藤原紀香:役を自分の中に入れるためにお墓参り ドキュメンタリー番組「伝説の美女 楊貴妃」に出演

仕事の仕方から美容についてまで、こだわりについて語った藤原紀香さん
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仕事の仕方から美容についてまで、こだわりについて語った藤原紀香さん

 女優の藤原紀香さんが中国・西安に滞在し、楊貴妃の足跡をたどったBS朝日10周年記念番組「伝説の美女 楊貴妃~藤原紀香 西安1300年紀行~」(日中共同制作)が14日に放送される。番組の中で藤原さんは、西安市の「大唐芙蓉園」で真っ赤な大輪の花のような衣装に身を包み、楊貴妃にふんした。そんな藤原さんのこだわりは「役の人を自分の中に入れること」。実在の人物を演じるのならその人についてとことん調べ上げ、墓参りもして自分の中に人物像を取り込んでから演じるという。今回も楊貴妃のゆかりの地を訪ね、撮影の最後に衣装を着たところ、「楊貴妃がどんな気持ちで死んでいったのか」を思い、涙がこみ上げてきたという。藤原さんのこだわりについて聞いた。(細田尚子/毎日新聞デジタル)

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 藤原さんは今回のドキュメンタリー番組の話が来たとき、楊貴妃の衣装を着るという企画が盛り込まれていることを知って、「私が着てもいいんだろうか」と最初に考えたという。「写真を見せてもらったら、素晴らしい衣装で、素晴らしい髪飾りで、すごくすてきだったんですよ。それを手放しで喜んで『じゃあ着ます』ということにはならなかったんです。女優って、その役にならないとその衣装を着てはいけないという思いを私は持っています。そうでないと服に“着られちゃう”だろうなと。今回は、どこまで自分の気持ちに楊貴妃を入れられるかだと思ったので、なるべく撮影の最後の方に着させてもらうようにして、今回の旅で楊貴妃のいろんなことを自分の中に入れていったんです」と撮影を振り返る。

 このように藤原さんは「世に生を受けた人を演じるとき」は、その人のことをとことん調べ上げ、ゆかりの地も自主的に訪れるという。05年のドラマ「大奥~華の乱~」で5代将軍綱吉の正室、鷹司信子を演じたときも徳川の将軍家が眠る寛永寺(東京都台東区)の一般公開されてない墓所を事情を話して開けてもらい、墓参りをして役作りに役立てた。「実際にお墓に行って自分の思いを伝えたいと話したところ門戸を開けてもらいました。信子は正室だったんですけど、将軍には愛されず、子供にも恵まれなかった人物。いろいろ調べてから演じていると、何かが下りて来るのか、撮影の最後の方で声が出なくなっちゃって。でも、もう一度お墓参りをさせてもらったら、急に治ったんですよ」と不思議な体験もした。そうして信子を演じたことで、「信子の女としての悲しい性(さが)を感じ取ることができましたとか、歴史の中に隠された女性はこんな思いだったことが分かりましたというメールをたくさんいただきました」と反響も大きかった。

 趣味は「女磨き」と公言する藤原さんは外見を磨くことにもこだわりがある。外見の美しさを保つには一番気を付けなければならないことは食事だという。「私も暴飲暴食したり食生活が乱れるともちろん太ります。だから生活習慣の中でさまざまな工夫をするようにしているんです」という。具体的には「野菜ジュースを朝食の30分前に飲むことで酵素を朝、外から入れてあげることによって老化を防げるんです」と“紀香流ビューティー法”の一つを紹介した。

 また、「体を動かした後にたまった乳酸や疲れや冷えなどでたまったセルライトをマッサージでもみ出す」方法など、美しさにこだわる藤原さんの口からは、さまざまな金言が飛び出した。

 次回は、今回の「伝説の美女 楊貴妃」の中国での撮影エピソードや女優の仕事について聞いた。

 <プロフィル>

 1971年6月28日、兵庫県出身。92年、大学在学中に「第24回ミス日本グランプリコンテスト」に応募しグランプリを受賞。93年に東レ水着キャンペーンガールを務める。97年に映画「CAT'S EYE」で長女の泪(るい)を演じ、その後も00年に香港映画「SPY_N」に出演。01年の米劇場版アニメ「シュレック」の日本語吹き替え版でフィオナ姫役の声を担当。同シリーズ第4弾で最終章となる「シュレックフォーエバー」は12月18日に全国で公開する。ドラマは98年に「ハッピーマニア」に出演、99年に「ナオミ」で初主演。その後も01年に「昔の男」、05年は「大奥~華の乱」、10年に「チャンス」などに出演。BS朝日の開局10周年記念番組「伝説の美女 楊貴妃」は藤原さんが中国・西安に長期間滞在し、楊貴妃のゆかりの地を訪ねたドキュメンタリー番組。14日午後9時に放送。

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