渡部陽一:今年最も楽しませてくれた人1位に リスナーが「喜怒哀楽」を選出

リスナーが選ぶ今年最も楽しませてくれた人で1位になった渡部陽一さん
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リスナーが選ぶ今年最も楽しませてくれた人で1位になった渡部陽一さん

 今年、あなたが最も「喜怒哀楽」を覚えた人物は? 全国の民放ラジオ100社が呼びかけリスナーを対象に喜怒哀楽それぞれの感情を喚起された人物の名前を募ったところ、「楽」の「最も『にこっ!』とさせた人」のトップに戦場カメラマンの渡部陽一さんが選ばれた。今年、突然バラエティー番組に登場し、コメンテーターとして独特の語り口と温厚なキャラクターが人気を呼び、一気に“時の人”になった。「喜」はサッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で大活躍した本田圭佑選手(CSKAモスクワ)、「哀」は「トイレの神様」がヒットしたシンガー・ソングライターの植村花菜さん、「怒」は菅直人首相がそれぞれ1位となるなど、今年の世相を反映した面々が並んだ。

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 日本民間放送連盟(民放連)ラジオ委員会が「ラジオdeランキング~パーソン・オブ・ザ・イヤー 喜怒哀楽」と題して実施。09年も同様の調査を実施している。11月25日午前5時~翌26日午前0時に、民放ラジオ100社の番組内で告知し、男女計4008人の回答を基に集計した。

 渡部さんは「楽」の「最も『にこっ!』とさせた人」で178票を得て1位になった。リスナーからは「命を懸けて戦場の悲惨な実情を撮影している姿と、独特の語り口でバラエティー番組に出演しているギャップが面白い。一人でも多くの人に戦争の非情さに気が付いてほしいので、ピエロ役をかって出ているように思える」(40代男性)との分析も。2位にはNHK大河ドラマ「龍馬伝」に主演した福山雅治さん(134票)が登場。ドラマでの活躍に加え、ラジオパーソナリティーとしての福山さんに魅力を感じるという意見が目立った。3位には、同数で大阪・FM802のDJを務めるヒロ寺平さんも入った。

 「喜」に当たる「今年あなたを最も『すかっ!』とさせた有名人」の1位は、W杯で日本代表のベスト16入りの原動力となった本田選手(335票)。グループリーグ初戦のカメルーン戦での決勝ゴールや第3戦のデンマーク戦のフリーキックが、多くの人の心をとらえた。「心が躍りましたし、夢も見られました」(30代男性)、「有言実行なところがすばらしい」(40代女性)といったコメントが寄せられた。2位は昨年の同部門トップで、今年も日米通算3500安打や10年連続200本安打を打ちたてたイチロー選手(シアトル・マリナーズ、311票)。3位には「楽」部門2位の福山さん(165票)が再び登場。4位にはW杯で日本代表を率いた岡田武史監督(116票)もランクインした。

 「哀」の「最も『ぐすっ!(ほろり)』とさせた人」では、祖母とのきずなをつづった「トイレの神様」でNHK紅白歌合戦出場を決めた植村さんが702票を集めて断トツ。「大好きだった祖母を思い出して泣いてしまいました」(30代女性)といった、自らと重ね合わせるコメントが多かった。2位は9月に亡くなった元クレージーキャッツの谷啓さん(260票)で、急逝を惜しむ声が寄せられた。プロ野球・巨人の木村拓也コーチ(3位、121票)や、元日本ハム監督で野球解説者の大沢啓二さん(5位、88票)、韓国スターのパク・ヨンハさん(6位、60票)、俳優の藤田まことさん(9位、45票)にも追悼のメッセージが集まった。

 「怒」の「最も『むかっ!』とさせた人」では、菅首相が702票を集め、2位の鳩山由紀夫前首相(395票)を大きく引き離して1位となった。「期待が大き過ぎただけに、落胆という残念な気持ちが大きい」(20代男性)や「もっとリーダーシップを発揮して、国民目線で政治をしてもらいたい」(40代男性)との厳しい意見が目立った。民主党は3位に小沢一郎元代表(312票)も入ってワースト3を独占。仙谷由人官房長官(6位、189票)、柳田稔前法相(8位、69票)らも10位以内にランクインしており、政治への失望感がうかがえた。他には4位に元俳優の押尾学被告(256票)、5位に女優の沢尻エリカさん(244票)が入った。(毎日新聞デジタル)

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