アニメ質問状:「神のみぞ知るセカイ」原作者も参加 「かのん篇」は感動でウルウル

アニメ「神のみぞ知るセカイ」のビジュアル(c)若木民喜/小学館・落とし神駆け魂隊・テレビ東京
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アニメ「神のみぞ知るセカイ」のビジュアル(c)若木民喜/小学館・落とし神駆け魂隊・テレビ東京

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、ゲームの天才である少年が、恋愛ゲームさながらに女の子たちを“攻略”していく「神のみぞ知るセカイ」です。ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントの松田章男プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

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 −−作品の概要と魅力は?

 「落とし神」と称される神がかり的なギャルゲーマー・桂木桂馬が、地獄からやってきた悪魔・エルシィとの契約を遂行するために、少女たちの心に巣くった「駆け魂(かけたま)」を集めるために女の子を恋に落とすこと−−という恋愛シミュレーションゲームを地でいく作品です。現実(リアル)には全く興味のない2Dセカイを愛する主人公・桂馬とステレオタイプからちょっとはみ出したヒロインたち。こうしたキャラクターの魅力とともに、ギャルゲー的なシナリオをメタフィクション的に描きながら、更にそれらをエモーショナルに、ファンタジックに昇華したストーリーラインが魅力的な作品です。

 −−アニメ化するうえで心がけたことは?

 原作の魅力を最大限に生かしつつ、更にアニメとしてどうやって映像化していくか−−特に主人公・桂馬は、その考え方、生き方自体にブレのない主人公だけに、その言動には細心の注意をはらっています。また、各ヒロインのエピソードは原作に準拠しつつ、アニメならではの部分をシナリオから膨らませていっているのですが、毎回のシナリオ打ち合わせには原作の若木民喜先生にも参加していただいて、高柳滋仁監督、構成の倉田英之さんらと一緒に、雑談から派生するネタも含めて、本線から脱線まで行ったり来たりしながら練り上げていっています。

 −−作品を作るうえでうれしいこと、逆に大変なことは?

 深夜までの作業、迫り来る納期、良いアイデアが浮かばないとき……大変なことは普通にたくさんありますが、それ以上にうれしいことはもっとたくさん! キャラソン・レコーディングの後で役者さんから「この曲すごく好きです!」と言われたとき、思わずニヤリとするイラストがあがってきたとき、「エルシィ可愛い!」という大量のつぶやきを読んだとき、自分のイメージを超える映像や音楽があがってきたとき、スタッフ・キャストさんたちががんばってくれているのを人づてに聞いたとき……でも、やっぱりでき上がった作品をみた人たちから「面白いです!」と言ってもらえたとき−−ですね。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 11月の放送分以降では、アイドル・かのん、図書委員の栞(しおり)と原作ファンでも高い人気を誇るキャラクターが登場します。特に「かのん」に関しては、劇中で流れる歌にも力をいれています。二次元からのアイドルを現実(リアル)にデビューさせる意気込みです。オープニング映像では、音楽スタッフと制作のマングローブさんが素晴らしいプロフェッショナルなコラボをみせてくれました。かのん、それ以降の話数でも映像と音楽によるアニメならではの魅力を余すところなくお見せできればと思います。特に「かのん篇」のラストエピソードは映像と音楽、演技と演出が融合した美しい感動をお送りできるかと(恥ずかしながら……私は絵コンテで、アフレコで、ダビングで……何度もウルウルしてしまいました)。ご期待ください!!

 ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント プロデューサー 松田章男

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