第ニ次世界大戦末期におけるサイパン島での日米の戦いを、双方の視点から描いた映画「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」が11日、公開される。日本側は「愛を乞うひと」(98年)や「必死剣鳥刺し」(10年)の平山秀幸監督。米国側は「サイドウェイズ」(09年)のチェリン・グラック監督。竹野内豊さんと、米人気テレビシリーズ「24」「ER」などに出演したショーン・マクゴーウァンさんが、日米兵それぞれのキーマンを演じる。
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ドン・ジョーンズさんの実録小説「タッポーチョ『敵ながら天晴』大場隊の勇戦512日」が原作。太平洋戦争末期の1944年夏。サイパン島に米国軍が上陸し、その圧倒的戦力で日本軍は玉砕した。だが、生き残った47人の日本兵を率いて、島に取り残された民間人を守りながら、少ない兵力と武器で4万5000人の米軍に立ち向かい、翻弄(ほんろう)し続けたという大場栄大尉の実話を基にしたストーリーだ。
大場大尉を演じるのが竹野内さん。大場大尉はもともと地理を教える教師だったそうだが、そんな普通の人間が、戦争でいきなり大尉を任され、また民間人の生死を左右する重責を担うことになる。映画を見る限り、竹野内さんが演じる大場大尉は、決してカリスマ性があるようには見えない。しかし、誠実そうな竹野内さんが演じることで、むしろ情に厚い人間像が浮かび上がってくる。だからこそ、「ただ無心に戦っただけ」という彼のせりふが深い余韻を残す。人物をじっくりと描くことが得意な平山監督ならではの映画だ。
ほかに唐沢寿明さん、井上真央さん、山田孝之さん、阿部サダヲさんら豪華なキャストが物語を彩る。11日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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