ONE PIECE：ルフィたちが募金呼びかけ　節電でドームツアー東京公演

　尾田栄一郎さんのマンガ「ONE PIECE（ワンピース）」のイベント「ONE PIECE DOME TOUR」の東京公演が27日、東京ドーム（東京都文京区）で開幕し、主人公ルフィ役の声優・田中真弓さんとウソップ役の山口勝平さんが、東日本大震災支援の募金を呼びかけた。行列を作るファンに、田中さんはうれしそうに「募金ありがとうございます」と声をかけ、山口さんは笑顔で「楽しんでいってください」と一人一人に握手をした。イベントは震災に配慮して照明を最小限に抑え、当初午後8時までだった開演時間を2時間短縮。集まった募金はフジネットワーク募金を通じて、日本赤十字社に寄付される。

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　同ツアーは、ワンピース史上最大の規模で開催されるテーマパーク型イベントで、大阪公演では3日間で約9万人を動員した。ドーム内には、ルフィの故郷「イーストブルー」や水の都「ウォーターセブン」など、マンガの中に登場する地名が付いたコーナーが設置され、各コーナーに名場面の再現ビジュアルを展示。さらに冒険のスケールそのままを体感できるよう全長20メートルの海賊船「サウザンド・サニー号」のほか、ほぼ等身大の“王下七武海”、全長約6メートルの巨大クジラ「ラブーン」のバルーン、巨人族ドリーの全長4．8メートルのかぶとなどが、ファンの期待に応えるクオリティーで作られている。麦わらステージでは、麦わらの一味と歴代のオープニングを歌ったアーティストが登場する音楽ライブと、フランキー役の矢尾一樹さんをはじめ、出演声優が登場するトークライブが開催される。

　展示物の背景など、アニメーションイラストはすべて同イベントのために描き下ろされたもの。会場ではトナカイのチョッパーがランダムに話しかけてきたり、チョッパーの故郷「ドラム島」に生息する「ハイキングベア」が徘徊（はいかい）したり、客席にそげキングがいたり、尾田さんの直筆色紙があったりと、隠れた見どころも多く存在する。

　ワンピースは97年から「週刊少年ジャンプ」（集英社）で連載され、コミックスが累計で2億部を突破している大ヒット作品。手足が伸びるゴムのような体の少年ルフィが、海賊王になるため、3本の刀を使う剣士ゾロや、女航海士のナミらと大海原を冒険する……という物語。99年からテレビアニメが放送されている。

　東京公演は5月1日までの5日間、当日券は3500円、中学生以下3000円（ゾロのバンダナのノベルティー付き）、2歳以下無料。入場者全員に「毎日変わる東京限定グッズ」としてクリアファイルがプレゼントされる。（毎日新聞デジタル）