落語家の林家三平さん(40)が女優の国分佐智子さん(34)と婚約し23日、東京都内で開いた婚約報告会見は何度も互いに見つめ合い、熱々の雰囲気で、噺家らしく笑いを交えた温かい会見となった。2人は、昨年11月上旬に京都市内で行われた「水戸黄門」第42部第13話(17日放送)「美人絵師が描いた復讐」の収録で知り合った。会見での主なやりとりは以下の通り。(毎日新聞デジタル)
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(2人そろって登場)
三平さん 私林家三平は国分佐智子さんと1月21日、結納を済ませ、ここに正式に婚約したことをご報告申し上げます。これからは2人で手に手を取り合って精進してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
国分さん 突然ではございましたが、たくさんお集まりいただき、ありがとうございます。よろしくお願い致します。
−−2人の装いは?
三平さん 実は佐智子さんが着ているこの着物は母の海老名香葉子のものでございます。母が「ことしの牡丹はよい牡丹」がベストセラーになったときに自分のために作った着物なんですが、それを仕立て直して、それを末っ子の泰助の嫁のためにと取っておいてくれたものです。母の思いがそこに全部入っているようなきがします。
−−(林家の)花菱の紋が入っていますね。国分さんは着てみていかがですか。
国分さん とても重みを感じました。(お母さんから)「着てくれるとうれしいわ」と言われました。帯は三平さんの見立てです。
−−佐智子さんの着物姿をご覧になった感想は?
三平さん う、美しいの一言ですね。
−−出会いのきっかけを教えてください。
三平さん 果報は寝て待てってね。きっかけは「水戸黄門」の撮影です。八兵衛役をやっていまして、42部の第13話に主役ゲストとしてきてくださって、初日に会ったときは夜、燃える炎の中顔が写ったとき、せりふ通り、「美しい」と舞い上がってしまいました。他の仕事で東京に帰られて数日後、収録のとき、早めに収録が終わった者ですから、彼女のお友だちの東幹久さんの紹介で京都のおばんざいやさんで食事をしました。なんて品のある方だろう、と。
−−初めて会ったときからこの人を僕のお嫁さんにと思ったんですか。
絶対にものにすると思いました。
−−結婚したいと思ったのは?
三平さん 彼女の誕生日の(昨年)12月5日、銀座のレストランで2人でお祝いをしまして、そのときテディベアをプレゼントしました。そのときの彼女の瞳がうるうるしてとてもすてきでした。そのうるうるした目と同じくらいダイヤモンドをあげたいなと思いました。
−−佐智子さんは三平さんの第一印象は?
国分さん 現場であったのが初めてですが、実際は年下の方だと思っていて、子供のように現場を走り回っては共演者の方にちょっかいを出して、怒られたりしていてという、とても気さくで子供っぽい方だというのが最初の印象でした。
−−その印象が変わったのは?
国分さん 彼はずっと京都の方にいるので、いつも電話で告白をし続けられていたんですが、最初からほんとに結婚してほしいと。
三平さん 携帯の充電がなくなるまで毎晩話をしました。
国分さん 長くて4~5時間、平均して2~3時間というところですかね。
三平さん 途中で(国分さんから)注意が入りまして、女心というものは、そんなに押してはだめだ、と。キューピッドの東さんからも言われて、それで気を付けるようにしました。それで普段食べ物何が好き?みたいな話をさせていただきながら。
国分さん ご家族の話などもしてくれました。
三平さん あと演技の指導を彼女がしてくれたこともあります。
−−プロポーズまでの流れは?
三平さん プロポーズは12月11日、私の誕生日です。お互いの誕生日が近いものですから、星座の話とかいろんなところで2人の距離感とか、電話でもそうなんですが、いつでも笑いの絶えない瞬間を作っていこうと、さっちゃんいま何してんの、いま換気扇付けたでしょ、音で分かるので、そうしたらなんで分かるの?って。そういう他愛のない話なんですけど、そこで笑い合ったり、お互いの中でほのぼのとしたものを作り上げていこうと思いました。
−−12月11日のプロポーズのシチュエーションは?
