立川志の輔:見事な話術で名作、新作を披露 オチの舞台演出も「志の輔らくご」WOWOWで放送

「志の輔らくご in PARCO 2011 その壱」で「だくだく」を演じる立川志の輔さん
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「志の輔らくご in PARCO 2011 その壱」で「だくだく」を演じる立川志の輔さん

 落語家としては異例の1カ月公演を毎年PARCO劇場(東京都渋谷区)で開催し、今年15年目を迎えた落語家・立川志の輔さんの公演「志の輔らくご in PARCO 2011 その壱」が、WOWOWで2日に放送される。

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 同公演は、鮮やかで親しみやすい切り口から老若男女に愛される志の輔さんが、22日間で約1万人を動員した。貧乏長屋に引っ越し、絵師の先生に壁に家財道具を描いてもらおうとする八五郎を主人公にした古典落語「だくだく」では、最初は渋々引き受けた先生が、八五郎に乗せられるまま、床の間から金庫、あくびをする猫まで描いてしまうというストーリー。志の輔さんは巧みな話術と身ぶりで、観客に八五郎の部屋の光景を感じさせ、どこか憎めない八五郎と先生のやりとりを楽しませた。そこに現れた泥棒と八五郎の息つく間のない掛け合いでは、会場を爆笑の渦に誘っていた。

 商店街の福引の騒動を描く新作「ガラガラ」では、景品の本数を間違え、会場の裏で冷や汗を流す商店街の役員と会長たち、表で福引に歓喜する町の住人たちを見事に演じ切った。新作落語にはインターネットをはじめ、現代的な要素も豊富にちりばめ、オチで披露される舞台仕掛けの演出も注目だ。

 「だくだく」と「ガラガラ」が披露される「志の輔らくご in PARCO 2011 その壱」は、WOWOWで2日午後3時半に放送。新作「大河への道」も今秋放送予定となっている。(毎日新聞デジタル)

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