注目アニメ紹介:「フラクタル」 山本寛監督決意の冒険ファンタジー

アニメ「フラクタル」のビジュアル(c)フラクタル製作委員会
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アニメ「フラクタル」のビジュアル(c)フラクタル製作委員会

 アニメ「らき☆すた」「かんなぎ」や映画「私の優しくない先輩」の山本寛(ゆたか)監督の冒険ファンタジー「フラクタル」が13日深夜から始まる。制作の発表時に「声明」を発表、「犬死に覚悟で、もう1本だけアニメ監督をしてみようと思います。失敗をすれば引退も辞さない。しかしそれでも今の皆さんに伝えるべきものがきっとある」と不退転の決意を語っている。

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 世界を管理する「フラクタルシステム」が完成し、人類は働かなくてもいい楽園を手に入れてから1000年後。ある大陸の片隅に住む少年クレインは、崖の下に転落してきた少女フリュネを助ける。少年が出会いに心ときめかせるまもなく、フリュネは姿を消した。彼女が残したブローチの中には、少女の姿をした「ドッペル」(人格を持ったデータ)のネッサが閉じ込められていた。

 見どころは、山本監督が自らの原点というファンタジー世界の美しい描写で、さらに過去のアニメでファンを熱狂させた奇抜な演出もどう盛り込まれているか。シリーズ構成は、「とらドラ!」「黒執事」など多くのアニメ脚本を手掛けた岡田麿里さん。ストーリー原案は、小説「クォンタム・ファミリーズ」で第23回三島由紀夫賞を受賞した作家で批評家の東浩紀さん。キャラクター原案は、実写映画化を控えるライトノベル「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」(電撃文庫)のイラストを担当した左さん。異色メンバーの強力布陣だ。

 クレインは「さよなら絶望先生」シリーズで木村カエレ役の小林ゆうさん、フリュネは「RAINBOW−二舎六房の七人−」でシゲオ役の津田美波さん、ネッサは「海月姫」で倉下月海役の花澤香菜さんが担当する。劇場アニメ「宇宙ショーへようこそ」やテレビアニメ「世紀末オカルト学院」のA−1 Picturesが制作する。

 放送は、フジテレビで木曜深夜0時45分~、関西テレビ18日から火曜深夜1時35分~、東海テレビで20日から木曜日深夜2時5分~。フジテレビオンデマンドで14日から配信する。アニメ放送時期に合わせて22日からマンガの1巻も発売される。(毎日新聞デジタル)

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