三平さん 彼女の独り暮らしのお宅なんですけれどもそこに招いてくださいまして、豚のショウガ焼きを食べたときに「ああ、この人こそ僕の伴侶だ」と思いました。ちょっとしょっぱかったです。
国分さん そのとき何が食べたいか聞いたら、「豚のショウガ焼きとオニオンスープが食べたい」とおっしゃって、ちょっと食べ合わせがよくないなと思いました。
−−佐智子さんのご両親は三平さんについて。
大歓迎です。笑いを運んでくださって。
−−三平さんは(国分さんの)お父さんになんと?
「お嬢さんをください」ってちょっとかんじゃったんですけど、あせりまして、何分初めてのことでしたので。お父様が素晴らしい方で、物静かな方なんですけど、「うちの佐智子をお願いします」と言ってくださいました。
−−結局プロポーズの言葉は?
12月11日にプロポーズは「おれがお前を守ってやる、俺についてこい」です。豚のショウガ焼きとワインを飲んでる時に。
−−答えは?
国分さん (黙ってうんうんとうなずく)大丈夫かなと思って、同じようなことを電話で毎晩言われていたから、でもそのときはやっぱり電話と違って、目と目を合わせておっしゃってくださったので、本当に心に残りました。
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−−今している指輪は、21日の結納のときに渡したもの?
三平さん はい。私は見てませんでした。一緒に買いにいけなかったもんですから。うちの義理の姉と佐智子さんで(買いに行った)。(費用は)一生懸命落語会で仕事をさせていただいた給料3カ月分です。
−−ブランドは?
国分さん ティファニーです。
−−この人をお嫁さんにするって、おかみさんへ紹介したんですか。
三平さん 実は母に「会ってもらいたい人がいる、僕が心に決めた人がいる会ってくれ」と12月24日、クリスマスイブに家に来てもらいました。そのとき母に初めて胸を張って「私が大好きな人です。今後とも精進していきたいのでお願いします」といいました。そのとき、うちのお袋はニタッとした顔で、「はい」っていいました。母はあまり多くは語りません。語らないけれど、その表情で気持ちがすごく感じましたね。
−−交際して2カ月ですけど、不安は?
三平さん 期間って関係ないと思いました。愛の深さが重要だと思いました。こんな私が言うのも編ですけど、それが大切なのかなと思いました。日本海溝ぐらい深いですね。
−−三平さんの気持ちは分かりますけど……。
三平さん なんで(自分を)好きになったんですか?
国分さん 本当にまっすぐで裏がなくて、一緒にいて優しい人。お母さまも本当に優しい。
−−はなし家のおかみさんになるわけですけれど。
国分さん 仕事の数を減らして、おかみさんの修業を。
−−今後、国分さんは具体的にはどうされるんですか。
三平さん まずは花嫁修業をして、とにかくうちの一門たくさんいるんでまとめてもらうことから始まると思います。
−−落語家のおかみさんは大変だと思いますが、自信のほどは?
国分さん 本当に何も、勉強不足で何も分からないので、お母さまに教わりながら。
−−新居はどうされるんですか。
三平さん あの……スペインでマンション借りようか(一同爆笑)。
−−このあと、具体的なスケジュールは?
三平さん この後、佐智子さんの家もありますし、まだ正式に結婚というわけではないので、結婚したならば私の稼ぎの少ない中でも一軒家を建てたいとそのように思っております。
−−挙式、披露宴、新婚旅行とか……。
三平さん 落語会そしてドラマもありますので、夏を越えまして、10月くらい、実りの秋に挙式したいと考えています。
−−結婚届を出されるのは?
