お笑い芸人の前田健さん(39)が7日、東京都内で開かれた初監督作「それでも花は咲いていく」の初日舞台あいさつに登場。前田さんは、「『被災地も春になったので、がれきの下からタンポポや菜の花が咲き始めています』とボランティアに行った友人から連絡が来ました」と話し、「この映画も、そんながれきの中でも咲いていく花のような存在になっていきたいと思いますし、そんな花を皆さんの心の中にも咲かせられるような映画になっていけばいいと思います」と初監督作への思いを語った。
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「それでも花は咲いていく」は、セクシャルマイノリティーをテーマにした前田さんの初の著書である短編小説の中から、「エーデルワイス」「ヒヤシンス」「パンジー」の3編を映画化。「エーデルワイス」には仁科貴さんが、「ヒヤシンス」には滝藤賢一さんが、「パンジー」には平山浩行さんが出演。他人とは異なる愛の形を抱えたまま、誰にも打ち明けられず、生きにくい世の中をけなげに、必死に生きていこうとする人の姿を3編のオムニバスで描いている。脚本も前田さんが担当した。
監督に初挑戦した前田さんは、「大変なことが多かったですけど、その苦労も含めて本当に楽しかったです」と振り返り、次回作については「作品って自分の子どもような存在。僕は子どもを残せませんので、自分の子どもの代わりに作品を残していくと思うんですけど、やっぱり1人っ子じゃかわいそうなので、2人目、3人目を産んでいろいろな人に愛されていってくれたら」と次回作への意欲を語った。
会見には、前田さんのほか、仁科さん、滝藤さん、「エーデルワイス」に出演する南野陽子さんも登場。仁科さんは前田さんに対し、「優し過ぎるぐらい、優しい監督。僕にでも分かるように、日常の出来事に(言葉を)置き換えたりとか、すごくさりげなく優しく肩を押してくれた」と絶賛。滝藤さんも「歌ができて、踊れて、芝居もできて、映画も撮れるってすごいことだと思う。本物のエンターテイナーだなと思ってます」とベタ褒めしていた。映画は、7日からテアトル新宿(東京都新宿区)、キネカ大森(東京都品川区)ほかで公開中。(毎日新聞デジタル)
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