメ「宇宙戦艦ヤマト」を実写化。西暦2194年、正体不明の敵、ガミラスが地球に侵攻し、その圧倒的な攻撃力によって人類は大半が死滅した。5年後、生き残った人間たちは放射能で汚染された地上を逃れ、地下で生活。元エースパイロットの古代進(木村さん)は、放射能除去装置があるという14万8000光年のかなたのイスカンダル星を目指して旅立つ……というストーリー。

 ほかに、黒木さんがヒロイン森雪、柳葉敏郎さんが技師長の真田志郎、緒形直人さんが古代の親友で航海班班長の島大介、西田敏行さんが機関長の徳川彦左衛門、高島礼子さんが大酒飲みの船医・佐渡、山崎努さんが艦長の沖田十三という豪華なキャストが登場する。原作を知らずに出演依頼を受けたという山崎さんは「監督から『知らないことほど強いものはありません』と言われて、原作を見ないで演じました。僕の沖田艦長は、原作と違うとおしかりを受けるかもしれないですが、映画は映画です。そのつもりで見てください」と話した。一方、ヤマト世代の柳葉さんは「放送された三十数年前、部活をさぼってこのアニメを見たもんでした。目の前に古代進がいるんです! すいません柳葉敏郎、完全なミーハーとなっていました」と興奮していた。

 完成披露試写会には約10万通の応募が殺到。映画鑑賞を含まないながらも、完成報告会は324人が当選し、出演者をひと目見ようと詰めかけた。黒木さんは「たくさんの方に愛されている作品で、プレッシャーと緊張感があった。皆さんに届けられることがうれしい」と語り、木村さんとの共演については「楽しかったです」と少し照れながら話していた。木村さんは「初めて見た映画が『宇宙戦艦ヤマト』。それから何年かたって、表現をさせていただける立場になって、自分が見にいった作品の中に入ることができて、本当にうれしかったし、責任を感じた」と話していた。

 山崎監督は「日本でSFを作るというリスキーな状況の中で、何とかみんなに感動してくれる、あきらめない物語を作ろうと思った。あきらめムードが漂うこの時代に、皆さんに届けるに足る物語を作れたのがうれしい。これを見て皆さんがやる気を出していただければ、こんなに幸せなことはない」と映画への思いを熱く語った。映画は12月1日から全国東宝系で公開予定。(毎日新聞デジタル)

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