顔などを殴られ大けがをした歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(33)が7日、東京都港区のホテルで開いた会見には、約500人の報道陣が駆けつけ、1時間半を超えるものとなり、海老蔵さんのけがに配慮して、リポーターが会見終了を求める発言をするなど、釈明会見としては異例のものとなった。
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会見前、スタッフから報道陣に会見の段取りが説明され、「時間の許す限り質疑応答にも対応する」と伝えられ、会見に海老蔵さん側は、海老蔵さんと担当弁護士、「初春花形歌舞伎」の興行を担当する松竹の迫本淳一社長、安孫子正専務も同席した。
海老蔵さんは最初のあいさつでひな壇から降り、約1分間頭を下げ続けた。無期限謹慎の説明と謝罪の後に質疑に入った。テレビ各局のリポーターが次々と質問を浴びせたが、海老蔵さんは低く抑えた声で答え、妻の小林麻央さんや父の市川団十郎さんの話題になると、目に涙を浮かべ、声を震わせる場面もあった。「あの日の自分に声をかけるなら……」という質問に、「出かけるのはおやめなさいと言いたい」と答えると報道陣からは、笑い声も上がった。
だが、事件の核心に迫る質問になると、「現在捜査中なので……」を繰り返し、海老蔵さんからの暴行や灰皿に酒をついだといった行動については完全否定。同席した弁護士も「彼は被害者。出頭していない人は加害者です。逮捕状が出ている人は元暴走族といわれている人。彼は1人で相手は複数。明らかに違うところは被害者対加害者ということ」と被害者であることを強調し続けた。
午後8時の会見スタートから1時間20分を過ぎたころ、ある中年の男性レポーターが声をかけた。「もうぼちぼちおやめになった方がいいんじゃないですか。顔のために。御本人は質問がなくなるまでおやりになるっていう覚悟でお出になっているってスタッフの方に聞きましたが、会見のために回復が遅れたっていうことになったらこっちも申し訳ないし。覚悟だけでご立派だと思う。みんな質問は一巡終わっているはずなんで、やってたらきりがない」と発言、ほかのリポーターが「僕は聞きたいことある」と割って入り、その後数人のやりとりがあり、会見が終わった。(毎日新聞デジタル)
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