俳優の小栗旬さん(27)が9日、初めて歌に挑戦する主演舞台「時計じかけのオレンジ」のけいこ場を報道陣に公開した。共演者らと劇中の歌とダンスを披露した小栗さんは、その後の会見で「(歌は)へたくそなんです。音程が取れたことがあまりない」と告白、「一生懸命練習しています」と苦笑いだった。小栗さんはけいこについて「出来ない自分に腹が立っている日々。オレって大してできねーんだなと痛感するところが多い」と話し、「河原さんに『アレックスの中にショーマンシップを持っているところを意識してほしい』と言われ、そこがいちばん難しい」とこぼした。
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「時計じかけのオレンジ」は、英作家アンソニー・バージェスのSF小説で、スタンリー・キューブリック監督の映画でも知られる名作。近未来のロンドンの町で主人公アレックスが暴力の限りを尽くし、更生プログラムによって洗脳されて一時は暴力を嫌悪するようになるが……という物語。バージェスの脚本で、演出と上演台本は、俳優で演出家、脚本家の河原雅彦さんが手がけた。同作が日本で舞台化されるのは今回が初めて。
演出の河原さんはオファーを受けた時点で小栗さんの配役が決定していたといい、小栗さんがダーティーなアレックス役を演じる点を「小栗君の男意気」と評価し、「簡単な作品ではないけど戦っていけるパートナー。いいところを持ったままたがを外せる人。大丈夫です」と太鼓判を押した。それを聞いた小栗さんは「恥ずかしい」と照れていた。河原さんは同作を「原作の舞台台本を基にしているので、おのずと映画とは違うニュアンスの部分がある。舞台でしか表現できない『時計じかけのオレンジ』を構築しようとしている」と説明している。共演は橋本さとしさん(44)、武田真治さん(37)、今回が初舞台となる高良健吾さん(23)ら。
公演は「赤坂ACTシアター」(東京都港区)で11年1月2~30日。2月以降は「イズミティ21」(仙台市泉区)、「梅田芸術劇場」(大阪市北区)、「北九州芸術劇場」(福岡県北九州市)、「刈谷市総合文化センター」(愛知県刈谷市)でも上演される。(毎日新聞デジタル)
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