三平さん 自分としてはですね、花が芽吹くころ、3月、4月と考えております。
−−強烈なお姉さんたちがいますけれど。
峰(竜太)のお姉さん(みどりさん)のお宅に伺いまして。結婚しますと言ったら、「本当にいいのか」と。峰のお兄さんもみどりの姉も、さっちゃんしか見てないんですよ。本当にいいのかと本当に説得されましてね。
国分さん はい、本当にいいんですと。えへへ(照れ笑い)。
−−自分の人生の中でこの結婚は?
三平さん 縁は異なもの味なものといいますが、縁ってきっとあると思う、それをつかめるか、つかめないかはその瞬間だと思うんです。僕が心に決めたのは佐智子さんがいつも僕の体を心配してくれたり、ちょっとしたところで、気を配ってくれたことが心に響いた。それが僕の気持ちを温めてくれたのかなって。
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−−なんと呼び合っている?
三平さん 僕は「さち」とか「さっちゃん」。
国分さん 「たいちゃん」です。
三平さん 「さち」と呼ぶときがほとんどなんですけど、怒っているときは「さっちゃん」って。
−−もうけんかもしたんですか。
三平さん けんかもしました。こちら(国分さん)が強い。最後の最後は「自分で考えなさい」って、まるで幼稚園の生徒と先生のように接してくれるのがうれしい。
−−自然にそういう風に呼び合った?
三平さん (お互い見つめ合い)なんて呼んでいいと(聞いたっけ)? なんかいつの間にかですね、こういうものって。
−−婚約発表まで早かったので、赤ちゃんがいるのでは?
国分さん ないですね。これからです。
三平さん やっぱり表を堂々と歩きたいと思ったんです。住宅展示場に行かなきゃいけないですし、あとは、おいしいものも食べに行きたいとか、買いものも一緒にしたいとかという気持ちがありましたので。これからは堂々といろんなデパートのデパ地下も行けるね(と見つめ合う)。
−−この2カ月、写真にも撮られなかった。
三平さん 多分マネジャーと私、間違えられたのでは。買いものに行ったことはありますので。
−−国分さんのブログに「今日も浅草」「今日も浅草」とあったんですが、2人で会ってた?
国分さん すべてが泰助さんに会っていたわけではなくて、この辺にご縁がありまして。だからたまたまですね。
−−三平さんは日だまりみたいな存在ですか。
国分さん 安らぎですね。でも、こんなこと言っていいんでしょうか……ううん(と首を左右に振る)。
三平さん なんか飲み込みましたね(笑い)。
−−心がやすらぎますね。貴乃花親方から「きれいな奥さんをもらった方がいい」と教わったことがあるんですよ。そうすると気持ちもおおらかになるよって言われまして、それを心がけておりました。まだ(国分さんを貴乃花親方に)紹介していないんですが、紹介したいと思っています。
−−国分さんは英語もペラペラだそうですが。
三平さん そうですね。国際的になりますね。
−−国分さんは高座を聞きに行ったりすることが多くなりましたか。
国分さん 本当に正直、落語というものを見たことがなかったので、初めて高座を見たとき、本当にすてきでした。
−−ドラマと高座とどちらが?
国分さん 断然高座のときの三平さんがカッコいいですね。
−−芸の肥やしっていいますけど、浮気の心配は?
国分さん 全く心配していません。
−−もししたら?
三平さん 僕はメールできちっと(なんでも)報告してます。
−−この場できちんとお約束してください。
三平さん 分かりました。浮気しません!(会場爆笑) それは絶対にありません。
−−佐智子さんの誕生日に「会えてよかった」と書いてありましたが、それは誰のこと?
国分さん 私の誕生日? 「あなたに会えてよかった」……書いてありましたか?
三平さん (国分さんは)ものすごく天然なんです。天然記念物だと思っています。
−−2人を結びつけた東幹久さんは2人のことをなんと?
