女優の相武紗季さん(25)が、実際に起こった大震災を描き中国で大ヒットした「唐山(とうざん)大地震−想い続けた32年−」(フォン・シャオガン監督)で主役の声で実写の吹き替えに初挑戦することが29日、明らかになった。相武さんは兵庫県出身で、95年の阪神大震災を経験していることや演技の幅の広さから起用が決定した。相武さんは「共感できる部分も多く、自然災害がどれほど人の人生に影響を及ぼすのか、この映画を見て感じることができると思います。この感動を多くの人たちに伝えられるように頑張ります」と意気込みを語っている。
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相武さんが吹き替えを担当するのはヒロインのファン・ドン(チャン・チンチューさん)。76年7月に発生、死者24万人、重傷者16万人という未曽有の被害を出した震災で、ファン・ドンはがれきの下敷きになった際に、母親に見捨てられ、家族と離れ離れになる。奇跡的に生き延び、養父母の愛を受けて前向きな女性へと成長するが、実は心に闇を抱えており、32年の時を経て親子の運命が動き出す……というストーリー。
ファン・ドンの幼少時代の声を担当するのは、相武さんと同じ兵庫県出身で、放送中の大河ドラマ「江」にも出演するなど天才子役の名をほしいままにしている芦田愛菜ちゃん(6)。愛菜ちゃんも実写の吹き替えは初。家族との離散を乗り越えていく強さを「強く、前を向いて乗り越えていく姿がすてきな女の子です。私もあんなふうになりたいなと思いました」とたたえている。また、ヒロインの大学生時代の恋人ヤン・ジー役に「仮面ライダーディケイド」(09年)の海東大樹役で人気の戸谷公人さん(20)が抜てきされた。
映画は、中国国内で「アバター」や「レッドクリフ」などの超大作をオープニング成績で超え、2000万人を動員し、歴代最高興収記録を樹立。感動のあまり号泣する観客が続出したことから“催涙弾映画”の異名もあるという。相武さんは「大地震をへてバラバラになったある家族を通して、本当に大切なものを知ることができました。ご家族と一緒にぜひご覧ください」とコメントしている。映画は3月26日から全国で公開。(毎日新聞デジタル)
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