三平さん 先ほどもメールいただきました。「2人で頑張ってこい。三平は落ち着けば一人前なんだから、しっかりとかまずにコメントするように」とメールをくれました。さっちゃんには?
国分さん 私には今日はないですね。おとといくらいに「おめでとう、結納したんだって」って。
−−「水戸黄門」が出会いでしたが、黄門様(里見浩太朗さん)に報告は?
三平さん 本当に水戸黄門のお陰だと思っています。感謝しています。電話を掛けたんです。そうしたら「えっ、まさか、ほんとかよ。これはおめでとう、幸せだ。幸せの印籠(いんろう)を渡そう」とおっしゃってました(一同爆笑)。
−−みどり姉さん以外のご家族はなんと?
三平さん 兄貴の正蔵夫妻は一緒に結納にも参加していただきまして、泰葉姉には電話で。電話も(国分さんに)代わってもらったもんね(顔を見合わせて)。喜んでいます。
−−結納式はどんな感じ?
三平さん みんなかっちんこっちんで。カチカチだったよね。
国分さん それは泰助さんだけ(一同爆笑)。
三平さん 指輪をはめるときにすごく緊張しまして。第一関節、第二関節とそこから奥にぐっと入れるときにああ、本当に一緒になるんだなと思いました。
国分さん じっと入れるところを見ていました。
−−どんな家庭を築いていきたいですか。
三平さん よく隔世遺伝といいますけれど、父三平の血が僕ではなく、次の世代に伝わるように、さっちゃんの魅力と合わされば。そこを頑張ってもらいたいなと思いますね。
−−お父さんも喜んでますね。
三平さん 今日お袋に聞いたんですけど、さっちゃんみたいなのが一番のタイプなんですって。こんなきれいな方がいたらうちの父は本当に喜んで、「二代目三平をもらってもらってありがとう。どうもすいません」と言ってましたね。
−−お子さんは何人くらい?
国分さん 頑張れるところまで。
−−国分さんはどんな家庭にしたい?
国分さん 間違いなく笑いの多い家庭になるなあって。それが望むことですね。
−−いま彼に望むことは?
国分さん もうちょっと……でもまあ、このままで。
三平さん 本当にいいんですか? よく怒られるのは、僕はシャツイン(シャツをズボンの中に入れる)が好きなんですよ。シャツインをすると怒るんです。「おじさんになっちゃうわよ、シャツを出しなさい」ってね。
−−どうやって三平さんを支えていこうと思いますか。
国分さん 楽しく、冗談を言い合いながら、言うときはちゃんと言って、怒るところは怒って。
三平さん うまいんですよ、怒り方が。泰助さんは反応が早すぎるからって言うんです。もっとゆっくりと反応して。本人にも通じることなんですよ。でも最初に彼女は今日の良かったところをほめてくれて、その後に注意点を言うんです。最高のおかみさんですね。
−−もう一度、プロポーズの言葉を。
三平さん 「おれがお前を守ってやる、おれについてこい」です。
−−お相手の目を見て。
(照れ笑いしてもう一度)。
−−謎かけを一つ。
三平さん 婚約と掛けまして、時刻表と解く。その心はダイヤに思いを込めました。
−−国分佐智子さんと掛けまして……。
三平さん 染物屋さんの手先と解きます。(その心は)いつでも藍(愛)で染まっています。(大きな拍手)こういうときアドリブ聞くんだな。
−−結婚式は10月2日でよろしいですか。
三平さん だいたいそのあたりを予定しています。やはり仕事が一段落するので、夏の興行が今回ありまして、それが落ち着いて、父の命日が9月20日ですのでそのときに一緒にお墓参りをして、その後と考えています。
−−泰葉さんは電話を代わったときになんと?
国分さん 優しくて頭のいい子だから泰ちゃんのことよろしくって。まだお会いできていません。
三平さん 幸せな家庭を作っていきたいと思いますので、この後も末永くよろしくお願いします。